レビュー
» 2007年11月12日 00時00分 公開

「ゴースト・スカッド」レビュー:痛快。爽快。大爆笑。Wiiザッパー握って浮き世の憂さを吹き飛ばせ (1/2)

国連が秘かに設置した特殊部隊と凶悪なテロリスト軍団の戦い……なんて小難しいは設定は忘れてしまえ。ここにあるのは、どこまでもアメリカンで、素敵にファンキーで、とてつもなくシリーなエンターテイメント。ビールかコークハイでも飲みながら、さあ、Let's Shoot!!

[水野隆志,ITmedia]

アーケードからやってきた、マッチョでホットなタフガイたち

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 「ゴースト・スカッド」は、もともとアーケードゲームとしてリリースされたガンシューティングだ。制作はセガAM2研。言わずと知れた「バーチャ・ファイター」の制作チームだが、ガンシューティングの分野においてもエポックメイキング的な作品である「バーチャ・コップ」を手かげている。そうした蓄積があるだけに遊びやすさは抜群。ガンシューティングって、こんなに面白かったんだ、と思うほど、楽しめる作品に仕上がっている。

画像 Wiiザッパーに対応したことで快適な操作性を実現。普段はガンシューティングをやらない人でも思わずクセになってしまうかも

 Wiiへの移植にあたり、アーケード版の再現だけではなく、いくつかの追加仕様が搭載されたが、そのうちでも特筆すべきがWiiザッパーへの対応だろう。実は「ゴースト・スカッド」はWiiザッパー対応第1弾のタイトルなのだ。ガンシューティングである以上、当たり前の対応ともいえるが、その快適さはハンパではない。いやもうスゴイのなんの。こんなにプレイアビリティの高いガンシューティング、そうはないだろう。プレイしている場合はもちろんのこと、見ているだけでも十分楽しい。プレイヤーのノっている様子がそばにいるだけで伝わってくるのである。いかに見事に適応しているかわかるだろう。ここは是非ともWiiザッパーでのプレイを推奨したい。

 ところでガンシューティングというと、どうしても銃の類がたくさん出てくるし、ミリタリーっぽい世界観になってくるから、それだけでちょっとひるんでしまう人もいるかもしれない。現に「ゴースト・スカッド」には次のようなバックグラウンドが付いている。

 世界中で増加の一途をたどるテロ犯罪。その対策に業を煮やした国連は、各国の警察から選りすぐりの精鋭を集め、強力な治安部隊を編成した。それがゴースト・スカッドである。殺人許可すら与えられた、テロリスト撲滅のための切り札。彼らはつねに隠密活動を心がけ、文字通り、“存在しない部隊”として、世界の平和を影で支えている……。

 とまあ、これだけ見れば結構ハードである。ミリタリーやアクションが好きな人ならまだしも、そうでない場合は避けて通られてしまいそうだ。しかし、これはあくまで設定上のこと。実際にはだいぶ違う。何しろ、この精鋭たち、大統領が乗っている飛行機内で銃を乱射することなんぞお構いなしの、とんでもなく楽しいヤツらなのである。対決するテロリストたちもしかりで、脳味噌が筋肉でできているとしか思えない、突き抜けたマッチョガイたち。テロリストでありながら主義主張などオクビにも出さず、やたらと暴れ回ることに徹している。きっといろいろ気に入らないことがあったんだろうなあ、と思わずにおれない、これまた楽しいヤツらなのである。こういう雰囲気は周囲にも伝播するらしく、大統領閣下その人までが救出時に隊員たちとハイタッチして喜びを分かちあうというお茶目な方。いやもう、どこを見ても愉快な人たちばかりだ。

笑って許せ、笑って吹き飛ばせ、のスペシャルモード

 こんなことを書くと、今度は硬派のミリタリーファンから、何じゃそりゃ、ふざけるな、という声が聞こえてきそうだが、まあまあ。ゲームにはゲームならではの遊び心がある。もちろん、それを入れなくてはならないということはない。だが、入っていてもいいのだ。ゴースト・スカッドが、一見硬派な設定を持ちながら、それはあくまでバッググラウンドであり、本編までガリガリの硬派ではないのは、これと軌を一にする。こういうおバカっぷりは制作者もわかってやっているのであり、そこにはエンターテイメントを作ろうとするがゆえに、楽しんでもらおう、笑ってもらおうという気持ちが込められている。それをふざけている、で一掃してしまうのは、ちょっと乱暴すぎるのではないだろうか。ゲームは何よりも娯楽であり、息抜きのためにあるのだから。

 ただしである。

 ゴースト・スカッドのハジケっぷりは生半可なレベルではない。どうせなら徹底的にやろうと言わんばかりに強烈なお遊びが満載なのである。

 その象徴が2つのシークレットモードだ。ともにWii移植にともなって追加されたモードで、ゲーム内容自体はアーケード版と変わらない。マップも敵の配置もすべて同じだ。違っているのは外見。それだけなのだが、いやこれがもう、スゴイ。モード名は“忍者”と“パラダイス”。この名前だけでもブッ飛びぶりが垣間見える。本編に先立ってシークレットモードから紹介するのはヘンな気もするが、とにかく笑えるので、ご紹介しよう。

 まず忍者モードから。まずはこの写真をご覧いただきたい。このページ冒頭にある2点と同じ状況なのだが、モードが変わると……。

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 ご覧の通り、プレイヤーキャラクターである主人公は忍者になる。しかもごていねいに武器は手裏剣。敵もそれに合わせて忍者、くノ一、足軽、大名などにコスチュームチェンジする。右はボスキャラの一人なのだが、見事すぎるバカ殿ぶり。拍手喝采、爆笑必至である。


 お次はパラダイスモード。同じく、写真を2点お見せすると……。

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 主人公の武器、イルカに見えるのは水鉄砲である。ボスのほうは何だかタダのヘンタイさんのようだが、胸に妙な日焼けがあるのはワケがある。パラダイスモードでは、すべての敵キャラが水着姿の女性になる。さらにはテロ組織の設定まで変更され、女性構成員しかいない組織になってしまうのである。というわけでボスも女性でなければならないのだが、さすがに本編では猛烈にマッチョなキャラだけに、単純に女性化するのは難しい。第一、無理がありすぎる。というわけで苦肉の策なのか確信犯なのか、男性でありながら女性っぽい振る舞いをする人に変えられたというワケだ。

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