「ダレットワールド」は野望であり夢の実現と稲船氏――ダレット事業戦略記者発表会(1/2 ページ)

ダレットは1月16日、今春オープン予定の3Dサービス「ダレットワールド」を中心とした事業戦略記者発表会を開催。マウスだけで操作可能な「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション」も発表された。

» 2008年01月16日 17時53分 公開
[加藤亘,ITmedia]

構想は3年前から、やっとこぎつけた

ダレット代表取締役社長兼エグゼクティブ・プロデューサーの稲船敬二氏はこの「ダレットワールド」のための3年間だったと振り返る

 ダレットは、生活の楽しさを演出するゲームを作っていきたいという思いから、カプコンとドワンゴが2006年10月に設立。2007年7月の「モンスターハンター フロンティア オンライン」を皮切りにオンラインゲームサービスを開始し、ゲームポータル事業をスタートさせた。今回の事業戦略記者会見は、今年をダレット元年と位置づけ、「ダレットワールド」を展開するに至った経緯とその可能性を披露する場となった。

 ダレット代表取締役社長兼エグゼクティブ・プロデューサーの稲船敬二氏は、今回発表するダレットワールドのためにダレットを設立したといっても過言ではないと前置きし、「ゲームにできることはまだある」と、新たな挑戦としてこのサービスを選んだことを明かす。今後、ダレットの事業は、3Dエンターテインメントコミュニティポータルとしてのダレットワールドと、オンラインゲーム事業の2本柱となる。


 「コミュニケーションをゲームとしてできないか」という観点から、単なるゲームではなく、遊べるコミュニティーを目指しダレットワールドを立ち上げたと説明。現状、ネットワークの世界に広がるサービスはどれも発展途上であり、テキストベースのものでは面白味が少ないと稲船氏は考えた。ゲーム製作のノウハウからコミュニケーションに“遊び心”を加えてみたいという思いに至ったというのだ。

 ダレットワールドは、マウスだけでユーザーの分身となるアバターキャラクターの基本操作ができ、ペーパークラフト風の街並みと2.5次元アバターが特徴だ。世界初の「フォトアバター」が採用されており、取り込んだ写真をアバターに反映することができる。マイルームなどでのコーディネイトも思いのままで、キャラクターの個性づけは無限といってもいい。


ダレットワールド内には実際にある店舗も利用できるようになる
こちらがフォトアバター。ショップで購入したもの以外にも、自分の持っている服を取り込み、アバターに着せることも可能

 肝心のコミュニケーション部分にもさまざまな“遊び心”が見て取れる。知らない人に話しかけるのは難しいが、ファッションなどから共通の趣味や性格が判断できるため、会話にもっていきやすいという利点があるほか、ユーザー同士のつながりを助長する機能も充実しているとのこと。その一例として、チャットやメールのほかにつながる手段として、「メッセージ魚」がある。メッセージ魚は、魚の形をした「びんせん」にメッセージを書き川などの水辺にNPCを利用して放流すると、ほかの誰かが釣り上げて読んでもらうというもの。メッセージ蝶々やメッセージボトルなども検討されている。

メッセージ魚は、NPCのアラカワ君に声をかけると利用できる
マイルームに招待して2人っきりで会話することもできる
コミュニケーションの障壁を取り除けるかが注目

 ダレットワールドのビジネスフレームは、ユーザーからのコンテンツ・アバターアイテム課金料のほか、参加企業からのコンテンツ・店舗出展料・サーバー運営代行手数料、広告掲載料など、複数で構成されている。バーチャルの世界の中で、どう企業が参画できるかは、さまざまな可能性があると稲船氏は説明する。リアルなショップとつなぎ、通販で品物が購入できたり、広告の場としての利用も考慮。店員を置いてアドバイスを受けながらの購入などもできるので、新しい商品を紹介し情報を的確に解説できる場としての利用も計画されているとのこと。フォトアバター機能で取り込んだ商品を、コーディネイトしてみせることで、より実感できるのも利点といえるだろう。

シャツなどのイン&アウトが思いのままというのがうれしい

 稲船氏はここで、何も着ていない状態の「ダレオ」にコーディネイトするデモンストレーションを行った(男性の基本キャラクターがダレオ、女性の基本キャラクターはダレコと呼称する)。まず、ショップに入り商品からTシャツとパンツをセレクト。これにアクセサリーやブーツを選び、カーディガンを着せると、稲船氏の今日のファッションになるという趣向だ。シャツやアクセサリー、ブーツなどのイン&アウトは任意で選択できるのはうれしい。デモでは、カプコンショップへおもむき、ロックマンのコスプレをする場面も。


ロックマンの着ぐるみ(コスプレ)

 ダレットワールドでは今後、前出のメッセージ魚など自らが自由に放流し、釣り上げることができるようにしていきたいと稲船氏。キャラクターのリアクションなども豊富に用意し会話の間をもたせるなど、細かい部分にも手を入れながらも、あまり押しつけないような気軽に楽しめるサービスに育てていきたいと語った。

 なお、「モンスターハンター フロンティア オンライン」などを遊ぶために必要なダレット会員登録だが、昨年12月で55万人を記録している。2010年にはダレットワールドに内包する形で300万人の登録を目標としているとのこと。動作環境もハードルが低いため、今後は参加企業と合わせてコンテンツの充実に努め、正式サービスを迎えたいと、賛同を求めた。

 明日1月17日には、第1回限定テストとなるクローズドβテストの参加者募集が開始される。申し込みはダレットから。今後の予定だが、2月上旬に第1回限定テスト(クローズドβ1)を実施、2月下旬には第2回限定テスト(クローズドβ2)実施の予定で、3月中にダレット会員全員参加可能なテスト(オープンβ)を実施する予定となっている。そして正式サービスは4月上旬に開始する予定だ。1月17日午後5時開設予定のダレットワールド専用サイトも参考のこと。

スクリーンショット




       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/24/news092.jpg 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  2. /nl/articles/2412/24/news037.jpg 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
  3. /nl/articles/2412/23/news157.jpg 【編み物】黄色の毛糸で5つの四角いパターンを編み、つなげると…… 鮮やかな大作の完成に驚き
  4. /nl/articles/2412/24/news089.jpg 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」【大谷翔平激動の2024年 愛犬もすっかり“大スター”に】
  5. /nl/articles/2412/23/news078.jpg そば屋の看板のはずが…… 雪で“別の店”みたいになってしまった光景が北海道の豪雪のすさまじさを物語る
  6. /nl/articles/2412/19/news140.jpg 甥っ子に貸したらボロボロの廃車で返ってきたリトルカブ バイク好きの本気修理と“思い”に「なんか涙出ちゃう」「思わず全部観てしまった」
  7. /nl/articles/2412/22/news047.jpg 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  8. /nl/articles/2412/24/news042.jpg 絵師が4年間イラストを描き続けたら…… 劇的な成長に思わず感動 「努力の賜物」「素晴らしい」
  9. /nl/articles/2412/23/news002.jpg 【今日の難読漢字】「勿忘草」←何と読む?
  10. /nl/articles/2412/24/news010.jpg 酔った彼女に花束を渡してみたら…… まさかの行動が660万表示「躍動感エグいwww」「ずっと待ってたんだよ、きっと」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」