「十二ノ天」は日々進化する、対人戦がメインの“大人なゲーム”(1/2 ページ)
約4カ月間のオープンβテストを経て、12月19日に正式サービスがスタートしたばかりの武侠MMORPG「十二ノ天」〜TweleveSky〜」は、ダークな世界観と曜日も時間も問わず繰り広げられる大規模戦闘が魅力の作品だ。本タイトルの魅力や今後のアップデートスケジュールなどをディレクターの村上隆行氏と広報担当である李哲鎮氏のお2人に聞いてきた。
2006年8月より約4カ月間のオープンβテストを経て、12月19日に正式サービスがスタートしたばかりの武侠MMORPG「十二ノ天〜TweleveSky〜」(以下、「十二ノ天」)は、ダークな世界観と曜日も時間も問わず繰り広げられる大規模戦闘が魅力の作品だ。3頭身のかわいいキャラクターと、アバター要素が売りのライト系MMORPGがあふれる日本市場では、いささか異色ともいえる本タイトルの魅力や今後のアップデートスケジュールなどを運営元であるロックワークスのオンラインゲーム事業部 ディレクターである村上隆行氏、サービス開発本部長である李哲鎮氏のお2人に聞いてきた。
「十二ノ天」のアカウント数は右肩上がり
――オープンβテストおよび正式サービスに参加したユーザーの反応や手ごたえ、登録アカウント数といった基本的なところをうかがえますでしょうか。
村上隆行氏(以下、敬称略) βテスト期間中のMMORPGというのは普通、サポートメールと通じてバグの報告やシステム、バランス面での不満点が集まる時期なのですが、そういったユーザーからの反応は「十二ノ天」ではやや鈍いです。ところが、反応が薄い割りになぜかアカウント登録数は右肩上がりという不思議な状況でして、どこが新規会員増加の窓口なのかこちらでも調査しているところです。
――いわゆるキャンペーンやバナー広告といった、分かりやすいタイミングでの新規ユーザー獲得とも違うんですか?
村上 単なるユーザー間の口コミで広まっているわけでもなさそうでして、もちろん「十二ノ天」で遊んでくれるユーザーが増えるのは嬉しいことですが、何をきっかけにプレイしてくれてるのか、要因が私たちにも分かりません。
――ユーザーは「十二ノ天」のどこに一番、魅力を感じているとお考えですか。
村上 やはりテーマでもある3つの勢力「白道十三天」、「覇王破天連」、「血茂教」によるRvRですね。一般的に日本のゲーマーは対人戦を好まないと言われますが、わざわざ対人戦を楽しみたくて本タイトルに参加するユーザーの伸び率を見る限り、そんなこともないのでは? と感じています。
――村上さんが言われたように、PK行為やペナルティのある大規模戦闘を日本のユーザーはあまり好まない、というのはわりと“常識”としてMMORPGでは語られることが多いです。日本向けに大規模戦闘に参加しやすいよう、独自システムやバランス調整などは入っているのでしょうか。
村上 今のところは韓国とほぼ同じ内容になっています。ユーザーからの声をもう少し集めてそれをゲームに反映させたいと思っていますので、どんどんと要望を寄せていただければと思います。
――世界観は武侠をモチーフにPvPがメインとなると、メインターゲットは過去にオンラインゲーム経験があり、比較的年齢層の高い男性プレイヤーでしょうか。
村上 正確な数字はまだ出していませんが、中心となっているのは10代の男性プレイヤーです。韓国ですと30代、いわゆる大人のプレイヤーもかなりの数を占めているそうですが、日本ではまだまだ若い方が多いですね。
オープンβテストまではMMOのプレイ経験があるユーザーを対象に考えていましたが、これからはゲーム経験が少ない、それこそPCはメールとWebサイトを見るだけという、オンラインゲーム初心者を狙っていくつもりです。元々がちょっとダークな世界観ですので、アバター要素を工夫したとしても女性層を取りに行くのは、正直難しいでしょう。現時点でも女性プレイヤーというのは全体の10%しかいません。
初期のレベルアップはたやすい。しかし対人戦になじめない
――もう少し、細かいゲーム内容についてお聞きしたいのですが、テーマである3勢力による大規模戦闘戦闘に参加するためにはは、最低でも「地域争奪戦」で要求されるレベル30までキャラクターを育成しなければいけません。ところが実際にプレイしてみると、レベル13までは簡単な任務(クエスト)すらなく、ひたすら街周辺の敵を倒すだけで、レベル14から受けられる任務もあまり種類が豊富とは言えないですよね。本タイトル最大の魅力である大規模戦闘に参加するまでに、ユーザーを飽きさせない工夫が弱いと思われるのですが、この点についてはいかがでしょう。
村上 確かにレベル30まで育てるには少し時間がかかりますが、実は能力値(ステータス)のリセットはいつでも可能です。プレイヤーはこの期間にさまざまな武器と技能、そして能力値の組み合わせを試して模索してもらい、いわばきたるべき対人戦への準備期間だと考えてほしいです。
レベル1からできる任務を実装したとしても、それは単なるNPCとのやり取りで終わってしまいますよね? 一般的なMMOのようにクエストとモンスターを狩るだけのゲームにはしたくなかったので、あえて低レベル帯を対象とした任務やサポートは用意されていないんですよ。今後、ユーザーからの低レベル帯向けに何か楽しめるものが欲しいという要望が強まったとしても、安易なお使いクエストを実装するのではなく、レベル30以下が参加できる対人戦といった形で何か用意するつもりです。
李哲鎮氏(以下、敬称略) 先ほど、システムやバランスは韓国版クライアントとほぼ同じと申し上げましたが、実は序盤のレベル成長については日本向けにほんの少し調整が入っています。公表していないのですが、各勢力の序盤の町付近はモンスターを倒したときの獲得経験値が、他に比べて3倍近く入ります。とりあえずレベル30を目指すだけなら、1日〜2日あれば足りるでしょう。
韓国のプレイヤーというのは、大規模戦闘を楽しむためにはキャラクターのレベル上げという時に辛い作業があって当たり前、という意識が下地にそもそもあるんですね。ただし日本は違います。対人戦を楽しむという「十二ノ天」の本質は変えないままに、日本のユーザーがプレイし始めてすぐに飽きてしまわないよう、そこだけは変更を開発元にお願いしました。経験値3倍のエリアで1〜3時間ほどプレイをすればすぐにレベル15前後になれます。逆に言いますとそこまでに飽きてしまう、「十二ノ天」に魅力を感じられないというユーザーは、その後の大規模戦闘にはとてもついていけないと思います。
――低レベル帯にしか出来ない役割、制限などがあると、新規ユーザーも参入しやすくなりますからね。すでに実装に向けては動き出しているのでしょうか。
村上 まだ企画案を開発元とともに検討中です。βテスト中は、まさに今言われたような要望もいくつか寄せられたのですが、正式サービス後はある程度育ったキャラクターを持つ上級者が、自発的に、自分の勢力内にいる新人プレイヤーに声をかけて、サポートしいち早く大規模戦闘に参加できるよう引っ張っているせいか、そういった要望はほとんど出なくなりました。
――ゲーム内でのコミュニティが、かなりスムーズに機能しているんですね。ちなみに3つの勢力の人気度合いなどはいかがでしょう。どこが一番ユーザー数が多いですか。
村上 サービス直後は「覇王破天連」が一番人気でしたが、今はバランスよく分布してますね。
――勢力ごとに習得可能な技能の違いや、お勧めステータスと育成方法といった情報が公式サイトには掲載されていませんが、これはコミュニティが成熟しているからこそ、ユーザー間での情報交換を大切にしてもらおうというのが狙いですか?
村上 ゲーム序盤の育成方法などを解説している公式サイトは多いですが、運営側がそれを出してしまうと、結局同じ育てかた、同じキャラクターばかりが出来上がってしまうんです。それで大規模戦闘を行ったところで面白くなるとは思えません。
李 ユーザーからも、基本情報が少ないという意見は実はいただいています。オンラインゲーム初心者の方には特に分かりにくいでしょうね。しかしながら、村上も言った通り、運営がそういった情報を出すことで、「十二ノ天」というゲームをダメにしてしまうと考えています。
と言いましても、やはり初心者向けのサポートは必要です。ただし、公式サイト上での情報公開ではなく、ファンサイトとユーザー間の情報交換に託したり、あるいは無料の公式ガイドブックを作成・配布することを、現在は検討中です。
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ロックワークス オンラインゲーム事業部 ディレクター 村上隆行氏

ロックワークス サービス開発本部長 李哲鎮氏