堀内賢雄の“ぼくなつ愛”その2:「とにかく、監督を喜ばせたかった」冬だからやりたい!「ぼくのなつやすみ3」

堀内さんが熱烈な“ぼくなつ愛“を告白した第1回目に続いてお届けする2回目では、アフレコ時の裏話などを聞いちゃいました。

» 2008年02月14日 00時00分 公開
[石島照代,ITmedia]

――「ぼくのなつやすみ3 -北国篇- 小さなボクの大草原」(以下、ぼくなつ3)での堀内さんの役は、内地からやってきて牧場の婿養子になった若者(おじちゃん)、ということでしたが……。

堀内賢雄さん(以下、敬称略) やっぱり、僕のイメージとは違いますよね。

画像

―― ……そうですね。

堀内 僕もそう思ってました。僕は若いときから、田舎の朴訥(ぼくとつ)とした青年役を振られると、だいたいダメだったんですよ。都会的すぎる声だって、言われ続けてきましたね。また、「ぼくなつ」の収録でも同じようなことを言われたら、どうしようって思ってました。

 それに、誰でもそうだと思うけど、やりたいやりたいって言ってても、なかなか実現しないものでしょう? で、そうなったらなったで、うれしいけどやっぱりビビる。すごいプレッシャーでした。僕は、思いが強いと強いなりに、いろんなことを考えてしまうんです。

――ベテラン声優さんであっても、プレッシャーはある?

堀内 もちろん、ありますよ。そして、綾部監督を見た時には、もっとプレッシャーがかかりました。監督って「ぼくなつ」の世界観を体現されているような方なんですよ。監督が太陽のイメージなら、僕なんてミラーボール(笑)。まるで正反対。「監督が要求しているものを、本当に出せるのか?」って、本気で悩みました。僕はDJあがりですから、滑舌(かつぜつ)が良すぎるなんていわれた日には直せないですからね。

――でも、おじちゃんの設定は、北海道なまりを話す必要はなかったですよね

堀内 設定は理解してましたが、北海道なまりを練習しなくていいのか本番直前まで悩んでましたね。でも、僕は監督に言われたとおりにやろうと決めていたから、まあいいかと思えましたけど。“綾部ワールド”を絶対に壊さないように心がけてね。収録中、監督に「あぁ、いいですね」って言われるのが快感でした。とにかく、監督を喜ばしてあげたいっていうね。そうすることが、結局はあのゲームの役をやるって事なんです。

――以前、綾部和監督と直接話をする機会があって、堀内さんの印象について尋ねたら確かに「ニコリともせずに、誰とも口をきかずに、まじめに仕事をこなしていました」とおっしゃってました。

堀内 本当に、ホントに緊張してたんですよ(汗)。とにかく、ひとつでもいいセリフ言わなきゃっていう思いが強くて、かなり集中してやってました。

――堀内さんと言えば、周囲を和ませる人というイメージがあるだけに意外ですね。

堀内 まあ……確かにそういうところはあります。でも、「ぼくなつ」は自分との戦いでしたね。声の仕事を26年もやってますけど、なんか昔に戻ったような緊張感っていうのはありましたよね。なんか、「心でしゃべるんだぜ」、みたいな。

画像

――わたしも聞きましたが、本当に、すばらしい演技でした。

堀内 ありがとうございます。でも、ひとつだけ不満が。

――それは、なんでしょう?

堀内 「ぼくなつ3」にでたら、次は出られないでしょう? 次は友情出演でもいい。監督に伝えてくださいよ。あー、「ぼくなつ4」に出たい!! また、出たい、でたい、出たい〜って言い続けてたら、出られるかなあ?

――そうなんですか? でも、綾部監督の堀内さんの印象はかなり高かったですよ。「超ベテランなのに、普通なら新人がやるシーンの数字読みも全部やってくださって、大変感謝してます。堀内さんほど、『ぼくなつ』にのめりこんでる人はいないんで、これからも仲良くしていきたいです」と綾部監督もおっしゃってました

堀内 それ、本当ですか? うわ、うれしいなあ!! 「綾部ファミリー」の一員として、いつまでもぼくなつワールドを支えていけたらって、本当に願ってるんですよ。監督、ぜひ次回作でもよろしくお願いします。

(ほりうち・けんゆう)1957年生まれ、静岡県出身。声優事務所「ケンユウオフィス」代表。洋画の吹き替えから、アニメ、ゲーム、ドラマCDなど幅広い分野で活躍する

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」