「ハードコアユーサーとカジュアルゲーマーの垣根をなくす」とシャパート氏Game Developers Conference 2008(1/2 ページ)

米国・サンフランシスコで開催されている開発者向けのカンファレンス「Game Developers Conference 2008」にて、マイクロソフトのコーポレート バイスプレジデントであるジョン・シャパート氏による基調講演が開催された。

» 2008年02月22日 16時47分 公開
[記野直子,ITmedia]

北米でのXbox 360好調をアピール

画像 マイクロソフト エンターテイメント&デバイス部門 コーポレート バイスプレジデント ジョン・シャパート氏

 2月18日からサンフランシスコで行われている「Game Developers Conference 2008」(GDC 2008)の基調講演が、2月20日に開催された。マイクロソフトのキーノートスピーチに立った同社のジョン・シャパート氏は「A Future Wide Open:Unleashing the Creative Community(未来は広く開かれる:クリエイティブコミュニティを解き放て)」と題して講演した。

 同氏はTiburon Entertainment(「Madden NFL」、「NCAA Football」、「NASCAR」シリーズなどを開発)の設立者であり、EAスタジオの責任者だったが、2007年8月からマイクロソフトにおいて現職についている。

 シャパート氏はまず、Xbox 360 向けに発売された専用ソフト「BioShock」、「Mass Effect」はもちろん、マルチプラットフォームで発売されている「Call of Duty 4」、「Guitar Hero III」、「Assassin's Creed」はいずれもこの年末商戦だけで100万本以上売り上げており、競合のプラットフォーム向けよりも売れていると語る。

 また、同日プレスリリースもあったが、Xbox LIVEにおいては10億万のアチーブポイントがアンロックされた(ユーザがポイントを使用してゲームなどをダウンロードしたの意)との発表があった。また「Halo 3」のユーザー制作コンテンツが1日10万以上アップロードされているとのリポートも。この数字はYouTubeに掲載される1日のビデオクリップ数の30%に匹敵するとのこと。パッケージでもオンラインでも好況の様子を高らかに語った。

画像画像

XNAでユーザーが作成したゲームを流通させる

 引き続き同社XNA chiefのクリス・サッチェル氏が紹介され、マイクロソフトは「ゲーム開発の開放」を掲げていると語る。XNAの開発環境を開放したところ、4カ月で200作品のXNAゲームの提出があり、現在4名のファイナリストまで絞られているとのこと。ここで、この個人開発者の一人、ジェームズ・シルヴァ氏という“皿洗い”をしていたという若い男性がコメディタッチのビデオクリップで紹介されていた。まさに「Dish Washer(皿洗い)」というタイトルだったが、どうやらこのサクセスストーリーは実話らしく、本人が壇上に上がってきたときには会場から大きな拍手が。

画像画像

 また、今後はこのような「コミュニティゲーム」を立ち上げる、とサッチェル氏。この実現に伴い、ありとあらゆるゲーム開発者に“ゲームを作る自由”が与えられるわけで、作られて提出されたゲームは、レーティング(暴力、性的表現など)のチェックをされ、審査を通れば、Xbox LIVEで配信されるコンテンツになるのだ。

 予想では、このコミュニティゲームが立ち上がれば、来年までに1000以上のゲームがXBOX Liveで登場することになるとサッチェル氏は熱く語った(関連記事参照)。

 ところで、Zuneが登場してから久しくトピックスが聞かれなかったが、ここではZune関連にも言及。オンラインプラットフォームである「LIVE」を、Xbox 360だけでなくPCでも展開しているのは周知だが、今回そのエコシステムにZuneが加えられた。XNAで制作したコンテンツが、PC、家庭用ゲーム機、そして携帯デバイスまで提供できるというシナリオが、ようやく完結へ向かっているようだ。実際にZuneで音楽を聴きながらデモを遊ぶ様子も見られたが、実用化までは若干かかるとのことだ。

画像画像

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/17/news061.jpg ママが反抗期の娘に作った“おふざけ弁当”がギミックてんこ盛りの怪作で爆笑 娘「教室全員が見に来た」
  2. /nl/articles/2502/18/news140.jpg 職場で21歳上の女性上司に“一目ぼれ”→猛アタックして交際&年齢差を乗り越え結婚 夫妻が波乱語る
  3. /nl/articles/2502/18/news090.jpg 伊勢丹で販売の高級バレンタインチョコに「カビによる汚染」発覚…… 回収・返金へ
  4. /nl/articles/2502/18/news092.jpg 「悲しみに暮れてる」 サイゼリヤがメニュー改定→“定番商品”消滅にショック広がる 「大好きだったのに」
  5. /nl/articles/2502/18/news011.jpg そうはならんやろ! あどけない女の子が約45年後には…… “とんでもないギャップ”に爆笑 「立派に育ってw」
  6. /nl/articles/2502/11/news012.jpg 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  7. /nl/articles/2502/18/news005.jpg 咳き込んでいたら、愛犬が寄ってきて…… ぽとりと置いたぬいぐるみに「なんて優しい子」と大反響 1年後の現在、飼い主に話を聞いた
  8. /nl/articles/2502/18/news151.jpg 父は時任三郎、母は元モデルの“33歳俳優”が「ダンディー」と話題 海外生まれで大卒後に俳優として活躍中
  9. /nl/articles/2502/18/news014.jpg 不要になったペットボトルに種をまき、3カ月育てたら…… 驚きの成果に「すごっ!」「素晴らしいアイディア」
  10. /nl/articles/2502/18/news047.jpg 母が7歳娘のために“ほぼ100均コーデ”を手作りしたら…… 信じられないクオリティーに驚き「マジすごい」「おしゃれすぎ」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  4. 雑草ボーボーの荒れ地に“牛3頭”を放牧→2週間後…… まさかの光景に「感動しました」「いい仕事してますねぇ〜!!」
  5. “この子はきっと中型犬サイズ”と思っていたら……たった半年後とんでもない姿に 「笑わせてもらいました」
  6. 年の差21歳で「夫は娘の同級生」 “両親大激怒”で結婚は猛反発されるも……“まさかの行動”で説得
  7. 163センチ、63キロの女性が「武器はメイクしかない」と本気でメイクしたら…… 驚きの仕上がりに「やっば、、」「綺麗って声でた」
  8. サイゼリヤ、メニュー改定で“大人気商品”消える 「ショック」悲しみの声……“代わりの商品”は評価割れる
  9. ママが反抗期の娘に作った“おふざけ弁当”がギミックてんこ盛りの怪作で爆笑 娘「教室全員が見に来た」
  10. 「さすがに無神経な内容」 “暴言受けた”伊藤友里が降板発表→岡田紗佳の直後の投稿に批判の声 Mリーガーも反応
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議