ラオウ様もご機嫌うるわしゅう――「ワンダーフェスティバル2008[冬]」
2月24日、東京ビッグサイトにおいて日本最大のガレージキットコンベンションが開催され、約4万人の来場者が強風の中つめ寄せた。
冷たい北風が吹き荒れた2月24日、東京ビッグサイトにおいて日本最大のガレージキットコンベンション「ワンダーフェスティバル2008[冬]」(以下、ワンフェス)が開催された。
ワンフェスは、毎年冬と夏の2回(一度の休みあり)行われており、昨年主催者の海洋堂が前主催者のゼネラルプロダクションから引き継いで15年目を経ている(ワンフェス自体は22年目)。海洋堂の宮脇修一氏が語るように、ワンフェスの一種独特な“当日版権システム”は、この長きに渡る特殊な経緯によって成立した“ライセンサーの好意の上に存在するウルトラグレーゾーンのライセンスシステム”である。だからこそ宮脇氏はこの奇跡の上にある“自由な場”を大事にしたいとしている。
さて、今年は2月24日(日)に東京ビッグサイトの東2・3・4・5・6ホールを使用して開催された。1日限りの開催ということで、約4万人ほどの動員を達成しているワンフェスでは、今年も一般ディーラースペースと企業スペースとで分けられた会場にあふれんばかりの来場者がひしめきあう。
当然ながら人気ブースには開場してすぐに長蛇の列ができ、わずか数分で完売する商品が続出。大量の戦利品を持って早々に引き上げる強者たちの姿も見受けられた。出展物のジャンルはさらに細分化され、まさに百花繚乱といった様子。アニメやゲーム、特撮やオリジナルキャラクターなどが所狭しと並んでいる。
企業ブースでは毎回大きなスペースを確保している「WONDERFUL HOBBY LIFE FOR YOU!!」が「figma」と「ねんどろいど」を前面に押し立て多くの集客を確保。また、「天元突破グレンラガン」のプロモーションスペースとその商品を扱うガイナックスショップには、昼を過ぎても長い列が途切れることはなかったし、今年25周年を記念した「超時空要塞マクロス」のブースも注目を集めていたようだ。
しかし、なんといっても一番目立っていたのは、原寸大(?)の巨大な体躯で周囲を圧倒する、黒王号にまたがるラオウ様ではなかっただろうか(ケンシロウも)。まさにその威容は拳王の異名どおり。ラオウ様を写真に納める来場者が多く見られた。このラオウ様、新たにリボルテックシリーズとして発売されることを記念して、ここで睨みを利かせているらしい。「よつばと!」のダンボーをはじめとしたリボルテックシリーズの種類も豊富となり、今後は「北斗の拳」シリーズをはじめ、「アイドルマスター」の新顔や「デトロイト・メタル・シティー」のシリーズも加わるとのこと。
なお、リボルテックシリーズには「ストリートファイター」シリーズから、リュウや春麗らも加わることになっている。「WONDERFUL HOBBY LIFE FOR YOU!!」ブースの一角には、ダレットが今春サービス開始を目指す「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション」(以下、「SFO」)の出展ブースが併設されており、デモンストレーションも行われていた。「SFO」のキャラクターコンセプトはまさに「リボルテック」。ラチェット機構を内蔵した関節「リボルバージョイント」を使用しており、広い可動範囲、好みのポーズへの固定、容易なパーツの組み替えを実現している。今後はこうしたタイアップ的な展開も増えてくるかもしれない。
今回のワンフェスの特徴としては、実物を触れるものが増えたことだと思う。従来のワンフェスであればショウケースに納められたフィギュアを“見る”というのが当たり前だったのだが、「リボルテック」にしても「figma」や「ねんどろいど」にしても、可動するものが増えたため、実際に“触らせ”ないと分からないのだろう。もちろん展示しているものが大半なのだが、その“触ってなんぼ”の潮流は確実にきていると感じた。
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