過酷な現実が広がる、ドミニオンの世界「エミル・クロニクル・オンライン」インタビュー(2/2 ページ)

» 2008年04月09日 13時00分 公開
[聞き手:川上雄太,ITmedia]
前のページへ 1|2       

ついに始まる、プレイヤー対プレイヤーの戦い

――PvPについてお聞かせ下さい。

画像

水落 すでにエミルの世界では闘技場や演習でPvPができるのですが、それはあくまで競技としてのものでした。今回実装するのは、PvP好きのユーザーが満足できるものを目指しています。ドミニオンの世界のフィールドやダンジョンなどでPvPが可能ですが、自分と相手のレベル差が20以内でないと戦えないようになっています。つまり一方的に強い相手と戦う状況をできにくくしています。一番重要なところなのですが、「ECO」はあくまでハートフルな世界観が持ち味なので、そこまで血生臭くならないようにしようと考えています。ほかのMMORPGなどと比べるとやさしいというか、手厚く保護する感じなんですね。そういう意味で言うと、生温いですが(笑)。

 また、PvPの戦績に応じたランキングを導入する予定でして、PvPで相手を倒すことで「War Record Point」(以下、WRP)がたまり、それがランキングに反映されます。そのランクインすることで、特別なアイテムをお店で買えるようになるというようなメリットがありますし、PvPが好きな人には名誉にもなると思います。また、そのWRPとアイテムを交換できたりするとおもしろいな、と考えています。ただし、ランキングに載ってしまうとレベル差の制限がなくなり、誰からも狙われることになるので注意が必要です。

平原 それ以外に、ドミニオンの世界ではモンスターやPvPで相手に倒されると、デスペナルティーがあり、獲得した経験値が減ってしまいます。それによってレベルも下がってしまうこともあるというわけです。なので、パーティーを組んで仲間と力を合わせて行動するなど、より仲間との絆が大事になってくると思います。

――ハートフルな雰囲気の「ECO」に、あえてPvPを導入した理由はなんですか?

画像 プレイヤーVSプレイヤーのPvPでは、これまでとはひと味違ったテクニックを要求されるようになるだろう。

水落 ドミニオンの世界が緊張感のある世界だという、世界観を伝えるためにあえてPvPを導入しました。これからのストーリーにも繋がってくる話なんですが、仮にドミニオンの世界が第4の種族に征服されてしまったら、3つの世界は繋がっているわけですから、エミルの世界にも第4の種族がやってくるかもしれないんですよ。そういった状況になったときのために、いまのうちにPvPを経験しておいてもらおうということです。それ以外の要素としてはランキングのような純粋に自分たちのキャラクターの強さを計る仕組みがこれまでのECOに存在していなかったというのが強いですね。新しい遊び方の提供という位置付けです。

 システム的にももちろん楽しめると思っていますが、物語の一部としてこういう世界を描きたいと思ったんですね。PvPは世界観を表現するための必然だったと思います。ただし、ハートフルな世界観という軸は今後も変わらないので、仲間同士が助け合うなどして絆が深まるようにしていきますので、これまでのPvPの固定観念にとらわれずに楽しんでもらえたらと思います。また、「どうしてもPvPは無理」という人のための救済措置も考えて、なんとかなるようにしたいと思っています。

第4の種族からの脅威に立ち向かう

――攻防戦についてお聞かせ下さい。

画像 街中にいるNPCたちを守るためにも、攻防戦開始までに力をつけて、戦いに備えることが必要になりそうだ

水落 戦いの構図としては第4の種族VSドミニオン世界の住人+冒険者たちになります。ドミニオンの世界にある街に第4の種族が攻めてくるのを防衛するのが目的です。攻防戦の結果によってNPCが居なくなってしまったり、街の物価が上がったりとか、いろいろなことをリアルタイムに変化させていきたいと考えています。

平原 そうなると街での販売されるアイテムは不足してくるので、プレイヤーのマーチャントが、がんばって安く物を売ってくれたりするような協力プレイもできます。逆に高く売るような人も居たりするかもしれませんけどね(笑)。

水落 実際に攻防戦の最中は、ファイター系やスペルユーザー系といった職業のプレイヤーは敵と戦うのはもちろんなんですが、バックパッカーの職業の方には別の部分で活躍の機会を考えてます。街を舞台にしているので、街の周囲を囲む防壁とかを修復したりできないかなって考えています。壁の耐久ゲージみたいのが減っていって、タタラベがそれを修復したりとかおもしろそうじゃありませんか。

平原 SAGA8は3つくらいに分けてアップデートする予定なんですが、攻防戦はその後半で実装する予定です。先にアップデートの2つ目として、新ジョブの庭師(ガーデナー)などを追加する予定です。

新たなジョブ“庭師(ガーデナー)”

――では、その庭師(ガーデナー)についてお聞かせ下さい。

水落 庭師という名前のとおり、飛空庭に特化した職業になります。ガーデニングをすることで、植物を育てることができるようになります。飛空庭に種をまいて、毎日水をあげることで成長させることができるようになるんです。立ち位置としてはファーマーの職業に近い感じになると思います。戦闘以外の面で楽しみの多い職業です。もちろん、戦闘面でのスキルも考えていて、例えば木になりきって、敵をやりすごすこともできるんですよ。

平原 庭師で栽培するとき、ファーマーのスキルがあると一度にたくさんの植物を育てられるなどのプラスアルファがあります。ファーマーをやっているプレイヤーの方は、いままで育ててきた栽培などのスキルが活かせるので、庭師を育て易いかもしれませんね。

――それでは最後に、「ECO」の今後の展開とユーザーの皆さんへひと言お願いします。

水落 騎士団演習をはじめとする集団戦闘についても少し変えたいと思っています。観戦モードの追加やトーナメントなんかをやりたいなと考えています。観戦モードは特に欲しいんですよね。ほかのプレイヤーのスキルの使い方やタイミングを見て勉強したりとかもできますし。もし、トーナメントが実装されたら、年末の「ECO祭」などのオフラインイベントでもやりたいと思っています。

平原 SAGA9ではタイタニアの世界の物語展開をより充実させたいと思っています。それと、一番の目玉になると思うのは、インゲームアトラクションでしょうか。プレイヤー同士で対戦できるようなカードゲームのほか、現在実装されているI.Gシアターのようにゲーム中で見て楽しめるコンテンツなどを入れた遊園地のようなMAPを検討中です。楽しみに待っていてください。

水落 SAGA8では、大きな仕組みをたくさん実装する予定で、物語も大きく展開していきます。ハートフルという「ECO」の持ち味はそのままに、ワクワクするような冒険ができるようにどんどんアップデートを重ねていきますので、楽しみにしていてください。

(C)2008 BROCCOLI/GungHo Online Entertainment,Inc./HEADLOCK Inc.


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/22/news047.jpg 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  2. /nl/articles/2412/18/news207.jpg 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
  3. /nl/articles/2412/21/news040.jpg 友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
  4. /nl/articles/2412/22/news034.jpg 後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
  5. /nl/articles/2412/21/news019.jpg 毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
  6. /nl/articles/2412/22/news036.jpg 「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
  7. /nl/articles/2412/21/news023.jpg 「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
  8. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  9. /nl/articles/2412/17/news042.jpg 山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生
  10. /nl/articles/2412/22/news020.jpg 余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」