「ポロリ」だけでなく最後はうるっ、と来る映画――「お姉チャンバラ THE MOVIE」

「お姉チャンバラ」を実写映画化した「お姉チャンバラ THE MOVIE」が4月26日より渋谷Q-AXシネマ、シネマート新宿ほかで公開される。これに先立って先行ロードショーが開催され、出演する乙黒えりさん、中村知世さんが舞台あいさつに立った。

[今藤弘一，ITmedia]

　ディースリー・パブリッシャーのゲーム「お姉チャンバラ」を実写映画化した「お姉チャンバラ THE MOVIE」が4月26日より渋谷Q-AXシネマ、シネマート新宿ほか全国で順次公開されるが、4月17日には渋谷Q-AXシネマで先行ロードショーを開催。彩役の乙黒えりさん、咲役の中村知世さん、勝治役の脇知弘さんと、本作監督の福田陽平氏が登場して舞台あいさつを行った。

左から脇知弘さん、乙黒えりさん、中村知世さん、福田陽平監督。当日はあいにくの雨となったが多くのファンが来場した。「雨の中来ていただいてありがとうございます」と乙黒さん

　乙黒さんは水着を着て仕事をするのは初めてだったそうだが、「真冬に水着になるというのはめったにないので快感でした（笑）。めったにないチャンスだと思って、思う存分楽しんでゾンビを切りまくって撮影に挑みました」（乙黒さん）。咲との戦いのシーンでは、最低気温がマイナス5度という真冬の環境の中、水着のみで演じたそうだ。「ウェットティッシュもリップクリームも全部凍っている中、ワイヤーにもつられ、“寒い、痛い、つらい”の3重苦を乗り越えて、涙を流しながら演じた撮影が思い出深いですね」（石黒さん）。このほかにも100ゾンビくらいと一気に戦うシーンでは酸欠状態になってしまうかというくらいに大暴れでの演技となっているらしい。

　脇さんは原作にないオリジナルキャラクター・勝治を演じる。「勝治というよりわたし本人じゃないかと思うくらい自由に演じました。撮影の現場は寒かったですが、水着を見ていると『こんなんで参っちゃいけないな』と励みになりましたね」（脇さん）。また、彩がしゃべらない分、勝治のセリフは長くなっているようで、セリフを覚えるのが大変だったそうだ。

彩と咲は、映画では戦うことになるのだが、実際の乙黒さんと中村さんはとても仲がよかったとか。「現場では脇さんを始め、みんなで朝ご飯の交換をしたりして。イチゴのチョコを咲ちゃんからもらったりして、食べ物の交換が楽しかったですね」（石黒さん）

「男は自分1人ですし、セーラー服やボインを見ているのが楽しかったですね（笑）。“逆紅一点”みたいでした」（脇さん）

「刀のアクションは初めてだったので、筋肉痛が激しかったですね」（中村さん）

　最後に乙黒さんは「一人一人にストーリーがあって、なぜゾンビハンターになったのかが描かれているのでそこを見ていただきたいですね。あと、彩が人間的に成長していく姿も織り込まれていますので、最後は感情が出てくるところを見てほしいです」とコメント。福田監督は「乙黒さんはアフレコの時に傘を持って吹き込んだんですが、回るシーンに当てる時に、アフレコでは必要もないのに回ったりするくらい本気になって演技してくれました。バレンタインデーにも仕事をさせましたし……。みんなで苦労して作った作品なので、ぜひ楽しんでください」と語った。

　なお、初日となる4月26日には、乙黒さん、中村さん、脇さんに加えて、本日は登場しなかった、レイコ役の橋本愛実さん、主題歌を歌った川田まみさん、福田監督が登場する舞台あいさつも行われることとなっている。

ストーリー

　戦乱の世、世界は狂乱の渦に飲み込まれ、街には謎の科学者・杉田（諏訪太朗）によって作られたゾンビがあふれ返っていた。

　その中で、妹をさらわれた勝治（脇知弘）、娘を殺されたレイコ（橋本愛実）、そして最強のお姉チャン・彩（乙黒えり）が杉田（諏訪太朗）を倒すためになみいるゾンビをなぎ倒す！

　3人の行く手に突如現れた最強の女子高生・咲（中村知世）。

　「忌血」の種族の末裔“彩”と腹違いの妹“咲”、宿命を背負った姉妹の一騎打ちが今始まる……。

スタッフ
監督・撮影	福田陽平
脚本	村川康敏／福田陽平
音楽	藤野智香／碇英記
録音	野口京治
照明	岡田浩彰
美術	今井伴也
助監督	菅原丈雄
製作担当	島根淳
アクション監督	小原剛
特殊メイク・造形	藤原カクセイ
VFX	鹿角剛司
製作	辻畑秀生／大橋孝史／山田俊輔
プロデューサー	櫻井秀行／上野境介／川島正規／村田亮
原案	ディースリー・パブリッシャー タムソフト
製作	ジェネオン エンタテインメント Gold Roger LLP（ジョリー・ロジャー／KPG）
制作プロダクション	トルネードフィルム
配給	ジョリー・ロジャー

(C)2008「お姉チャンバラ THE MOVIE」製作委員会