「マビノギ」を今、あらためて振り返ると長い時間だなぁと思うマビノギ3周年インタビュー(1/2 ページ)

4月12日に行われたばかりの「マビノギ3周年記念オフラインイベント」に合わせて来日していた、韓国 devCAT studioのメンバーに、ジェネレーション8の見所と今後の方向性についてインタビューを行ってきた。

» 2008年04月18日 20時20分 公開
[麻生ちはや,ITmedia]
左からチェ・ガンジュ氏、ハン・ジェホ氏、そしてファン・チャンヒ氏

 マビノギ開発全般を統括する、マビノギチーム チーム長ハン・ジェホ氏、日本・中国のパッチ製作および海外からの開発依頼を担当する同海外開発ユニット担当のチェ・ガンジュ氏の2人にお話をうかがった。なお、通訳は先日の「マビノギ3周年記念オフラインイベント」にも登場した、ファン・チャンヒ氏である。

―― 本日はお忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます。もう何度も同じ質問をされてるとは思いますが、まずは先日のオフラインイベントの感想からお願いします。

チェ・ガンジュ氏(以下、敬称略) イベントにはたくさんのユーザーに参加していただき、また私たちが用意した内容を楽しんでいただけたようで、とてもやりがいがありました。

ハン・ジェホ氏(以下、敬称略) 日本のオフラインイベントに参加するのは今回が初めてだったのですが、本当に多くのユーザーに来ていただき驚いています。同時に、今後もファン皆さんが楽しめるマビノギを作らなければと感じました。

―― 4月17日で実装予定の新要素や、今後のスケジュールについてはイベントでも紹介されましたが、もう少し詳しいお話をうかがいたいと思います。新エリアの拡張からドラゴンの存在、気球に乗っての空中戦闘など見所の多い本アップデートですが、一番ユーザーに見て欲しいポイントはどこでしょう。

ハン G8最大のテーマは、今お話された通り新エリア「ザルディン地域」とドラゴンでしょう。特にザルディン地域は大陸の完結部分にあたり、ここで繰り広げられるストーリーやドラゴンとの戦闘などを楽しんでほしいです。

―― 大陸の完結部分ということは、今後のマップ拡張はないということですか。

ハン そうですね、現時点ではザルディン地域以外に新マップを追加する予定はありません。もちろん開発を進めていく上で、その必要が出てくれば分かりませんが。

―― G8の本筋からはそれてしまいますが、そうすると今後の開発はエリアの拡張がない代わりに、ウルラ大陸に新たなコンテンツを加えていく方向性になるのでしょうか? マビノギの世界をお弁当箱に例えるなら、新しいお弁当箱は増えないけれど、残った隙間に今までとは違うおかずを詰め込んで中身を充実させていく、とでも言いますか。

ハン まだ韓国でもG8のシーズン3までの実装ですから、その先のこと、G9の方向性などは検討中でして、お話するのは難しいです。

―― なるほど、では話をG8の内容に戻して、少し細かい質問をします。目玉の一つである気球はNPCから購入すると解説されましたが、インベントリに保管していつでも使えるアイテム扱いになるんでしょうか。

ハン 気球については、乗りたいときにいつでも乗れるという部分を最重要視しました。気球のパーツを買い揃えて自分で組み立てる、というアイディアも企画には出ましたが、可能な限り簡単に使えるように「気球キット」のような形で購入できます。キットは1度しか使えませんので、毎回購入する必要があります。

―― 使い捨て気球とはまた、ぜいたくなアイテムですね。

ハン その分、価格は少し控えめにしてあります。

―― もう1つのメインテーマとなっているドラゴンのバックストーリや、ユーザーがどのようにドラゴンと出会うことになるのか、イベントでは分かりにくかったので、これについて教えていただけますか?

ハン ドラゴンは人間とは違う自分たちだけの世界を作って生息しています。ブルードラゴンとレッドドラゴンは対立関係にあり、ゴールドドラゴンは2匹よりも上位で絶対的存在となっています。2匹のドラゴンがなぜ対立しているのか、どうやって出会うのかなどはメインストーリーを進行させていけば必ずいつかは分かることなので、ここでは秘密にしたいと思います。

―― 全体的に上級プレイヤーむけのコンテンツが多いように思われますが、推奨レベルはどれぐらいでしょう。

ハン クエストを進めるだけならば、実はそれほど高いレベルは要求されません。ジェネレーション1のメインストリームをクリアできているキャラクターならば問題ありません。

―― ではちょっと質問を変えまして……オフラインイベントでも、初心者エリアとキャラクター作成画面の改善について発表されていましたよね。同様にこれまでアップデートしてきたシステム/コンテンツで、本当は違う形にしたかったけれど、限られた開発スケジュールの中で妥協せざるを得ず、できれば今から手を入れなおしたい。あるいはこの3年で変化したユーザー層に対応すべく、修正したいと思っている部分がありましたら教えて下さい。

ハン これから初めてマビノギで遊ぶユーザーさんが、馴染みやすい環境作りを手がけていきたいと思っています。もう1つ、大陸に登場した「エルフ」と「ジャイアント」は人間に比べて実装までの時間差が大きいため、バランス調整に力を入れていきたいです。あとはチュートリアルの改善ですね。

―― 私はマビノギのβテストに参加した経験がありますが、その時に比べると今でも十分、MMORPG初心者に優しいつくりになったと感じます。日本独自コンテンツが今回のアップデートでも数多く投入されました。衣装のデザインコンテストは日本のみで開催と聞いていますが、なぜ他のマビノギサービス国では行われないんでしょう。また、独自コンテンツを開発する際の苦労した話などがあったら、ぜひ教えて下さい。

チェ 最初の頃は日本のユーザーの好みを理解できず、とまどったり、なかなか苦労しました。デザインコンテストも回数を重ねるうちに、ようやく好みの傾向が分かってきて仕事も楽になりましたよ。日本のユーザーはとにかく可愛いものが好きだし、ペットや装備品もその性能や実用性よりも見た目をとても重視します。デザインコンテストは何も日本限定にしているわけではありませが、他のマビノギサービス国では特にコンテストを実施して欲しいという要望がないのでやらないまでですよ。一時的に四カ国同時開催したこともありましたが、継続的にデザインコンテストが開かれているのは、日本だけです。

―― チェさんは中国のマビノギもご担当されてますが、ユーザーの動向は韓国とも、日本ともやはり違いますか?

チェ 中国のユーザーは戦闘を非常に好み、PvPや勝敗がきっちり出るシステムが好きですね。日本・韓国・中国の3つを比較しますと、日本は衣装で個性を表現したり、可愛らしさへのこだわりがとても強く、中国が戦闘やPvP、韓国のユーザーは好みがバラバラなので、ちょうど中間と言えるでしょうか。

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