デベロッパーの形態の違いに気づいてた? :くねくねハニィの「最近どうよ?」(その23)(1/2 ページ)
「モンスターハンターポータブル 2nd G」がブレイクする日本にいると、「GTA IV」が海外で爆発的にヒットしてるって聞いても「ふ〜ん」な感じだけど、どうやら行きそうですね、北米だけで1000万本。どうやら開発費は100億円以上との噂。開発費も販売本数も、ケタが違う。そんな日本と海外の違いを「開発会社のかたち」って切り口から語ってみたくねくねハニィの「最近どうよ?」第23回目です。
ガソリンを満タンに入れて終わった4月。いよいよ新緑の5月ですが皆様いかがお過ごし? くねくねハニィの「最近どうよ?」23回目でござんす。翻訳つきの「最近どうよ?」もものすごく深読みされてる方もいらっしゃるようですが、そんなに深い意図はないんですよね……。いろんなとらえ方をされるなって思っちゃった、ゴールデンウィークにヘビメタを大音量で聴きながら♪原稿を書いているハニィですの。
さて。日本では「昭和の日」だった4月29日ですが、海外ではそうではなくて「Grand Theft Auto IV」(以下、「GTA IV」)発売の日でした。北米ではDay One(発売日当日)に600万本出荷したと言われているのだ。当然予想されたことですけど、北米のみならず英国でも前の晩から並んだ人たちがいっぱいだったそうですわ。日本で言う一時のドラクエみたいなもんですかね〜。英国の速報では、Day Oneのみで60万9000本英国内で販売されたとこのこと(Xbox 360版:33万5000本 、PS3版:27万4000本)。
このGTAシリーズ、前作までのシリーズの全世界における累計販売本数は、な、な、なんと6600万本だそうですぜ。ひぇぇぇ。660万本じゃありません。まさにお化けソフト。さらに今回は初めての試みであるマルチプラットフォーム(PS3とXbox 360)。今回PSファミリー以外のプラットフォームにこのタイトルが供給されるためか、マイクロソフトは自社のアナザーお化けタイトル「Halo3」と同等のプロモーション費用を投入してXbox 360版「GTA IV」を盛り上げているそう。エクスクルーシブでもないサードパーティのタイトルをプラットフォーマーがここまでプッシュするのは異例のこと。
さっそくPS3版にはバグが発生したらしいのですが、PS3版とXbox 360版、どういうシェアで売れていくのかが見ものですな。
3月の北米市場報告を!
関係ない日本までとばっちりを受けてるサブプライム問題も何のその、2008年3月の北米ゲーム市場は前年同月比57%増とのこと。4月も「GTA IV」や「Mario Kart Wii」などが発売されるため、市場規模的にはかなりの規模になると思われます。バブルってるのかなぁと思いきや、一部のパブリッシャーを除く中堅以下のメーカーさんは「景気がいい感じがしません」とおっしゃってます。極端な勝ち組/負け組化が進んでいるようですね。出せば売れる! って状況ではないってことも肝に銘じないと……。
ハード
まずは数字を見てもらおうかな。任天堂ハードが突っ走ってますね。
| Wii | 72万1000 |
| Xbox 360 | 26万2000 |
| PlayStation 3 | 25万7000 |
| PlayStation 2 | 21万6000 |
| Nintendo DS | 69万8000 |
| PSP | 29万7000 |
Wiiが売れていると言うよりは、「Super Smash Bros. Brawl」(大乱闘スマッシュブラザーズX)が売れているようで、スマブラをやるためにハードを買っているとしか思えません。スマブラはなんと3月に発売して月中に270万本近くも売ってしまった。Wiiの3月までの累計販売台数870万台と考えると、実に3人に1人はスマブラを買ってることになります。他のハードは大きな動きもなく推移していますが、いよいよPS3が楽々とPS2の販売数を抜くようになったってことで、世代交代が進むのかPSハード! ってところですかね。携帯ゲーム機の販売台数ではニンテンドーDSが圧倒的ですけど、ソフトでちょっとした異変が!
ソフト
言わずもがな、「Super Smash Bros. Brawl」(Wii)がダントツの第1位270万本。続いてUBISOFTの看板ソフトのひとつ、「Tom Clancy's Rainbow Six: Vegas 2」(box 360)が75万本、エレクトロニック・アーツのオリジナル新規タイトル「Army of Two」のXbox 360版が発売されて3位に飛び込んできて61万本。この「Army of Two」、PS3版も10位に入っていて22万本。新規のオリジナルタイトルがトータルで80万本超えしたことになりますね〜。すばらしい。今後のシリーズ化は必至と言えましょう。
しかし、スマブラはすごい。何がすごいって300万本もの商品を思い切って出荷できているところがすごい。この数字の商品を一気に出荷しているところが、任天堂の小売店との信頼関係とメーカーとしての力を感じますね。「GTA IV」の発売であまり目立ってはいないんだけど、北米では4月27日に「Mario Kart Wii」が発売されているから、こちらも楽しみです。
また、EAの「Army of Two」、日本でも発売されていますけど、なにげにEAのカナダ・モントリオールスタジオ初オリジナル作品だったりします。TPS(第三者視点のシューティング)ですが、タイトルの通り2人で軍隊を組んで戦うというもの。2人ならではのギミックなど新しい楽しさを提供しているんだけど、バリバリのオンラインゲームなので、スタンドアローンでの評判はイマイチ。ぜひとも、ネットで遊んでください。さて、どうでもいい話題ですが、このEAモントリオールスタジオ、その当時UBISOFTのスタジオ(「Rainbow Six」シリーズとか「Prince of Persia」、最近では「Assassin's Creed」なんかもある)の人員を引っこ抜いたことからUBIと訴訟してました。つまり、優秀な方々を奪い合った結果生まれた作品ってことですな。
さて、異変の話。携帯ゲーム機のソフトで上位に入ってくるのはいつもニンテンドーDSのソフトだけだったんだけど、3月はニンテンドーDSソフトはトップ10入りしていない! しかーし! トップ5とトップ6にPSPのソフトがランクインしているのだ! PS2で大きく評価を受けていたSCEの「God of War:Chains of Olympus」が34万本、スクウェアエニックスの「Crisis Core:Final Fantasy VII」が30万本といい結果を出していますね。
いよいよPSPの時代がアメリカもやってくるのか? できれば日本での「モンスターハンター」のようなお化けソフトが出てくれれば弾みもつくんですけどね〜。
さて、今回のテーマは「デベロッパーの認識の違い」です。ひと言でデベロッパー(ま、開発会社のことですね)と言っても、海外の人が認識している形と、日本の現状ではズレが生じているのも事実。最近ハニィが感じるそんなズレについてつれづれに述べてみるね。
開発会社は委託先なのか
日本では、パブリッシャーがデベロッパーでもある側面が多かった歴史から、デベロッパーを裏方と見なして「表に出ない」デベロッパーがたくさんいたの。最近でこそパブリッシャーがすべて自社で開発することが困難になってきたため、デベロッパーの関係が明確化されるようになったけど、日本においてはゲームソフトとは「パブリッシャー主導の賜物」であったのだ。ハニィも仕事をしていく中で、過去の日本の業界では「誰がお金を出したか」が重要視されていたと思う。
従って、デベロッパーはパブリッシャーの委託先であって、パブリッシャーがお金を出してデベロッパーに作らせて買い取って売る、ってのが通常の形だったわけです。デベロッパーはパブリッシャーに囲われ、「あの開発会社は○○社(パブリッシャー名)系デベロッパーだから……」などと言われたもんですが、業界が成熟してくると、優秀なデベロッパーはパブリッシャーを超えて仕事を請けるようになったり、さらにデベロッパーと言う形から大成功をおさめたデベロッパー(古くはハニィが愛してやまないチュンソフトや最近ではレベルファイブなどもそうなんです)が、単なる委託先とも言えなくなったわけですね。
ゲームのオープニングにデベロッパーロゴが出ないってことは今ではほとんどなくなったっていう意味では、開発会社は「下請け」ではなく、「パートナー」として認識されるようになったのが現状でしょう。
では海外ではどうなのか? というと、とっくに「パートナー」なのだ。日本的な義理とか仁義とかではなく、極端に言うと合理的にお仕事をしている。ビジネス先行型とものづくり先行型との違いとも言えるかもしれないけど。
合理的といえば、ちょっと前にコナミが日本プロ野球機構の独占契約を取って、日本的には「ありえない」と非難されたことがあったけど、アメリカ的に言うとごくごく普通に当たり前の話なのね。力のあるところが力(この場合はお金)を行使して排他的権利にしてしまうのは必然のことで、EAがNFLの独占権を取ったり、Take2(2K Games)がMLBを独占したりってのは「ビジネス」と考えればやむを得ないことって認識がある。「仲良くみんなで」ってのが基本の農耕民族の日本と、「弱肉強食」がベースにある欧米では根本の考え方に乖離があるのだ。文化の違いとしか言いようがないわけですな。
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