ゲームはチャレンジャブルな仕事。“ノー”からは何も生まれない――セガ 鈴木裕氏(前編):ヒライタケシの「投げる前から変化球」(その1)(2/3 ページ)
まずそうに見えたとしてもとりあえず食ってから判断しろ
平井 僕と裕さんとは、仕事では「シェンムー」で一緒だったと思うんですけど、関わってたときのエピソードで覚えていることはありますか?
鈴木 そうですね……。“平井君をほめる会”になっちゃうんですけどね(笑)。平井君は優秀ですね。人望があって。なんで人望があったか分からないですけどね。何と引き換えに人望を得ていたのかは分かりませんが(笑)。いわゆる、上司として見たときの部下の統率力とか、平井君が何か言うと下が動くとか。統率力ですね。命令なのか、弱みなのか、人望なのか、よく分からないですけど(笑)。
あとは、一番いいのは、頼むと“ノー”と言わないんですね。そこは一番いいところですよ。自分を守るために“ノー”と言う人は多いんです。仕事を受けた上で“出来ない”というと、自分が約束破ったとか、都合が悪いほうに回るというので、今の人たちのほとんどはディフェンシブなんですね。守りに入るんですよ。僕がずっとやっているゲームというのは、ほとんどがチャレンジャブルな仕事ですから、誰もやったことがないことを、お前やってみてくれ、と言わざるを得ないわけですよね。だから、やったことのないことをやってみて下さいと言われたときに、ディフェンシブな人たちの答えは、ほぼ“ノー”になります。でもそういう人たちが集まっていると、新しいものは絶対に生まれないんです。少なくとも平井君は“ノー”と言わずに、やった結果を伝えてくれるんですよ。
平井 僕が裕さんをリスペクトしている点もそこなんですよ。ただしトライした結果に関しては裕さんが責任を取ってくれて……。だから僕も信頼して仕事ができた。やった過程は全て説明して、そこを評価して頂いたというところですね。
日本の文化としてもそうだと思うんですけど、どちらかというと思考がネガティブだったりする中で、裕さんはポジティブで。僕もそれに対してポジティブでいられましたし。間違ったことや失敗に対して、何かを言われたことはないんですよね。
鈴木 成功も失敗も経験ですから。プロセスを考えれば、成功するまでやめなければいいわけです。資金の問題とかもありますけど。そこを含めてプロセスなんです。例えば失敗してバグが起きたりしても、次のゲームで使えるバグだったりするし、そうなると新しい発見があるんですね。
人間の頭ってオランウータンとあまり変わらないって言うじゃないですか。ゲームの歴史が50年か60年あるとして、企画の人やいろいろな人に「これを考えて」って言っても、みんな人間が考えることですよね。なので大体偏るんですよ、やっぱり人間が考える以上。文系や理系があっても、“人間”っていうだけで、ある種同じような考え方するんですよね。コンピューターにランダムにやらせると、いかに人間が偏った方向に考えているかというのが分かるんですよ。頭で考えさせた企画ってみんな似ちゃう。そうすると新しいものとしてのインパクトってないんですよ。
平井 ないですよね。
鈴木 だから、まずは“山に入るぞ”、“マツタケ取りに行くぞ”と。「あの山にあるかどうかも分かりません」と言う人もいるでしょう。でもとりあえずその山に入るんですね。松茸がないならないでいいんですよ。なんか変なものがほかに生えてますから(笑)。
平井 何か収穫があるから行こうと。
鈴木 それを持って帰ったら、マツタケよりもっと儲かったりすることもあるんですから。まず“やる”っていうことがないと、見つけられないんですよね。見つけることによって新しいものが発見される。「シェンムー」が証明してるけど、あの時代はありとあらゆるチャレンジをして、みんなが“深く狭く”やっているときに“広く外に”広がっていく方向で作ったので。
平井 そういったチャレンジが他の作品に生かされることって、今でもたくさんありますよね。
鈴木 「シェンムー」はほかのゲームにも影響を与えたと思っていますし。ゲームの歴史の中でも大きくインパクトを与えましたね。
平井 そうですね。
鈴木 だから「シェンムー」にどこかで携わった人は誇りを持って欲しいし、平井君がディフェンシブだったら「シェンムー」みたいなものも非常にやり難かったと思う。“ノー”と言わないのがいいですよ。
平井 作る側としては大変なんですけど、裕さんと一緒にいて学んだことは、無から有を作り出す楽しさですね。今ではWebサイトを検索してある程度の技術は参照できますけど、ないものを作り出す楽しさは学んだんですよね。今でも生かされていると思います。
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