あの「メイプルストーリー」の開発者が贈る、ちょっと新しい横スクロールオンラインRPG「TENVI」。日本展開はどうなる?「TENVI」インタビュー(1/2 ページ)

ネクソンジャパンが8月21日からオープンβテストをスタートする、横スクロールオンラインRPG「TENVI(テンビ)」。韓国ではすでにオープンβテストが開始されている本作のゲーム詳細と日本での展開について、開発陣の方々に話を聞いてきた。

» 2008年08月07日 13時56分 公開
[増山裕樹,ITmedia]

 ネクソンジャパンが8月下旬にオープンβテストを開始する、PCゲームの2D横スクロールオンラインRPG「TENVI」。

 「TENVI」のストーリーはパブラワールドに暮らす「アンドラス」、「タリー」、「シルヴァ」の3種族が、自分たちの世界を守るために力を合わせ、強大な敵対勢力「宇宙連合」に立ち向かっていくというもの。3つの種族はそれぞれ固有の「ガーディアン」を持ち、一定のレベルになると空を飛ぶこともできるようになる。

 本作は日本でも人気の高い2D横スクロールオンラインRPG「メイプルストーリー」の開発に携わったスタッフを中心に設立されたSymmetric Spaceの代表理事のゴ・ガンイル氏、「TENVI」プロジェクトディレクターのキム・ジンマン氏、「TENVI」企画チーム長のオ・ミヨン氏、ネクソンジャパン運用2チームの中西啓太氏、マーケティングチームの坂下智久氏に「TENVI」の日本での展開や、ゲームの詳細についてお話を伺った。

「TENVI」というタイトルに隠された秘密とは……

―― 「TENVI」という名前の由来についてお聞かせください。

キム・ジンマン氏(以下、キム氏) 実は開発側で「TENVI」と名づけたときに意味は無かったんですよね(笑)。韓国のユーザーさんの中には「TENVIとは天を飛ぶと書いて天飛ではないのか」と、ゲームの特徴と結びつけて考える人もいましたし、「TENは英語で数字の10になるから10代の人のためのTENVI」というユーザーさんもいらっしゃいました。最初に名前を決めるときにいろいろな方と相談しましたが、いくつか「こういうのもいいんじゃないか」という案を出した中で一番気に入ったものを選びました。

―― 他にはどんなタイトル候補があったんでしょうか。

キム氏 他の候補はちょっと覚えていないんですけど……。ただ、開発を進めるときには「プロジェクトT」という名称でスタートさせていましたね。自分の中で「空を飛べるゲーム」にしたいという気持ちが強かったので、どうしてもタイトルに「飛」の意味合いを持たせたかったという点もありましたし、「メイプルストーリー」を作ったときにネーミングについていろいろと考えることもありまして……。「メイプルストーリー」ってやっぱりタイトル名が長いので、ユーザー達が「メイプル」と縮めて呼んでいることが多かったんです。ですので、いろんな方に慣れ親しんでいただくためにもタイトル名は短いほうがいいと思いました。

―― 開発チームの皆さんは「TENVI」に名称が決まったときにはどんな感想を持たれましたか?

オ・ミヨン氏(オ氏) タイトルよりゲームの内容にこだわっていたため、タイトルには特にこだわっていませんでしたね。

上段左から、中西啓太氏、通訳のウ・ジミン氏、下段左、オ・ミヨン氏、キム・ジンマン氏、ゴ・ガンイル氏
「TENVI」の魅力について懇切ていねいに語ってくれた開発陣の方々

やっぱり気になる? 「メイプルストーリー」との違い

―― 「メイプルストーリー」の開発陣が関わっているということですが、同じ2Dの横スクロールタイプのRPGの「TENVI」とはどこが異なっているんでしょうか。

オ氏 「メイプルストーリー」ではパーティープレイの部分がやや弱かったのですが、「TENVI」ではパーティーを組んでダンジョンに入って、多人数でボスを倒すことが多くなります。韓国での「メイプルストーリー」はキャラクターデザインや、ゲームの特性もあって、通常のオンラインゲームよりも年齢層が非常に低くなっています。ある程度プレイヤー層はかぶる部分はありますが、「TENVI」では大学生、20代、30代のユーザーの方も結構多いので、その点は少し異なってくると思います。最近ゲームに投入したシステムに「覚醒」という、いわゆる「転職」と似た感じになる要素や「PvP(対人戦)」もありますし、「ギルド戦」もあります。今回、日本で開始されるオープンβテストではギルド戦はまだ準備段階ですが、「覚醒」や「PvP」は実装されています。

―― 韓国では去年の12月からβテストが開始されていますが、登録人数はどれくらいでしょうか。

ゴ・ガンイル氏(以下、ゴ氏) 正確な人数はコメントできないのですが、今年の7月に大型アップデートが入ってからユーザーの登録数が大きく増えました。日本で開始するオープンβテストも7月のアップデートの大部分が適用された状態で開始するので、かなりユーザーを集められるのではないかと期待しています。

―― 韓国でのβテスト時に、ユーザーから一番要望が多かったことはなんでしょうか。

キム氏 多くのユーザーから「難易度が高い」という声があったため、少し難易度を調整しました。開発チームではβテストの当初、プレイヤーは1対1でモンスターを倒すことを想定していたのですが、若いユーザーたちは一度に多くのモンスターを倒したいという要望があったので、そのためにモンスターを少し弱くしています。また、横スクロールのゲームでは強力なボスモンスターが出現する「インスタンスダンジョン」というシステムがポピュラーになっておりませんので、難易度を5段階に調節できるようにしました。

背景やボスモンスターは3Dモデルで描かれている

―― ユーザーからの反響が大きかった点は何でしょうか。

キム氏 「TENVI」の特徴ともいえますが、「空を飛べる」ことです。空中での攻撃だけでなく、空を飛ぶことで新たに入れるマップもあるので、プレイの幅も広がります。また、プレイヤーとは別にガーディアンがいる点やPvPの評価も高かったですね。

―― プレイヤーのレベルが20になるとランクが上がり、空を飛べるようになりますが、ランクアップによるキャラクターの進化は他にどういったものがあるのでしょうか。

オ氏 まずレベル20になるとランクが2になり、ガーディアンは空を飛べるようになります。20レベルごとにランクが上がるようになっていて、ランクが上がると能力ポイントやスキルポイントが以前より多めにもらえたり、所持できるアイテムの数が増えたりします。また、10、30、50レベルになるとプレイヤーが「覚醒」します。レベルが上がるごとにキャラクターはだんだん強くなりますし、新しいスキルを習得できます。

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