「オンラインゲームを武器に、世界と肩を並べるメーカーになる」――ゲームハイ キム・ゴンイル会長インタビュー

既報のとおり、ゲームハイは9月23日、韓国・ソウルにて発表会を行い、同社の新作オンラインゲーム6タイトルを内外に向け公開した。その発表会終了後、ゲームハイの会長であるキム・ゴンイル氏に直接お話をうかがうことができた。

» 2008年09月25日 18時19分 公開
[池谷勇人,ITmedia]
キム・ゴンイル氏

―― 発表会を終えて、今のお気持ちはいかがですか(発表会のリポートはこちらを参照のこと)。

キム・ゴンイル氏(以下、キム氏) 私が皆さんに感想をお聞きしたいくらいです(笑)。今回お見せしたタイトルのうち2本は、まだゲームハイが軌道に乗っていなかった4年前から準備していたものですが、今日こうして発表できたことで、当時やっていたことが間違いではなかったと確信しました。

―― 今回、4タイトルもの自社タイトルを一度に発表されましたが、これにはどういった狙いが?

キム氏 世界進出に向けてもっと市場の期待感を高めておきたかった、というのが理由のひとつ。それから、スタッフにも市場の期待を肌で感じてもらうことで、最後までしっかり(開発を)締めくくってもらおうという狙いもありました。

―― 今回発表されたタイトルの、日本での展開予定についてお聞かせいただけますか。

キム氏 日本では現在「トランスピー」というレースゲームを準備中ですが、その次が「Metal Rage(仮)」になる予定です。実は「Metal Rage(仮)」は当初、日本で最初にサービス展開しようと考えていたほどで、日本市場を開拓していくうえでも非常に重要なタイトルだと位置づけています。今回はまず韓国からということになりましたが、それでも他の国よりは早く、遅くとも来年の夏までにはスタートする予定ですので、楽しみにお待ち下さい。

―― ほかのタイトルについては?

キム氏 具体的な時期は未定ですが、最終的にはすべてのタイトルをロンチするつもりです。

―― 4タイトル同時進行というと、開発スタッフの人数も相当なものになると思いますが……。

キム氏 すでにサービス中のタイトルや、今回発表した4つ以外で進行中のタイトルも含めると、スタッフは全部で390人くらいです。これは国内のスタッフのほか、中国のスタッフも含めての数字ですね。ただゲームハイでは、サーバープログラムなどコアな部分には共通リソースを使っていますから、その点では他の開発会社よりも効率化が進んでいると思います。

―― 390人の簡単な内訳は?

キム氏 おおまかに言うと、サーバー関連が約20%、クライアント関連が30%、残り50%がその他といったところですね。1つのタイトル開発には3〜5年かかりますし、その間に市場も変わっていきますから、マーケットの変化を読んでそれに合わせることが重要だと思います。

―― 今回、新しくパブリッシング事業をスタートした理由をお聞かせいただけますか。

キム氏 今後はポータル事業にも力を入れていくつもりですが、それにはやはり1社では限界があります。それに韓国には現在、若くて能力のある会社がたくさんありますから、そういう人たちと手を組みながらやっていくことで、より効率よく、短期間でゲームを作れるのではと。

―― パブリッシングタイトルの2作品についても、日本でサービス予定と考えていいのでしょうか。

キム氏 もちろん今日発表した2タイトルは、日本での展開も予定しています。

―― 今回発表されたのは2タイトルですが、この2本に決定するまでには、どれくらいの候補作品がありましたか?

キム氏 去年からずっと検討していましたから、それこそ何百本という数になりますね。韓国で昨年から開発されているタイトルについては、ほぼ全部目を通したと思います。

―― ゲームハイから見て、現在までの日本市場での成果はいかがですか。

キム氏 今はまだ始まったばかりですが、5年以内には、ゲームヤロウがゲームハイの売上規模を追い越すのではと見ています。

―― 最後に、今後のゲームハイの展望についてお聞かせいただけますか。

キム氏 今は北米と日本が二大ゲーム大国として知られていますが、オンラインゲームを武器に、そうした世界的なゲームメーカーたちと競合していくというのが我々の目標です。オンラインゲームのマーケットは、きっと今よりもっと大きくなる。3〜5年後には、おそらく世界のゲーム市場は10兆円規模になっているでしょう。その時、我々はその1%を取れるよう狙っていく。ブリザードの「World of Warcraft」はたった1タイトルでそれをクリアしてしまいましたが、我々の場合はまず20タイトルを目標に展開していこうと考えています。

―― 本日はどうも、ありがとうございました。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news189.jpg 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  2. /nl/articles/2411/22/news014.jpg 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  3. /nl/articles/2411/22/news114.jpg 中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
  4. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2411/22/news032.jpg 「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
  6. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  7. /nl/articles/2411/22/news171.jpg なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
  8. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  10. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた