こだわり抜いて作られた「天誅」最新作 ――天誅4クリエイターセッション：東京ゲームショウ2008 フロム・ソフトウェアブース（2/2 ページ）

[仗桐安，ITmedia]

テーマは“愛”　作曲家・朝倉紀行氏に聞く「天誅4」のサウンド

　クリエイターセッションの後半は壇上に金山氏が残り、作曲家の朝倉紀行氏が登場。2人から「天誅4」のサウンドにまつわる話が聞けた。

作曲家・朝倉紀行氏

――サウンドに関して、「天誅4」と今までの「天誅」との違いはありますか。

朝倉氏　「天誅1」からやっている人ならおわかりだと思いますが、「天誅」の曲はアジア音楽なんですよ。今回「天誅4」では、クラシック音楽の要素を取り入れています。音楽は私が“1”から継続して担当していますが、ずっとやっている分プレッシャーもありましたね。

――「天誅4」の音楽をつくるにあたってテーマはありますか。

朝倉氏　“愛”ですね。そういうといつも皆さんひくんですけどね。愛というとどこにでもあるような気もしますし。ただ、“1”だと砂漠というテーマがあったりして、天誅の音楽で愛というテーマを持ってきたのは初めてなんですよ。

金山氏　朝倉さんの音楽はひとつひとつが、例えばステージごとに聴いたとしても、隙がなくて濃いんです。曲のひとつひとつに朝倉さんの愛がこもっていると思いますね。

――テーマは愛ということですが、ディレクターの方から何か指示はありましたか。

金山氏　さまざまなシーンに合わせた音楽をお願いしたいという要求はしましたね。メロディを充実させたい、という話もしました。

朝倉氏　金山さんからは、「天誅3までの流れを汲みながら、全く新しい切り口で」と言われました。矛盾してますよね（笑）。まあそれは、話しているうちにつかんだんですけどね。あと、ここで一言言わせてください。プレイしてみて音楽に対して思うところがあれば、僕のサイトにメールしてください。海外のファンからはメールが来るんですが、日本の方からはあまり来なくてですね、それが寂しい。音楽に耳を傾けていただければ幸せです。

　ここで、オープニング映像とともにテーマ曲「夢の淵」が流れた。

ドラマチックなオープニング映像

朝倉氏　僕これ、今日、初めて見たんです（笑）。さっき見ながら「よかったね」と金山さんと話してました

金山氏　実はオープニング曲はスピードが遅いので合わせづらかったんです。曲に合わせて映像の内容をしっとりとさせてみたんです。

「天誅4」サウンドトラックについて、発売元のアニフレックスのスタッフによる告知も行われた

――最後にメッセージをお願いします。

金山氏　お集まりいただいてありがとうございました。体験版をプレイして面白い部分をつかんで、お友達などに伝えていただければ、天誅4が盛り上がると思います。遊んでみてのご意見とかいただければ、と思います。

朝倉氏　今回はシナリオをいただいて映像ができているところで作りました。すごく力強い愛のメッセージを感じ取って作曲したので、ゲームももちろんですが、ぜひ音楽も聴いてみてください。