オンライン上に構築された現代戦のリアリズム。刻一刻と変化し続ける戦場で、仲間とともに戦い抜け「SOCOM: CONFRONTATION」体験リポート(1/2 ページ)

リアルかつ丁寧な戦場描写が人気を呼んでいるTPS「SOCOM」シリーズ。その最新作「SOCOM: CONFRONTATION」を10月30日の正式販売を前に一足お先に体験できるということで、9月22日から開始された体験入隊キャンペーン(クローズドβテスト)に参加してきました!

» 2008年10月24日 14時42分 公開
[貴傳名英行,ITmedia]

TPSって難しい?

 皆さん、FPSやTPSでなおかつオンライン対戦と聞けば、どんなイメージを浮かべますか。バリバリ楽しんでいる現役シューターの方はともかく、興味があってもなんとなく敷居が高そうで、今まで敬遠してきた人もきっと多いはず。分かる! 分かるよ、その気持ち。銃撃をギリギリで回避したときのひりつくような感覚を、乾ききった戦場の空気や息づかいを体感したいよね? 戦友と書いて<とも>と呼べる、そんな仲間が欲しいよね? なのにアクションやシューティングの腕に自信がないばかりに、遠巻きに眺めているしかないその気持ちが痛いほど分かる! じゃあ、そんな君たちを代表して確かめてこようではないか。例えシューティングの技術がなくとも、TPSを始める資格があるということを! 全国にひっそりと隠れ住むへっぽこシューター諸君よ! さあ、今こそ立ち上がるときだ!

 今回プレイする「SOCOM」シリーズといえば、世界中にファンを持つTPSの代表的作品だ。前作からやり込んでいる歴戦の猛者達が、本作を今か今かと手ぐすね引いて待っていることくらいは容易に想像がつく。上の方で大風呂敷を広げてみたものの、やはり不安はぬぐえない。しかし相手とて人間だ。元々持っている技術の差はあれど、βテスト期間の今なら不慣れさからくるミスにつけ込む余地は十分にあるだろう。とりあえずさっさとゲームに慣れてしまえば最低でもカモにされる心配はなくなる。その間にTPSそのものの腕を磨くことは充分できるはず。うむ、我ながら完璧な青写真だ。筆者はひとりほくそ笑みながら体験入隊キャンペーン開始日を待つことにした。

戦場からの生還を目指して

 そして9月22日、ついに体験入隊キャンペーンが開始された。はやる気持ちを抑え体験入隊用ソフトをダウンロードし、ゲームをスタートする。

 メインメニューが表示される。戦場を選ぶロビーに入れるほか、戦績を確認したり使用するキャラクターの装備や設定を変更できるようだ。武器はオプションパーツを追加してカスタマイズすることも可能なのだが、プレイ前では正直どれが有効なチョイスなのかよく分からない。そこでとりあえずデフォルトのままでプレイし、各種装備の調整は実戦で確認しながら行うことにした。

使用できるキャラクターは特殊部隊隊員と傭兵の2種類。参加したチームによって使用するキャラクターが決定される
武器の改造のほかにも、服装や迷彩パターンの変更も可能だ。うまく周囲に溶け込めば、敵兵の目もごまかせる

 とりあえず一番人が多いロビーを選択。現在プレイ中の戦場一覧が表示されるので、その中から参加する戦場を選択する。あらたに戦場を作成することもできるのだが、初めてのプレイということで素直に対戦中の戦場にお邪魔することにした。

 本作は2チームに分かれての対抗戦となっている。プレイヤーはどちらかのチームの一員となって勝利を目指すことになるのだ。勝利の条件は設定されたルールによって異なる。人質の救出やVIPの暗殺、さらには目標地点に爆弾を仕掛けて爆破しろなんていうものもある。今回参加した戦場の勝利条件は、敵部隊の兵士を(部隊全員で)30人倒すこと。なるほど、シンプルで分かりやすい。しかも倒されてもリスタートOKなので、練習にはもってこいの環境だ。ようし、やってやるぜ。みんな、俺の勇姿に刮目しろよ!

 さあ、いよいよゲームスタートだ。ところが、スタート地点には誰もいない。むしろあたりは静寂に包まれているほどだ。激しい銃撃戦を想像していた筆者は少々拍子抜けしたが、まずは操作方法と地形の把握を兼ねて正面に伸びる道を直進することにした。すると突然の銃声と同時に画面が赤く染まり、キャラクターが力なく地面に倒れてしまった。どうやら潜伏していた敵兵に撃たれたらしい。よく考えてみれば、戦場で自分の位置を堂々とさらすなんて聞いたこともない。敵兵の姿が見えないのは当たり前のことで、何の警戒もせず歩きだす方こそ変人なのだ。油断大敵、慎重に進まねば。

 その後物陰に隠れながら進むことを覚えたおかげで、訳も分からないうちに撃ち倒されることはなくなった。しかし、ひとたび交戦状態になればあっという間にやられてしまう。こちらも応戦を試みるものの、命中するのは敵兵の射撃ばかり。とうとう一度も敵を倒すことができないまま、初プレイは終了してしまった。筆者のチームは味方の頑張りで辛くも勝利したものの、リザルト画面に表示された筆者の戦績は0-9。つまり倒した敵兵が0人で、逆に倒された回数は9回を数えた。勝利条件は先に30人倒したチームなので、他のプレイヤーに随分助けられたことになる。というか、よく勝てたよ。ホントありがとう。そしてごめんなさい。

 だが悲劇はここで終幕とはいかなかった。以降も戦場に出撃する度、めったやたらに撃たれまくる。通路での射撃戦では基本的な射撃の正確さで勝負にならず、敵兵と出会い頭でばったり遭遇すれば、先手を取っても撃ち負ける始末。ならばと障害物で待ち伏せれば高所から狙撃され、逆に高台から覗き込めば下からヘッドショットで倒されるといった具合で、やられ方ばかりが多彩さを増していき、一向に戦果が挙がる気配がない。せめて足を引っ張らないようにと消極的な戦闘を繰り返していても、被害は小さくなるだけでやっぱり足手まといの印象は否めない。やはり筆者には荷が重すぎたということか。全国の同士達よ、すまない。所詮筆者はここまでの男だったようだ。

とにかく逃げ回っていたら、逃げ足だけは速くなった。全力疾走すればそうそう当たらないということは分かったが、この状態では銃を構えることもできない
リスタートを決定するまでの間、味方の戦いぶりを観戦することもできる。参戦しても足を引っ張るだけなら、筆者はこのまま観戦し続けた方がチームのためかもしれない。うう、なんと不甲斐ない姿だ

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」