レビュー
» 2008年10月24日 14時42分 公開

オンライン上に構築された現代戦のリアリズム。刻一刻と変化し続ける戦場で、仲間とともに戦い抜け「SOCOM: CONFRONTATION」体験リポート(2/2 ページ)

[貴傳名英行,ITmedia]
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腕がないなら頭を使え

 いや、あきらめては駄目だ。ここであきらめては男がすたる。筆者は日本中の"TPSに興味があるけど腕前に自信がない人たち"の希望を一身に背負っているのだ。こんなところでくじけるわけにはいかない。

 しかし腕前の差は当初想定していたよりも歴然としており、一朝一夕ではとても追いつきそうにない。はてさて、どうしたものか。

 光明はある時突然差しこんできた。ある戦場で交戦中の味方の援護に駆けつけたときのこと。敵兵に目をやると遮蔽物に身を潜め、その場から動くことなく応戦している。そこで装備しているアサルトライフルを狙撃モードに切り替えて狙いを定め攻撃するといともたやすく倒せてしまった。なるほど、味方に注意を引き付けられている敵兵は、他からは無防備になりがちというわけだ。味方との連携はこうやってとるのか。言葉ではない、態度で示せということだな。よし、分かったぞ戦友よ。奥の方で粘る敵兵もこちらからは丸見えだ。こいつは俺にまかせとけ。それっ、照準もぴったりだ。もらった! すると不意に画面が赤くなり、こちらが力なく倒れてしまった。ふと目をやると別の位置から同じようにアサルトライフルを構える敵兵が。なるほど、考えることはみんな一緒なのね。

仲間を頼ろう

 手ごたえを掴んだので筆者はしばらく仲間のサポートに徹することにした。基本的には味方の腕の方が上なので正面からの攻撃をお願いし、筆者は側面から、あるいは狙撃で仕留めていく。少々セコイ気もしないではないが、何よりチームの勝利優先ということで。狙撃の腕もたいしたことはないので、大きな戦果をあげるには至らないが、それでも撃破数0というケースは減ってきた。仮に1人倒すことに成功した状態で、筆者が倒されなければ差し引き+1。よし、なんとかチームに貢献できるようになってきたぞ。

 さらに味方と同行するようになってから、筆者の役割が分かってきた。もし正面からの撃ち合いに巻き込まれても、敵兵と膠着状態に持ち込むことで味方への負担を和らげることができる(その間に仲間が突撃して蹴散らしてくれることもあった)。仲間と移動するときも背後や側面を警戒することに力を注ぐことにし、それによって不意打ちによる全滅を防ぎ、同行している仲間は危険度の高い正面に注意を集中できるようにしてもらう。今までおろそかにしていたが、実は敵を倒すこと以外にも貢献できることは多いのだ。

アサルトライフルは調整次第で狙撃も近距離での銃撃戦にも対応できる万能兵器。状況によって役割がころころとかわるサポート役には最適だった。多くのプレイヤーが愛用していたのもうなずける
スコープの倍率は戦術にあったものを装着しよう。筆者のようにとにかく倍率の高いものばかりを選ぶと、標的が拡大されすぎて逆に狙いにくくなってしまう

 ところがである。あるとき狙撃のポイントを探っていたら逆に狙撃される事態が発生した。以降徐々に狙撃を試みる際に攻撃を受けるケースが増加していった。狙撃をするためには1つの地点に腰を据え、スコープモードに切り替えて敵兵(できれば一撃で仕留められる頭部)に狙いを定めて撃つという動作が必要になる。途中で攻撃を受けると、とてもではないが狙いなど定められない。また援軍に駆けつける途中でやたらと敵兵に攻撃を受けることも増えた。自分の身を守るのに精一杯で、とても援軍どころではなくなってきた。さらに味方と寸断された状況が長く続けば各個撃破されるばかり。うーむ、参った。

よし、勉強を始めよう

 一度は上向いた戦績も再び下降線を描き始めた。もがけばもがくほど敵兵の術中にはまっていくようで、筆者は途方に暮れてしまった。うーん、どうしたものか。

 だが、やられているうちにあることに気付いてきた。それはいつも攻撃を受けるシチュエーションに共通点があるということ。通路を見通せるベランダ、周辺一帯を視界下におさめられる塔の最上階、戦場のほぼ中央に位置する広場……。そのくくりでいけば確かに思い当たる節がいろいろとある。そうだ、失念していた。対戦相手も人間なのだ。ただおいそれとやられてばかりではないのだ。当然、筆者の動きや味方との連携を読むことも当然思いつくだろう。ならば、こちらもその裏をかかねばならない。

 そこで筆者はまず敵兵を含めた他のプレイヤーの動きを研究することにした。敵を知り、己を知れば百戦危うからずという言葉があるように、まず敵兵を出し抜くためには敵兵の思考のプロセスを読み解かねばならない。そのためには敵兵や味方と常に接触する必要がある。以降はとにかく戦闘を繰り返した。またあるときは敵兵を追跡するなど、とにかく相手の動きの研究を行った。

 するといくつか彼らの動きの特徴がつかめてきた。まず彼らの行動そのものに無駄や迷いがないということ。目的の場所まで最短距離で動き、素早く交戦する。戦闘が終了したらすぐに次の地点へ。もちろん道に迷うことがない。なるほど、そういうことだったのか。

 それからすぐに地形の研究を行った。まずは単純な道の繋がりを頭に叩きこんでいく。それだけではない。頭に描いた地図にA地点からB地点までの最短距離、少々遠回りでも安全なルート、さらには狙撃や待ち伏せに適したポイントなどを書き込んでいく。こうすることで安全なエリアは一気に駆け抜けて素早く交戦地域にたどり着くことができるようになる。また待ち伏せポイントでは待ち伏せの有無の見分けが容易になり、狙撃するときはポイントの選別に迷うこともないので、素早く狙撃体勢に入り離脱することで反撃を受けにくくなった。ほかには地形を推測し、相手の背後に回り込んでクロスファイアを浴びせるなど、戦術にさらなるバリエーションを加えることもできるようになった。ふーむ、相変わらず命中精度は低いままだが、随分活躍が派手になってきたぞ。

画面上に味方の位置が◇で表示される。方向しか分からないが、頭の中で地図を描けるようになると、より鮮明な戦況がつかめるようになってくる
敵兵にやられることでも危険なポイントを知ることができる。慣れないうちは倒されることを恐れることはない。精進あるのみだ
RPGで破壊可能な壁や橋もある。突然地形の構造が変化するので、うまく利用すれば敵兵を追い込むことができる

結論:連携と戦術でなんとかなる……かも

 結局最後まで1対1で勝負することはできなかったが、それでも数時間のプレイでなんとか形になるまでは持っていけた。もちろんまだまだ研究の余地はあるけど、ここから射撃の精度を上げていけば初心者レベルを脱するのはそう遠くないはずだ。

 今回プレイして気付いたことは、射撃の腕は戦績にそれほど直結しないということ。確かに射撃の腕が良ければ好成績を上げやすいが、それだけでは敵兵の的になって差し引けば平凡な戦績に終始してしまう。それよりも動きや地形を研究して相手の隙を突くことが出来れば、射撃の腕なんてたいして必要はない。最初こそ訳も分からないまま撃たれてしまうかもしれないが、勉強さえ怠らなければカモにされることはないだろう。ちなみに筆者のゲームそのものの腕前は、最大限見積もっても中の下だ。だから読者の方は基本的に筆者より腕は上と思ってもらって構わない。そんな技量でもやりかた次第では十分に勝負になるのだ。

 また体験入隊キャンペーンの段階ではなかなか難しかったが、もう少しプレイを積んで他のプレイヤーと複雑な連携ができるようになれば、もっともっと楽しくなるに違いない。うまく連携して敵兵を自陣に誘い込み、囲い込んで敵兵を一掃するといった面白い戦術もできそうだ。ああ、想像しただけでもわくわくしてきた。なあ、同士達よ、一緒に戦場を駆けてみないか? とはいえ、もうしばらくはあんまり上手くない人と戦いたい……(苦笑)。

「SOCOM:CONFRONTATION」
対応機種プレイステーション 3
ジャンル多人数オンライン対戦アクション
発売予定日2008年10月30日
価格(税込)Blu-ray Disc+ヘッドセット同梱版が8000円、Blu-ray Discソフト単体版が3800円、PLAYSTATION Storeダウンロード版が3500円
プレイ人数2人〜32人
CEROD(17歳以上対象)
SOCOM: Confrontation 2008 Sony Computer Entertainment America Inc.
Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developed by Slant Six Games Inc.
The Trident Design is a trademark of the Department of the Navy and is used by permission.
The U.S. Navy provided technical support, but does not officially endorse this product.


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