3月に「メモリアルダンジョン」4月に「戦場」システム導入――「ラグナロクオンライン」年頭インタビュー(1/4 ページ)

フィリピンで世界選手権があったり、ニンテンドーDS版が発売されたりと、2008年にはいろいろなことがあった「ラグナロクオンライン」。三次職の導入を控えた2009年にはどんな展開を見せるのか? スタッフに根堀り葉堀り聞いてみた。

» 2009年02月06日 19時58分 公開
[Guevarista、Hikaru,ITmedia]
左から廣瀬高志氏、千葉亮一氏、そして中村聡伸氏

 世界選手権のRWC2008、スタイラスペンでプレイする「ラグナロクオンラインDS」の発売など、昨年も何かと話題の多かったMMORPG「ラグナロクオンライン」。予告されていた「魔王モロク」アップデートの2008年内完遂はならなかったが、今年は今年で三次職の導入など、またまた大きな話題が控えている。

 そんな見通しのもと、「ラグナロクオンライン」2009年の展開を語ってもらうべく、ガンホー・オンライン・エンターテイメントに取材を行った。質問に答えてくれたのは、おなじみ制作担当の廣瀬高志氏と千葉亮一氏、そしてプロモーション担当の中村聡伸氏だ。今年の「ラグナロクオンライン」がどうなるのか、大いに語ってもらおう。

「魔王モロク」の前提に、システムリニューアル作業

―― 本日はよろしくお願いします。「ラグナロクオンライン」は昨年(2008年)も数々の話題を提供してくれましたが、ネットカフェ展開の充実と「Skuld」ワールドの開設、「ラグナロクオンラインDS」の発売、NHN Japanとの提携といった一連の動きを見るとき、特に昨年後半は新規ユーザーの呼び込みに注力した期間のように思えます。「Skuld」ワールドはつい先頃も新しくオープンしましたが、今年もこの路線は基本的に継続するものと見てよいでしょうか?

千葉氏 ええ。「ラグナロクオンライン」も7年目に入りましたが、ユーザーさんの盛り上がりの温度と、ゲームサービスとしての新陳代謝は継続的に必要です。そこでご存じのとおり、ワールド間人数格差を是正する効果と、同時期にプレイを開始した人を同じワールドに再配置する「同級生効果」を持つ策として、「Skuld」ワールドについては成功裡に運営を続けてきました。

―― その一方で「魔王モロク」アップデートと新攻城戦を中心に、ゲームの天井部分、ハイユーザー向けのコンテンツも順次導入が進んでいますね。

廣瀬氏 2008年3月の「名もなき島」アップデートがユーザーさんの間で大きな話題になりましたし、「魔王モロク」のシナリオアップデート部分についても、今までになかった要素ということで、新しい楽しみを追加できたと思います。そして、その中で新攻城戦が入ったことにより、システム面でも新たな要素を提供できました。

―― そうですね。既存のマップが様変わりするというのは、なかなか新鮮だったと思います。

廣瀬氏 先刻の話題である新規ユーザーさんにフォーカスするなら、「冒険者アカデミー」も重要な追加要素といえます。プレイを始めてみたけれど、いま一つ何をしてよいか分からないという声に応えて作られた学校というわけです。そして初心者の方はもちろん、すでにプレイしている方にも、シナリオとしてある程度楽しめるものにできたと思います。


千葉氏 ゲームサービス側としては一種のイベントとして作っているんですが、永久実装ですからユーザーさんから見るとアップデートとほぼ同じですね。「冒険者アカデミー」を新たに作った背景としては、昔ならそれほどマップも多くなく、ユーザーさんのレベルもそろっていたので、自然に同レベルの人が特定の場所に集まる仕組みになっていました。

 ところがゲームもユーザーさんも成熟してくると、キャラクターのレベル帯は分散してきますし、MMORPGなのに人がいない場所も出てきます。短期的なイベント開催でこれを補正することも可能ですが、自然に人が集まる仕組みを用意したかったのです。ハイレベルの方からも、「こういう機能があるとは知らなかった」といった声が寄せられていますので、再発見の機会にもなっていると思います。

―― 昨年から今年にかけての施策を見渡してみると、「モスコビア」アップデートをミドルクラスに置いて、割と上下両方に張り出して行った印象がありますね。今年に続く話題としても、三次職という大命題がありますし……。廣瀬さんから見たとき、2009年における「ラグナロクオンライン」の重点目標は何でしょうか?

廣瀬氏 2009年に続いていく前提で考えたとき、まず一つ、ユーザーさんにお詫びしなければならないことがあります。というのも、「魔王モロク」アップデートは2008年内に完結させるというご案内をさせていただいていましたが、これができていないことに関して、お詫びしたいと思います。そして、まだ入っていない部分に関して説明させていただきたいと思います。

―― 確かにそこは、今後の予定を含めユーザーとしてたいへん気になる部分ですね。

廣瀬氏 実は「魔王モロク」アップデートのタイミングで、システムの根幹に関わる部分のリニューアルを、水面下で進めていました。これは、直接ユーザーさんから見える部分ではなく、本当にシステム部分でのお話です。

 それは今後の「魔王モロク」アップデートを導入していくために必要な仕組みで、ひとつひとつ動作を確認し、開発元であるGRAVITY社に問い合わせしつつ進める必要があって、まだ課題として残っているところが多々あったのです。

―― それはいったいどういうことが実現するリニューアル項目だったのでしょうか?

廣瀬氏 システム上のハードルでできなかった一部の設定が、可能になるということです。例えば「蜃気楼の塔」でグリード(アイテムを一気に拾うスキル)を使う人を、そのほかのユーザーさんが良く思わないという問題がありました。

 明白なバグでなく、ゲームシステムとしてできる以上、運営の立場でスキルの使用についてとやかく言うわけにはいきませんが、確かにそのスキルが使えることで、イベントの楽しみ方とずれた方向性に向かってしまうのも事実でした。そうした部分に手を付けられる、例えばグリードが使えないマップを設定できるようにするのが、今回のシステム改修なのです。

―― なるほど、必要な制約を設定できるようになると。

廣瀬氏 はい。そのためアップデートの導入が遅れていることに関しては、お詫びしなければなりません。そのうえで「魔王モロク」アップデートの続きを、2009年の展開としてスケジューリングし直す必要が生じたということです。

 チェックや修正が必要な箇所については2008年内に見えており、解決しつつありますので、2009年3月には「メモリアルダンジョン」、4月内を目安に戦場システムを導入していきます。

―― 日程周りは要注目ですね。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」