キーワードは勇気と誇り――GMO Games代表取締役社長 アンディ・クォン氏へインタビュー(2/2 ページ)
コルムオンラインに関して
―― それでは「コルムオンライン」についてもお聞かせいただけますか?
アンディ 「コルムオンライン」は今年2月、開発会社をネットクルーからNDOORSに変更しています。コルムオンラインは5年前に立ち上げた、いわゆる国内第1世代のオンラインゲームであり、歴史もあっても、不具合やサービス不足でユーザーに迷惑をかけておりました。あぁ、ユーザーに守られていたんだなと実感したんです。サーバが日に何度も落ちることもあり、ユーザーにはつらい思いもさせたのですが、ユーザーは見捨てることがありませんでした。その気持ちを忘れてはいけないんです。新規ユーザーはもちろんのこと、長期で楽しんでいたユーザーに何年もチャンスを与えてもらっていたのに、なぜそれを生かしきれていないのかと反省しきりです。ですから、今年こそは“コルマー”に誇りを取り戻してあげたいのです。コルマーの方々は、会社がだらしなくても自分たちが守ってきたという誇りがある人が多いんです。支えてもらっている限りは、しっかりとそれに応えるのが責務です。幸いにもNDOORSは注目を集めている開発力ある会社です。5周年をきっかけに、短期の早い対応も実現できました。中期的にもしっかりとQ&Aができるようになったし、なにより今後の長期のことを考えられるようになりました。何度も開発会社が変わったために、ソースコードがごちゃごちゃだったのを、キレイにしているところです。その作業に取り組んでおりますので、11月ころには、大規模な戦争システムが導入できるかと思います。それは、PvPでありPvEです。
3月にはスキルを7つ追加。4月には手をつけてこなかったガーディアンの修正に着手します。そして、6月には新規クラスを追加したいと考えています。「バンパイア」といって、3つの変身が可能で、物理系と魔法系のいいところどりな能力を持っています。なお、7月には新規マップも追加予定です。
現在、NDOORSとは来年までの話し合いをしているところです。まずシステムの安定化と充実としたアップデートが目標です。5年経ったタイトルでもここまでやるのかと言われるようなものにしますよ。今後は、誇りを持っている“コルマー”の皆さんが、コルムをやっていてよかったと、輝けるようサポートしていくのが目標です。ゲーム会社としては、ユーザーがいつの日か思い出して、楽しかったと言ってもらえることだと思っています。任天堂がいい例でしょう。大人になっても当時の思い出が語れます。我々は何十年経ってもコルムが面白かったと言っていただけるように頑張りたい。
GMO Gamesとしては?
―― では最後にGMO Gamesとしての展望を。
アンディ 基本的に、コルムとキノスに集中していきます。ゆくゆくは、独自開発を7割、ライセンスを3割くらいにしたいというビジョンがあります。客観的に見れば一か八かのカケにみえるかもしれませんし、荷が重い作業だと思います。そこまで負担を背負うべきかと、ビジネス的に見ている人もいるかもしれませんが、ゲームビジネスであるならば、金もうけだけではありません。そこにはロマンがあるからです。ロマンは我々が作っていかないと実現しません。それを日本だけでなく、全世界で見せていきたい。10年、20年とかかるかもしれない夢ですが、社員とも話しているのは、価値のある挑戦をしていこうということ。幸い、GMOグループからも背中を押してもらっています。金もうけではない、笑顔と感動を与えること――。我々がどういうブランドを作っていくのかが大事なんです。キノスだけでなく、そこから派生するものもやっていきたい。ゲーム会社らしくタイトルを育てていくわけです。景気や規模のせいにせず、作業をいとわず、業界全体に勇気を与えたい。今回はそれを強く考えるいい機会にもなりました。
(C) 2009 Samsung Electronics Co., Ltd. All Rights Reserved.
「コルムオンライン」:(C) 2009 GMO Games, Inc. All Rights Reserved.
(C) 2009 GMO Games Korea, Inc. All Rights Reserved.
(C) 2009 NDOORS Corporation. All Rights Reserved.
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