「龍虎の拳」は100メガショックと言わざるを得ない:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/3 ページ)
「『覇王翔吼拳』を使わざるを得ない」
「龍虎の拳」(SNK)は、1992年にネオジオで登場した対戦格闘ゲーム。SNKでは、ちょうど1年前に発売された「餓狼伝説」が人気となっていたが、「龍虎の拳」は「餓狼伝説」とはまた違った、数々の特徴を持っている。
まずもっとも目立つ特徴は、キャラクター同士の距離が離れると、カメラが引くように遠くから見たグラフィックになり、近づくと、寄りの映像になること。ネオジオの性能の高さと、豊富なデータ量があってこその演出といえるだろう。
ゲームシステム面では、各キャラクターに、体力のほかに気力というパラメータ(能力値)が設定されていることが特徴的。必殺技を使うごとに気力が減っていき、気力がなくなると必殺技が出せなくなったり、極端に弱くなったりする。いわば必殺技が、RPGの魔法のような存在になっているのだ。減った気力は、パンチかキックのボタンを押し続けると回復するが、当然その間は無防備になってしまう。
こういうシステムなので、むやみやたらと必殺技を連発できない。そのかわり必殺技の威力は高く、当てると相手の体力をかなり減らせる。
もう1つ特筆すべきは、“超必殺技”の存在。通常の必殺技より難しいコマンドと強い威力を持つ、超必殺技「覇王翔吼拳」が存在する。ただし、1人プレイでは最初から覇王翔吼拳を使うことはできず、ゲーム中のボーナスエリアで、ミニゲーム「超必殺技伝授」に成功してから使えるようになる。
さらにその上に、「龍虎乱舞」という隠し超必殺技まであった。発売当初は、龍虎乱舞のコマンドを発見したプレイヤーに、オリジナルトランプをプレゼントするというキャンペーンがあった。
「くやしいけれど……私の負けよ……」
対戦格闘ゲームにしてはストーリー性が強いのも、「龍虎の拳」の特徴だ。特に1人プレイは「ストーリーモード」と名づけられており、登場する10人のキャラクターのうち、主人公格2人のどちらかしか選べない。“無敵の龍”リョウ・サカザキと、“最強の虎”ロバート・ガルシアだ。2人は、何者かにさらわれた、リョウの妹・ユリを探すことになる。
情報を聞き出すには、相手と戦って勝たなくてはならない。リョウの必殺技は、飛び道具の虎煌拳と、相手にパンチを連打する暫烈拳。ロバートの方は飛び道具の龍撃拳と、キックを連打する幻影脚。さらに2人共通の必殺技として、飛び蹴りの飛燕疾風脚、対空パンチのビルドアッパー、そして前述の超必殺技、覇王翔吼拳と龍虎乱舞がある。
……“無敵の龍”の必殺技が“虎煌拳”で、“最強の虎”の必殺技が“龍撃拳”。逆じゃないのか? と当時よく言われた。一応、「虎をうやまう拳」「龍を撃つ拳」なんだそうだ。
ストーリーモードではまず、古武術を使う日本人ストリートファイター、藤堂竜白(りゅうはく)と対決。必殺技は重ね当て1つだけだが、この時点ではリョウ、ロバートも覇王翔吼拳が使えないので意外ときつい。
続いて、不良グループBLACK CATのボスで巨漢のジャック・ターナーを倒すと、ボーナスエリアに入る。ここで覇王翔吼拳を覚えられる。次は仮面の拳法家で漢方医のリー・パイロン。
その次は、レストラン「ラ・モール」の用心棒でムエタイ使いのキング。キングが地上にいるときに必殺技でKOすると、キングの衣服が破れ、女性であることが明らかになる。
さらに、ボクサーのミッキー・ロジャース、海軍教官のジョン・クローリーに勝つと、遂に黒幕のMr.ビッグと戦うことになる。2本の棍棒を使う強敵だ。そしてMr.ビッグを倒すと、最後に、Mr.カラテと名乗る、天狗の面をつけた空手家との戦い。リョウやロバートとよく似た技を使うMr.カラテは強敵だけど、勝利すればユリを救出できる……はず。
「その人は……その人は、私たちの……」
「龍虎の拳」は現在、Wiiのバーチャルコンソールで配信されている。わたしもダウンロードしてプレイしてみた。昔けっこうこのゲームが好きだったのだが、今やってみるとかなり難しくて、なかなか先のステージへ進めない。
バーチャルコンソール版は、家庭用ネオジオ版を移植したものだから、コンティニューは3回までしかできない。難易度は4段階から選べるのだが、イージーレベルでプレイしても、Mr.ビッグあたりでコンティニュー回数が尽きてしまった。エンディングを見ていないから、さっき「勝利すればユリを救出できる……はず」と書いたのだ。
しかし何とかエンディングを見たいので、プレイステーション 2版を買ってきた。「龍虎の拳」のPS2版「龍虎の拳〜天・地・人〜」は、「ネオジオオンラインコレクション」の1作として、2006年にSNKプレイモアから発売された。「龍虎の拳」と、続編の「龍虎の拳2」「ART OF FIGHTING 龍虎の拳外伝」がセットになっている。
こちらではコンティニュー回数に制限がない。何度も何度もやられてはコンティニューを繰り返し、遂にMr.カラテ戦にこぎつけた。……でも、何度やってもMr.カラテが倒せない。
Mr.カラテの写真が撮れたからいいか、とも思ったが、何とかエンディングを見たいので、今度はスーパーファミコン版をプレイ(発売元:ケイ・アミューズメントリース)。人気の高かった「龍虎の拳」は、当時の家庭用ゲーム機に次々と移植された。スーパーファミコン版のほか、メガドライブ版、PCエンジン版もある。
スーパーファミコン版の特徴は、すべてのキャラクターに隠し超必殺技があることと、Mr.ビッグとMr.カラテが無条件で使えるということ(ネオジオ版でこの2人を使うには、ある条件を満たすことが必要だった)。
そしてもう1つ、ネオジオ版との大きな違いがある。エンディングだ。ネオジオ版では、リョウまたはロバートがMr.カラテにとどめを刺そうとしたところで、ユリが止めに入り、「その人は、私たちの……」と言いかけたところで終わってしまう。
それに対しスーパーファミコン版では、Mr.カラテの正体が、リョウとユリの父・タクマであることが明かされ、タクマが「餓狼伝説」の最終ボス、ギース・ハワードに利用されていたことが分かる。スーパーファミコン版は、ネオジオで「龍虎の拳2」が登場する前に発売されたので、「龍虎の拳2」での設定とは、ほんの少し違いがある。
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