金正日総書記失踪後の北朝鮮情勢を描く――「CODE NAME STING」カンファレンス開催

YNK JAPANは5月28日、オンラインFPS「CODE NAME STING」のプレスカンファレンスを開催。クローズドβテストが6月中には開始される旨など発表された。

» 2009年05月29日 10時59分 公開
[ITmedia]

金正日総書記失踪後の北朝鮮と6カ国協議参加国の思惑を描く

 YNK JAPANは5月28日、「Project STING 〜 ゲーム世界と音楽、デザインなど様々な分野の融合」と題した新作オンラインFPS「CODE NAME STING」の国内展開発表会を開催した。会場となった同社大会議室には、北の軍服を着込んだ一種異様な光景が広がっていた。

 2007年1月に韓国で発表された「CODE NAME STING」は、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を中心とした国際情勢を題材にしている点が特徴で、政治的背景を取り入れつつ、クーデターの勃発の後、金正日総書記が行方不明になったという架空の設定を採用。指導者を失い混迷を極める北朝鮮に、いわゆる6か国協議の参加国(アメリカ、日本、韓国、中国、ロシア)の思惑もからんだストーリーが展開される。プレイヤーは6カ国いずれかの特殊部隊の隊員となり、作戦に従事することになる。最大16人(8対8)での対戦プレイが可能で、自分以外をCPUが担当したプレイも可能だ。なお、CPUのAIは4段階でレベル選択できる。

 プレイヤーのキャラクターは、1つのアカウントに対して2つまで作成可能で、装備品によって外見も変更可能。所属国ごとに特殊能力を持っている。それぞれ所属国の言語でラジオチャットが喋るのだが、発表会では日本軍の特殊部隊の声を大塚明夫氏が担当することも発表された。

 本作には、チームデスマッチやクラン戦などのオンラインFPSでは一般的なモードを実装しており、Source Engineを採用していることからも、十分FPSファンにも満足できる内容になると思われる。獲得したゲーム内ポイントを賭け、ゲームの勝敗により負けチームが賭けたポイントを勝ちチームが獲得する「プロシステム」も楽しめる。

Hac氏

 なお、発表会はYNK JAPANの前田相伯氏を司会に、本作プロデューサーのHac氏がゲームを説明するといった進行だった。ゲームの説明以外にも、マップごとに広告が掲載できるとした施策の報告もあった。

 発表会後半には、「CODE NAME STING」に関わるスタッフの紹介も。開発チームを代表して登壇したチョン・チャンソク氏や、日本独自のサブストーリーを担当するシナリオライターの香月しゅう氏が紹介された。また、クラブミュージック専門のMP3ダウンロードストア「KINGBEAT」と提携したことで、ソロテクノユニットのKICK I/O(キカイオー)の楽曲が採用。ネットカフェ事業などを行うメディエーターとの提携により、オフラインイベントの実施を予定していることも明かされた。なお、音楽プロデューサーURU氏の協力の元、メジャーレーベルとのタイアップも進められているとのこと。



 「CODE NAME STING」は、6月1日にティーザーサイトがオープンし、6月中にはクローズドβテスト募集開始を予定。7月中にはオープンβテスト募集といったスケジュールになっている。今後は台湾やアメリカでのサービスも視野に入っており、ゆくゆくはゲームに登場する6カ国でのサービスも行えればと意欲を見せた。各国のユーザーの要望次第では、その国に特化したサブストーリーやマップの追加なども予定していることもほのめかした。

 なにかと緊迫した国際情勢なだけに、Hac氏からも「リアリティを重視するために実在の国家を扱ってはいるが、政治的な意図はない」と改めて説明があった。2年前から日本でのサービスに向けて動いていた中には、関係各方面への配慮も当然行ってきたとのこと。あくまでもゲームとして、平和を訴えることを主題にしたいとの意気込みも語られたが、その内容いかんによってはあらぬ誤解も生みかねないだけに、今後の動向に注目したい。


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