“より持ち運びやすいPSP”を目指して――商品企画担当者が答える「PSPgo」24の疑問:PSPgoがもっと知りたい(1/3 ページ)
UMDドライブを使用せず、ネットワークに特化し、小型・軽量化を目指したPSPの新しいラインアップとして先日発表された「PSPgo」。今回、商品の企画に関わるSCE商品企画部部長の松井直哉氏と、同じく商品企画部でPSPgoを担当している柳瀬和大氏のお二人に、PSPgoの気になる点について直接うかがう機会を得た。
PSPgoは「ネットワーク・セントリック・モデル」
既報のとおり、ソニー・コンピュータエンタテインメントは6月3日(現地時間では2日)、米ロサンゼルスにて行われたE3プレスカンファレンスにて、かねてより噂だったPSPの新しいラインアップである「PSPgo」を発表した。
大きな特徴としては、UMDドライブを使用せず、新たにスライド式のボディを採用したことでさらなる小型化に成功。本体サイズは幅128ミリ×縦16.5ミリ×高さ69ミリとよりコンパクトになり、重量面でも158グラムとPSP-3000に比べ31グラム軽くなっている。
そのほか新たに16GBのフラッシュメモリとBluetooth機能も搭載しており、コンテンツについてはUMDドライブに代わってネットワークからダウンロードにて提供する。ダウンロードはPSPからの直接アクセスやPS3経由で行うことができるほか、同梱されるPC向けコンテンツ管理ソフト「Media Go」をPCにインストールすることで、PCからPlayStation Storeにアクセスできるようになるので、PCを使っての管理・転送も可能になるという。
これまでPSP-2000、PSP-3000と二度にわたりハードウェア面のリニューアルを行ってきたPSPだが、基本的な本体デザインや、UMDドライブによるソフト提供といった大枠に変更はなかった。しかし上記のとおり「PSPgo」では本体デザインを筆頭に、その機能やコンセプト面においても大きな変化が見られるものとなっている。果たして「PSPgo」はどのようなコンセプトで、どのようにして作られた商品なのか? SCEJ商品企画部のお二人に、「PSPgo」の気になる点を直接ぶつけてみた。
左がソニー・コンピュータエンタテインメント 商品企画部 部長 松井直哉氏。PSPgoも含む一連のプレイステーションファミリー及び関連周辺機器の仕様策定、コンセプトの取りまとめなどを担当。右がソニー・コンピュータエンタテインメント 商品企画部 柳瀬和大氏(右)。今回、PSP Goの企画を担当商品コンセプトについて
Q1:最初に「PSPgo」の商品コンセプトについてお聞かせください。
松井直哉氏(以下、松井氏) 社内では「ネットワークセントリックモデル」という言葉をキーワードに、ネットワークに特化した商品として開発が進められていました。もともと「UMDを使用しない」という商品の構想はPSP誕生時からあったものですが、それにはハードウェアだけでなく、ネットワークまわりの機能やサービスの充実、PS3によるコンテンツの補完、それに今回「PSPgo」と同時に提供する、PC用コンテンツ管理ソフト「メディアマネージャー」といった、デジタルコンテンツ流通のためのさまざまな環境が整う必要があったんです。
Q2:開発期間はどれくらいですか?
松井氏 カンファレンスで平井(SCE社長兼グループCEO・平井一夫氏)も触れていましたが、企画そのものがスタートしたのは2年ほど前ですね。
Q3:「PSPgo」という名前にはどんな意味が込められているのでしょうか。
柳瀬和大氏(以下、柳瀬氏) 今回、本体の小型・軽量化が大きな特徴になっていますが、今までよりも手軽に、より積極的に外へ持ち出せるというアクティブなイメージを伝えたくてこの名前に決定しました。あとは全世界をターゲットにした商品ですので、ワールドワイドに親しみやすく、なおかつ読みやすいという点も考慮しています。
Q4:主なターゲットは、すでにPSPを持っている人ですか? それともまったくの新規ユーザーですか?
柳瀬氏 率直に言えば、より幅広いお客様に楽しんでほしいというのが第一ですね。ネットワークに特化し、ゲーム以外の音楽や動画などがより持ち運びやすくなった、新しいPSPの使い方が提案できるという意味では、これまでPSPという商品の存在は知っていたけれど触ったことはない、そんなお客様にも触れていただけるきっかけになればと考えています。もちろんすでにPSPを所有している方の追加購入も大歓迎です。
ハードウェアについて
Q5:今回、スライド式のボディを採用したのはなぜですか? また本体サイズの小型化が図られていますが、今のサイズに決定した決め手などはありましたか?
柳瀬氏 PSPgoは小型化・軽量化が重要なコンセプトのひとつでした。これを達成するためにはどうするのがいいか模索した結果、PSPとしては初の試みでしたが、スライド式にするのがもっとも有効だったんです。ただ、そうは言ってもPSPはゲーム機ですから、ゲーム機としての操作性は損なってはいけない。操作性とサイズのバランスを考えた結果、最終的に今のサイズに落ち着きました。
Q6:画質と音質についてはPSP-3000と同等と考えていいのでしょうか。
柳瀬氏 画質、音質に関してはPSP-3000と同等であるものを目指そうというのが当初からありました。まず液晶のスペックに関しては、液晶サイズ以外すべてPSP-3000と同じです。またスピーカーに関してもPSP-3000と同等のクオリティとなっています。
Q7:PSP-3000のモデルとはボタンの形や大きさも変わっていますが、開発にあたり苦労はありましたか?
柳瀬氏 先ほども触れたとおり、やはり今回もっとも苦労した点になります。本体はいくらでも小さくできますが、それで操作性を損なってしまっては本末転倒です。きちんとゲームが楽しめる操作性を実現するために、操作性とサイズのバランスについてはかなり苦労して調整しています。例えばボタンの高さなども、コンマ1ミリ違いの試作品を何台か作って、社内のいろいろな部署の人に触ってもらう機会を設けたりしました。
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