偉大なる「キング・オブ・ポップ」、マイケル・ジャクソンがゲーム業界に残した足跡を振り返る:日々是遊戯
偉大なミュージシャンであると同時に、実は熱烈なゲームファンのひとりでもあったマイケル・ジャクソン。彼は音楽シーンのみならず、ゲーム業界にも多くの足跡を残していきました。
本当にゲーム好きだったマイケル
去る6月25日、50歳という若さでこの世を去ったポップの王様、マイケル・ジャクソン。大のゲーム好きで、中でも特にセガのゲームがお気に入りだったというマイケルは、ゲームにも多くの出演歴を持ち、音楽ファンのみならずゲームファンからも愛される存在でした。
今回はそんなマイケルへの追悼の意を込めて、彼がゲーム業界に残した足跡を動画で振り返ってみたいと思います。
マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー(セガ/1990年/メガドライブ)
誘拐された子供たちを助けるため、マイケルが自慢のダンスマジックを武器に誘拐組織と戦っていく横スクロールアクションゲーム。バラエティ番組の「トリビアの泉」でも紹介されていたが、当時セガのアミューズメントセンターを訪れたマイケルがアミューズメントセンターを非常に気に入ったことから、自らセガに制作を提案した作品として有名。マイケル本人による「ポォォウ!」などのボイスサンプリングはもちろん、「今夜はビート・イット」や「バッド」といったマイケルの名曲がBGMとしてふんだんに使われているのもファンには嬉しい。ちなみにゲーム中、ある条件を満たすとマイケル自身がロボットに変身するという驚きの演出でも話題となった。
マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー(セガ/1990年/アーケード)
ストーリーは上記メガドライブ版と同じだが、こちらは3人まで同時プレイ可能なクォータービュー型のアクションゲームとなっていて、ゲーム内容的にはまったくの別モノ。ムーンウォークやダンスによる攻撃など、マイケルらしいアクションがしっかり再現されていて、こちらもファンの評価はかなり高かった。
スペースチャンネル5(セガ/1999年/ドリームキャスト)
ゲーム終盤、モロ星人によって踊らされてしまった地球人の一人「スペースマイケル」として友情出演。「フォーゥ!」「サンキュー、ウラーラ」といったセリフの数々はもちろんマイケル本人によるもので、これは当時プロデューサーが渡米した際、たまたま持って行った試作版を見せたところマイケルがその内容をいたく気に入り、映像に合わせて吹き込んだ音声を後日セガ本社に送ってきたためだそう。後にPS2にも移植。
スペースチャンネル5 part2(セガ/2002年/ドリームキャスト・プレイステーション2)
前作はマスターアップ直前の「飛び入り」出演だったこともあり、登場シーンは終盤の一箇所のみだったが、今回は「チャンネル5局長」というポジションに昇格。終盤ではうららとともに戦う主要メンバーの一人として活躍するなど、ストーリー内でもかなり重要な位置を占める存在となった。
Ready 2 Rumble Boxing Round 2(Midway Gamez/2002年/プレイステーション2)
日本ではコーエーより発売。クリントン元大統領やシャキール・オニールなど実在の有名人も登場するコミカルタッチのボクシングゲームで、隠しキャラクターの一人としてマイケルも登場。RUMBLEパワーが溜まると、ダンス演出とともにグローブが光をまとい、必殺のパンチを放つことができるようになる。登場シーンや勝利ポーズではもちろん得意のダンスを披露してくれる。
ほかにもWikipediaによると、セガがアミューズメント施設用に展開してい8人乗りシミュレーションライド筐体「AS-1」用のコンテンツとして「マイケル・ジャクソン・イン・スクランブルトレーニング」というものがあったらしいのですが、こちらは設置台数がかなり限られており詳細は不明。またここでは紹介しませんでしたが、マスターシステム版「ムーンウォーカー」など、海外でしか発売されていないタイトルも若干存在するため、ハード違いなども含めた「のべ出演作品数」はおそらく10作品以上にのぼったと思われます。
また普通、こうした有名人がゲームに出演する場合、メーカー側がその人に出演を依頼するのが通例ですが、マイケルの場合はまったく逆。自らゲームの企画を持ち込んだり、出演を志願したりしているあたり、彼が本当にゲームを好きだったことがうかがえます。
みずからもゲームを愛し、またそれと同じくらいゲームファンからも愛されたマイケル。同じゲームファンの一人として、心から彼のご冥福をお祈りします。
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