善人になりたいーの!――クロシーノ冒険記(その3)「大規模バトルに初参戦!」:「CroXino -クロシーノ-」(2/2 ページ)
堅すぎる城門に大苦戦! 激戦の結末はいかに!?
そんなわけで最初の交戦地帯となるのが城の外門だ。門を攻撃して壊さなければいけないのだが、左右の城壁からハンターやメイジの遠距離攻撃がどっかんどっかん飛んできて外門前はすぐさま地獄絵図となった。多少、体力に自身はあったので、すぐに死ぬことはないと思っていたのだが、甘かった。軽くkawarayaの最大HPをはるかに超えるダメージをくらい、戦闘不能になってしまった。
自分のあまりのひ弱さに愕然としながら復活ポイントに帰還。急いで外門前に戻る。ところが、復活した直後に何者かに攻撃を受ける。敵がこんなところにも!? と驚いたがよく見たらモンスターのゴグ呪術師だった。なんと復活ポイントから外門の間にアクティブモンスターがいるのだ。HP全回復して復活するので、倒されはしないがダメージは受けるので非常に邪魔な存在である。
ゴグ呪術師を蹴散らしながら外門前とたどり着く。城壁の敵は遠距離攻撃の手段を持っていないナイトでは対応できないので、味方のハンターやメイジにお任せして筆者は外門を殴ることに専念。敵をかく乱しようにも敵陣の内部に入り込まないことには何も始まらないのだ。ところが、この外門がとてつもなく堅い。ダメージエフェクトは出るが、いくら殴っても100%から減らないのだ。メンバーにも焦りの色が見え始めるが、しかし攻撃をやめるわけにもいかないので、門を攻撃しては死んで戻って、を繰り返していた。
数分が経過して「この門は壊せるのだろうか」と不安が頭をよぎり始めたころ、やっと門のHPゲージが減り始めた。するとメンバーのテンションが一気にあがり、戦闘開始から15分が経過したころにようやく外門を突破。戦いの舞台は城の内部へと移った。
外門から入ってスロープになっている細道を駆け上がると内門がある。すぐさま第2ラウンドの開始だ。
外門と同様に城壁からの攻撃を排除しながら門を攻撃するという基本戦術は変わらないのだが、交戦地点が敵の復活ポイントに近づき、味方の復活ポイントから遠のいたことで、徐々に戦況が押され気味になっていた。いつしか全滅して内門から味方が姿を消すという事態にもなり、余裕の出てきた敵軍が作戦を変えてきた。内門へ行く途中のスロープで待ち構え、こちらが上ってきたところに攻撃を仕掛けてきたのだ。予想外の作戦に戸惑う自軍。復活しては突撃を繰り返すものの、射程範囲に入ってすぐに飛んでくる遠距離攻撃と時折背後に回りこんでくる敵のナイトにかく乱され、味方の陣容はバラバラになってしまった。
個別に特攻しても返り討ちにされてしまうため、火力抜群の高レベルハンターであるギルドリーダーを先頭にして集団で突撃をかけることに。これが功を奏し、スロープの敵軍をなんとか撃破に成功! しかし、この内門前での戦いで時間がかかりすぎてしまい、結局内門を突破できたのは、残り時間40分を切った頃だった。実に内門での戦いで1時間もかかってしまっていたのだ。40分で塔2つと目的の水晶1つを壊さないといけないので、かなり敗戦の色が濃くなってしまった。15分ほどで外門を突破したとき、筆者は内心「なんだかいけそうな気がする!」と思っていたのだが、とんでもなく甘かった。
勝利を確信した敵ギルドは塔の防衛はほどほどに、こちらの復活ポイントまで攻め込んできて暴れ放題。終了間際にはメインの交戦地帯が外門になっていたほどだ。筆者は一矢報いようと、敵軍にいる筆者と近いレベルの相手にターゲットをしぼり、戦いを挑むことに。結果は最後の5分間に2回対峙することができて、1勝1敗。1敗はあと一撃で勝てるという状況だったのだが、敵の援軍に背後から襲われて無念の敗北。そしてタイムアウトのアナウンスが流れ、ついに終戦。戦いに負け、ライバル対決にも勝つことができず、kawarayaのギルドバトル初戦はほろ苦い結果となった。戦いが終わったあとは、お互いに健闘を称え合い、攻撃側・防衛側のギルドがそろって記念撮影をして終了となった。
相手から「これまで戦ったギルドのなかで一番手ごわかった」と言ってもらえたが、水晶を拝むことなく負けたのはやはり悔しい。そのあとに反省会が行い、次回の作戦が練られた。kawaraya個人としては、やはりレベルをもっと上げておくことが最大の課題。それに加えて、立ち回り方もよく分かっていなかったので、ほかのギルドの戦いも観戦してギルドバトルでのナイトの戦い方を覚えておく必要もある。もっと腕を上げて次こそ勝ってやる!
人生の転機?
ギルドバトルの激戦のあと、レベル上げに精を出していたところに、次々と新要素のアップデートが行われた。そのうちで特に大きなものが新職業の「ローグ」と「美容室システム」の実装だ。ローグは日本語にすると「悪漢」という意味で悪寄りの設定となっている。美容室システムは、レブレンの村にいるNPCのウェンデーに話しかけると体験できるということなので、修行を一時休憩し試してみることに。変えられるのはと肌の色と顔立ち、ヘアースタイル、髪の色だ。それぞれプレミアムアイテムを購入すると変更できるが、どのように変わるのかお試しで見ることは可能だ。筆者は色々と試しているうちに、今までとは違う自分になりたくなってきた。すると、心の中で何者かが筆者にささやいた。
「どうせなら思い切ってローグになっちゃえよ。悪はいいぜぇ?」
今まで善人になることだけを考えてきたkawaraya。悪になろうだなんて、少しも考えたことはなかった。だが「そういう生き方もあるか……」という考えが頭をよぎってしまった。果たして当連載はどうなってしまうのか。そして、kawarayaの運命は!? 急展開の次回をお楽しみに!
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