インタビュー
» 2009年08月17日 18時31分 公開

コンセプトは、いちから作り直す“モンスターハンター”「モンスターハンター3(トライ)」開発者インタビュー(1/4 ページ)

「モンスターハンター3(トライ)」の辻本良三プロデューサーと藤岡要ディレクターに熱烈インタビューを敢行! Wiiで生まれ変わった新生“モンハン”について、いろいろな話を聞くことができた。

[仗桐安,ITmedia]

入っている安心感よりも、新しいものの新鮮感

藤岡要氏(左)と辻本良三氏(右)

―― 「モンスターハンター3(トライ)」の開発が始まったのは、いつ頃なのでしょうか。

辻本良三氏(以下、辻本氏) 「2(ドス)」(「モンスターハンター2(ドス)」)が3年半前に出ています。「2(ドス)」発売後から“3”とつくタイトルを据え置き機で、っていうのはありました。

藤岡要氏(以下、藤岡氏) 実質、動き出してからは2年強って感じですね。

―― 「モンスターハンター3(トライ)」の大まかなコンセプト、テーマは何ですか。

藤岡氏 モンスターハンターも世に出て5年経過しますが、開発スタッフの中でモンスターハンターでやりたいことがたまってくるんですよ。ユーザーの方々からも、もっとこうしてほしいという要望もあります。いろんな人のプレイしているところを見たりもしました。それらをふまえて、もう一回いちからモンスターハンターを見直して自分たちの思うモンスターハンターを作ってみよう、というのが開発の大きなコンセプトのとっかかりでした。ハードを変えるというのはひとつのいいきっかけになったと思います。このタイミングなんで、自分たちがやりたいことをバーッとならべてそこから拾い上げる作業をしました。

辻本氏 ハードが変わるタイミングというのは、ひとつの僕らの言い訳でもあります。いちから作り直すというタイミングは難しいんですよ、シリーズものは特に。こちらとしては、きっかけがほしいんです。そのきっかけにピッタリはまったのが、ゲーム業界的にハードが切り替わってくる時期だったので、ちょうどよかったんです。

藤岡氏 「2(ドス)」までの流れだけだとやれることにも限界はきていたので、モンスターハンターを新たに立ち上げ直す瞬間は絶対必要だと思っていました。新しいハードになったということもあって、自分たちのやりたいことを、まず大きく「今モンスターハンターを作るとしたらどんなことをやってみたい?」というような話をして、水中という要素だったり、モンスター同士の生態表現を強められないだろうか、という話をして、土台からの練り直しを始めました。

辻本氏 一番簡単に言う、大きなコンセプトといったら“モンスターハンター”なんです。“モンスターハンター”を作ろう、と。その土台にあるのは、今までの経験と蓄積した技術です。

―― 登場モンスターがガラリと変わったのも、いちから作り直すというコンセプトのあらわれでしょうか。

辻本氏 シリーズのモンスターは「3(トライ)」(「モンスターハンター3(トライ)」)に全部は入ってないですね。入っている安心感よりも、新しいものの新鮮感を重視したんです。僕らはそれに対して責任をとれる、絶対にそう感じてもらえるだろう、というところに対して徹底的にやった、という結果です。

藤岡氏 モンスターハンターのステップアップとなる土台を作りたかったんです。ここで、もう一度モンスターハンターに期待感を持ってもらいたかった。だから、土台としてもしっかりしたものを作らないといけない。それを作るためには、今までの概念を捨てて、いちから想像しやすいもの、想像をいれやすいものを選択していく必要があります。水中っていう要素がある以上、水中のモンスターがいます。新しい環境に対して新しいモンスターがどんどん入ってきます。新しいモンスターでほぼ一新して始め直そうというのは強く思っていました

―― 今後もし、旧モンスターにこの世界で会えることがあったらとか想像すると楽しいですね。

藤岡氏 想像するだけでも、わくわくするじゃないですか。そういうわくわくする環境を作るのが大事なのかなと思っています。

辻本氏 これだけ新しくしたら、けっこうなんだかんだでおなかいっぱいになってもらえる。深くすることによっておなかいっぱいになってもらえる。豪華な料理がその都度運ばれてくるというような感じになってます。

―― 実際プレイしてみたのですが、それぞれの大型モンスターがよくできてて、なかなか飽きが来ないです。

藤岡氏 同じクエストに行っても違うことが起こったりします。採取ポイントひとつとっても毎回同じ場所にあるわけじゃなくて、採取することが楽しくなるような工夫がしてありますね。アプトノスが違うところにいたりとか。そういう土台を作っておく、というのが今回のコンセプトです。いちから作るために環境から一新したんです。

辻本氏 それだけチャレンジをいっぱい入れてます。

苦労はあったが楽しさもあった――コントローラとの格闘

―― Wiiでの開発で苦労した点、逆に楽だった点、楽しかった点などはありましたか。

藤岡氏 ゲームを作るときに“楽”ってことは基本的にはないと思っています。Wiiだからってことではなく、どんなハードでもそうなんですが同じように苦労はあります。そういった意味では、特に今回のWiiでの特徴的な部分でもある、コントローラには思い出が多いです。そこには苦労もあったんですけど、その分楽しさもありました。新しい操作感覚、インタフェースに挑戦しているという楽しさです。

辻本氏 “楽”ってことはないって言うと、しんどいだけなのかって思われるかもしれないですけど(笑)、楽しさはあります。開発スタッフを見ているとヌンチャクコントローラは正直言って楽ではなかったですが、楽しさはありました。

藤岡氏 意外と、水中操作などプラスされた要素が多かったんで、クラシックコントローラでも色々と悩みは多かったですけどね(笑)。

辻本氏 ヌンチャクは難産でした。難産でしたが、ちゃんとこの子が生まれたらすごいものになるかもしれない、操作として新しいモンスターハンターを提供できるかもしれない、というのはありました。これはクリエイターとしての藤岡の楽しさの部分ですね。(リモコンとヌンチャクでの操作に関して)これどうしようもねえやというところから始まってたら絶対にいいものはできません。ヌンチャクでの操作がチャレンジしがいがあるということが藤岡には見えてたんです。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2311/06/news020.jpg 柴犬「友達〜!!!」 お母さんの寝坊で散歩が遅れた柴犬、ワン友に会えず……→怒りMAXの拒否柴発動に母「スマン……」
  2. /nl/articles/2311/06/news041.jpg 素潜りでイソマグロを突いたら海に引きずり込まれ…… 水深25メートルの激闘が100万再生「怖い」「磯のダンプカー」
  3. /nl/articles/2311/05/news045.jpg カナダ留学中の光浦靖子、得意の手芸でまたしても力作を生み出す 「クオリティ高すぎ」「もープロですね」
  4. /nl/articles/2308/06/news018.jpg 柴犬がプールからあがろうとした瞬間……! 「何回見ても爆笑」「好きすぎる」コントのようなずっこけハプニングが発生
  5. /nl/articles/2311/06/news047.jpg 隣家にいった飼い主、ふと視線を感じると柴犬たちが……? じーっと監視するワンコきょうだいの圧に爆笑
  6. /nl/articles/2311/06/news117.jpg 「スト6」フランス大会決勝、モニターにペンキで中断 環境団体乱入で
  7. /nl/articles/2311/06/news068.jpg 村重杏奈の“最強遺伝子”な弟、7歳バースデーお祝いに黄色い声 姉とうり二つな姿に「幼さが抜けて更にイケメン」「可愛いしカッコイイ」
  8. /nl/articles/2311/04/news008.jpg 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
  9. /nl/articles/2311/04/news016.jpg 突然現れた痩せて汚れた野良猫、「ごはんくだちゃい」と訴えてきて…… 距離が縮まっていく姿に「涙が出ます」と100万再生
  10. /nl/articles/2311/05/news052.jpg 「ここはあんたが座る席じゃないよ」 末期すい臓がんの叶井俊太郎、優先席に座るも高齢者から非難 妻・倉田真由美が明かす
先週の総合アクセスTOP10
  1. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  2. 尻尾がちぎれた小さな子猫をサーキット場で保護→1年後“ムキムキ最強生物”に 驚異の成長ビフォーアフターに注目集まる
  3. 「犬ぐらい大きくなれよ」と願い育てた保護子猫が「まさか本当に犬ぐらいになるとは」 驚異の成長ビフォーアフターが192万表示!
  4. 「BreakingDown」出場の元プロボクサー、5人から一方的に暴行される 顔面数針縫うも「私は1発も攻撃してません」
  5. 「頭が大きい」「普通ではない」 パリス・ヒルトン、9カ月長男の受診勧めるコメントにぴしゃり「世の中には病んでる人がいるみたい」
  6. 「最期の最期まで闘って」 元「妄想キャリブレーション」水城夢子さん、27歳で病死 2年前には“しばらく療養が必要な病状”で休止
  7. 3児の母・杏、異次元スタイルのパンツスーツ姿が衝撃的 目を疑う脚の長さに「身長の半分股下」「えっ! 本当!? っと思っちゃうくらい」
  8. 志穂美悦子、68歳バースデーに鍛えられた筋肉バキバキの肉体美披露 「いろいろやりたいことがある」「まだ見ぬ自分へ」
  9. 柴犬と父のやりとりに「20分これ見て爆笑してます」「気持ちよすぎるいい返事」 お笑いコンビを超える関係性が100万再生
  10. 「スカートはないわ」「常識無視の番組でびっくり」 山下リオ、登山中の服装批判巡って反論「私が叩かれているようですが」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 病名不明で入院の渡邊渚、3カ月ぶりSNS更新で「表情に違和感」「そこまで酷い状況とは」 ベッド上で「人生をやり直すこともできません」
  2. 動かないイモムシを助けて1年後のある日、窓の外がありえない光景に 感動サプライズが「アゲハ蝶の恩返し」と話題
  3. 「スカートはないわ」「常識無視の番組でびっくり」 山下リオ、登山中の服装批判巡って反論「私が叩かれているようですが」
  4. 「千鳥」大悟、大物美人俳優にバッグハグされた表情に注目集まる 「マジ照れのお顔ですね」「でれでれやん」
  5. 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
  6. 神田愛花アナ、拡散された女子中学生時代ショットにスタジオ騒然「ヤバい」→“アネゴ感”でSNSもざわつく
  7. 「生きててよかった」 熊谷真実、美麗な初“袋とじ”グラビアで63歳の色気全開 真っ赤なドレス着こなす姿に「すごいプロポーション」
  8. 尻尾がちぎれた小さな子猫をサーキット場で保護→1年後“ムキムキ最強生物”に 驚異の成長ビフォーアフターに注目集まる
  9. 双子モデル・吉川ちえ、美容整形後のひたいが“コブダイ”状態へ 多額の費用要した修正手術で後悔も「傷がこんなに残りました…」
  10. 「犬ぐらい大きくなれよ」と願い育てた保護子猫が「まさか本当に犬ぐらいになるとは」 驚異の成長ビフォーアフターが192万表示!