「僕にとってゲームは悪」だが……富野由悠季氏、ゲーム開発者を鼓舞(2/6 ページ)
ゲームは悪 ガンプラはエコじゃない
1つ気をつけてもらいたいのは、外交や政治の場面で聞く原理主義者という単語とは違うことです。原理原則でものを考えると原理主義者に陥ってしまって次のことを生み出せる自分や組織をつくることはできません。原理主義者になれと言っているわけではないので間違えないでください。
でも、原理原則に立ち戻って考えて、その上で次の来年、5年後、10年後、20年後にどうするか、10、20年後に対応できるある方向性を示した作品の形を考えるわけです。ゲームの根本はどこにあるかを考えてください。
僕にとってはゲームは悪です。なぜなら、日常生活を支えている行為ではないからです。まして、今の電子ツールを使ったゲームなんて、エネルギー消費しているだけだからもう、1000万人とか1億人とか10億人のオーダーで、ハードを売ること自体が悪なんです。エコでも何でもない。
あまり冗談ごとではありません、われわれ自身にも関わっている問題で、「ガンダムのプラモデルをあれだけ売ったらエコじゃねえだろ」と言われる方もいるかも知れません。おっしゃられる通りです。
今言ったような、矛盾する部分に整合性を持たせて近付けて、ゲームをすることが悪ではない、善とは言えないまでも気晴らしになるんだよというゲームを開発しなければならない。
ゲームの「原理原則」を考えろ
そこでゲームが持つ、もともとの機能や性能を考えてください。初めから遊び事だったのか、それとも、縄文時代以前や太古のエジプトでは、もっと軍事的な意味があったのか。戦術論開発のための図面演習からゲームが始まったのかもしれない。初めからなぐさめごとだったかは、怪しいと思っています。
遊び事と軍事的なもの両方を併せ持ったのが、ゲームという形になったのではないか。それがカードゲームや将棋、麻雀、それに類するゲームになったのではないか。それについてはみなさんがたのが詳しいと思いますが、そういうもので成り立っているのだろうと思います。
現在、電子ゲームは、1人遊びに使われる道具になっている。もちろんネット社会には、対戦ゲームという全く別の遊び事もあります。バーチャルなコミュニティーが、ゲーム的な要素やシミュレーション的な性能を持っている。なおかつ現金化ができるため、バーチャルとリアリズムが一緒くたになってしまったものまである。それが、われわれを取り巻くゲーム環境だと思っています。
表面的な進化論だけ見ていくと、フックになるような新しい方法論などを見つければ、もっと人気の出るゲームやサイトが開発できるのでは、と、当然考えられます。
でもその前に。今、わざわざ、「ゲームのはじまりは何だったのか」という話をしました。それが一番重要なことです。そのことを絶えず思い出してください。つまり、原理原則で考えろ、ということです。
何を持ってプレイヤーは楽しんでくれるのか。何をもってプレイヤーは、ゲームで消費する時間をもったいないと思わないのかを考えてほしい。そうすると、次の制作のテーマはおのずとみつかるでしょう。……という言い方をします。とりあえず。
今言ったことは、極めてレトリック。実際は、ほとんど思い付きません。思い付いていれば、テトリスを乗り越えるゲームなんてとっくの昔に出ている。けれど、テトリスが発表されてから何十年たちますか?
ありがたいことにハードウェアの性能がガンガン上がっているおかげで、新しい様式に合わせてこれまであったソフトをリニューアルすれば、新しいゲームを売り出した気分になれる。それで気が済んでいる。売り上げが何となく維持されている気になっている。しょせん、ハードの性能が上がっているだけで、全く根本的に新しいゲームがあったら教えてください。
「顧客開発」は危険な言葉
これを言えばお分かりの通り、ゲームの本質にあるものは、実を言うとそれほど多種類なものでもないはずです。
なので、どういう形でプレイヤーに享受させるかを考えていかなくてはならない。自分の体を動かして、それがゲーム的に完結するようなシステムがあったり、脳を活性化させるというゲームがあります。実際、脳を活性化させるかがどこまで真実かは知りませんが。
そして、こういう仕様にすることで顧客を開発できる。今僕が使った、「顧客を開発する」って言葉使いは非常に危険なことです。これは、果たして人を楽しませるための言葉使いなんでしょうか。
営業マンや開発のトップがこういった言葉を使うともっともらしく、偉い感じに聞こえる。けれど、本当の意味で新しいゲームを開発するための言葉使いではありません。根本的に、人は何のために、ゲームや遊び事、1人遊びをするかということに触れてないんです。
「顧客を開発するため」に「1000万人を突破するため」に、「プレステに勝たなくちゃいけねーんだよ」という言い方が、全部真実になっている。そういう我々の生活行為、生活上の言葉使いってのは非常に危険なんです。開発者は、そういうとこにとらわれずに、考えなければならない。
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