すべてはユーザーのために――驚きの進化を遂げた「Forza Motorsport 3」インタビュー

東京ゲームショウでプレイアブル展示されていた「Forza Motorsport 3」の開発元、Turn 10 Studiosのシニアゲームデザイナーを勤める谷口潤氏にその進化のほどを聞いてみた。

» 2009年09月27日 21時57分 公開
[ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
谷口潤氏

 マイクロソフトが10月22日に発売する予定のシリーズ最新作「Forza Motorsport 3」(以下、「Forza 3」)を来る10月22日に発売する。東京ゲームショウでもプレイアブル展示されており、遊んだ方も多いことだろう。「Forza 3」では、400車種以上のカーラインアップをはじめ、従来のシリーズに登場したコースを再収録、100以上のコースが用意される。よりオンラインでのコミュニティを重視した作品となっている。主な特徴として挙げられるのは以下の点だ。

  • フェラーリやポルシェなど国内外50を超える自動車メーカーの400車種以上のカ―ラインアップ
  • シリーズ登場済みのコースを含め、100以上のコースが収録される
  • グラフィックはHD1080p/D5対応で、秒間60コマ描写。内装まで忠実に再現している
  • ブレーキ操作から解放される「オートブレーキアシスト機能」、ミスした前の走行状態に巻き戻る「リワインド機能」、最適のアップグレードを選択装備してくれる「クイックアップグレード機能」などのアシスト機能搭載
  • 車体へのペイント、カスタム、チューニング機能を進化。チューナーやペインターのラインキングも用意。
  • シングルプレイ用に220種類のイベントを用意
  • Xbox 360 ワイヤレス レーシング ホイールのフォースフィードバック機能に完全対応

 発売日当日には「Forza Motorsport 3 リミテッド エディション」も発売される。こちらには、特製USBメモリー(2GB)や特製キーチェーンが同梱されるほかに、5種類のスペシャルカーパック、Turn 10 Studiosがペイントした歴代のパッケージ掲載車が収録されたゲーム追加コンテンツダウンロードカードも付属する。


 今回、開発元であるTurn 10 Studiosでシニアゲームデザイナーを勤める谷口潤氏がインタビューに答えてくれた。谷口氏は前述した特徴を紹介したのち、シリーズ一貫したリアルの追及を強調。全車種にコックピットビューを実現した点やレースの臨場感だけでなく、さらに一歩踏み込んだユーザー間のコミュニケーションでも充実した内容となっていると説明する。

 例えばレースシミュレーターとしてならば、クラッシュやミスをした前の走行状態に巻き戻す「リワインド機能」がいつでも任意に使用できる点は、ユーザビリティの強化としてうれしい機能だろう(ただし、ランキングなどには機能を使用した旨が表示される)。縁石に乗り上げるなどして起こる「ロールオーバー」(横転)などで、車体がダメージを受け、見た目も走行にも影響を及ぼすなど、よりリアルを追及したものの実装されている。もちろん、横転してもアクセルを踏み込めば復帰するのでご安心を。

 「リワインド機能」に代表されるユーザビリティでは、ほかにも「オートブレーキアシスト機能」や「オートチューニング機能」など、オンオフが切り替えられるおなじみの機能もより進化している。こうした機能を存分に生かせるのが開発元がリスペクトしてやまない峠のコース「Fujimi Kaido(富士見街道)」にほかならない。

 「富士見街道」は、北関東にある富士山が見える架空の道路をモデルにしており、前作の2倍の長さを誇る。ドリフトに特化したといっても過言ではないコースで、「頭文字D」に登場する秋名山を再現したような場所もあるのだとか。Forza 3では、方向パッドの左を押すことでいつでもドリフトモードに切り替えることができる。ドリフト時のスピードと角度、それからコースの内側外側とサジェスティッドラインに対するプロクシミリティ(近接度)、によてポイントが算出される。もちろんマルチプレイにも対応しており、ランキングにも反映。いかに高いポイントを加算していくかでめまぐるしくランキングが変化していくことが予想される。コースにはドリフトゾーンという見えない設定がなされており、直線でむやみにドリフトしても、加算されない。また、一度走ったところを戻って走行してもやはりドリフトポイントは加算されない。まさに職人技がさえる走行シーンはプレイデータを配信したり、動画で公式サイトにアップロードすることもできる。


 取材中に、特別にセッティングされた6画面での環境で、この富士見街道を挑戦できる機会を得たが、オートブレーキングを外した瞬間にすべるすべる……。これはけっこう手ごわい。この富士見街道を華麗に走行するドリフトパフォーマンスがあるので、こちらを見てほしい。

 今作では、「ストアフロント」を注力したと谷口氏。デザインエディターやオークション、ハウス、チューニング、ガレージを使用し、すべての収録車種をペイント、カスタムすることが可能なのだが、さらにXbox LIVEを通じて世界中の人々と共有できる。

 カーペイントで使えるレイヤー数は4100枚に増加し、ペイントに使える基本パーツも400種類以上用意されている。なお、本作からペイントは「デザイン」と「バイナル」という2つに分けられている。「デザイン」は、車両に施されたペイントそのものを指し、デザインそのものを販売・配布することができる。同車種間であればまさにはめ込むかのようにデザインを利用することができるわけだ。また、「バイナル」は、車両の形に関係なく販売・配布することが可能なデザインパーツで、シールのようなものと思っていただければ分かりやすい。他車種間でも自由に流通させることができる点では自由度も高い。

 評価の高い有名プレイヤーのチューニングなどを販売・配布することも可能だ。これも拡張した「ストアフロント」で可能。ユーザーは「マイストアフロント」でショップを開き、任意で販売価格、配布可能数などを設定することができる。検索システムを強化した「レーティングシステム」では、各ユーザーが販売・配布しているユーザーに対して5つ星で評価することができる。これを利用してユーザーは効率的にアイテムを探すことができるようになるだろう。

 最後に谷口氏は、前作の「キャリアモード」に変わる、「シーズンプレイ」について説明してくれた。本作では、プレイヤーのレベルや所有する車のクラスなど現状を鑑みて、その時々に合わせたイベントを提案してくれる「オート・イベント・セレクション」機能を搭載している。すべてのイベントを体験したいという欲張りなプレイヤーには、「イベントリスト」も用意されているので、リストを埋めていきながらイベントをこなすことも可能だ。220もあるイベントをクリアしていくだけでも時間はいくらあっても足りないことだろう。

 なお、ダウンロードコンテンツの予定もあると谷口氏。車種やコースの追加はもちろんだが、ほかにもなにかしらのサービスも考慮しているとのこと。



(C) 2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/15/news011.jpg 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  4. /nl/articles/2412/16/news107.jpg 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端
  5. /nl/articles/2412/15/news035.jpg 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  6. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  8. /nl/articles/2312/15/news032.jpg 放置された池でレアな魚を狙っていた親子に、想定外の事態 目にしたショッキングな光景に悲しむ声が続々
  9. /nl/articles/2412/15/news028.jpg 脱北した女性たちが初めて“日本のお寿司”を食べたら…… 胸がつまる現実に考えさせられる 「泣いてしまった」「心打たれました」
  10. /nl/articles/2412/16/news023.jpg 父「若いころはモテた」→息子は半信半疑だったが…… 当時の“間違いなく大人気の姿”に40万いいね「いい年の取り方」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」