「リアルサウンド 風のリグレット」の画面写真を作ってみたゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(4/6 ページ)

» 2009年10月16日 10時35分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

時計台とその周辺とそこから見える景色と

南紀白浜温泉の銀座通り。ゲーム内の景色に合わせるために、日が暮れてから撮影した

 同級生の園川が経営するバーは、駅南口の商店街にある。似た雰囲気の景色として、南紀白浜温泉の飲食店街を撮ってみた。温泉地らしく、通りの中に足湯があり、周囲には日帰り温泉施設も多い。

 ホテルで1泊した博司たちは、留守番電話のメッセージを頼りに、かつて駆け落ちの待ち合わせをしていた時計台のある場所へ向かう。そこは樫の木の生えた小高い丘で、1日3本のバスに乗れればいいが、徒歩で行くとかなりきつい坂を上るはめになるようだ。


潮岬の芝生広場は「望楼の芝」とよばれる。広さは実に10万平方メートルに及ぶらしい

 丘の上は、傾斜のある芝生広場になっている。紀伊半島で似た風景を探してみたところ、本州最南端の潮岬(しおのみさき)に、まさにそういう芝生広場があった。段ボールをソリにして滑り降りる人はいなかったが、岩場の向こうに広がる太平洋を見に、訪れている人は多かった。

 ただここは岬の突端なので、景色はきれいだが町は見えない。丘からの眺望を再現するには、別の場所で写真を撮る必要がある。

 街を一望できる高い場所ということで、まず和歌山城へ行ってみた。標高48.9メートルの虎伏山の山頂に建つ大天守から、和歌山の街を眺めてみる。もともとこの街自体が和歌山城を中心に発展したので、どちらを向いても大小の建物が遠くまで連なっている。あくみ町は海と山に挟まれた、へちまに例えられるほどの細長い町なのだが、和歌山城から見える景色に、そういう個所は見当たらない。

 次に、和歌山から南海フェリーで徳島へ移動。阿波おどり会館から出ているロープウェイに乗って眉山の山頂へ行き、街並みを眺めてみた。川に囲まれた市街地は、ひょうたんに例えられるそうだ。ただしあくみ町とは違い、ひょうたんの外側にも市街地が広がっている。確かに海と山に挟まれた土地だが、細長いという感じはしない。

 徳島からの帰り道、ふと思いついて、源平の合戦で有名な屋島に立ち寄ってみた。獅子の霊巌という場所からは、高松の市街地や、瀬戸内海の島々がきれいに見える。

 目を下の方に転じると、屋島のふもとの風景が、まさに海と山に挟まれた、へちまのような細長い町。線路は通っていないけど、意外な所にそれっぽい土地があったもんだ。

和歌山城から紀ノ川の方を望む。確かに川の向こうには工場があるのだが、あくみ町に見立てるには街が大きすぎる
眉山から吉野川の方を望む。徳島もさすがに県庁所在地、やっぱり街の規模がちょっと大きすぎる
ここがいちばん、あくみ町のイメージに近いか? 獅子の霊巌から眺めた屋島西町周辺

 あくみ町の時計台の近くには、博司と菜々が雨宿りした、つぶれたドライブインがある。重要なシーンの舞台なので、何としても写真で再現したいと思ったが、つぶれたドライブインなんて観光ガイドに載ってない。事前に調べて目をつけた場所が、行ってみたら既に更地になっていて困った。でも四国某所で、遂にそれっぽい建物を見つけたので撮影できた。

これだけしっかりした建物なら雨をしのげそう。もちろんこの建物は立入禁止なので、もし見かけても中に入らないように
ところどころ割れている窓から、鳥の1羽や2羽くらい出入りできそうだ

 最後は時計台そのものの写真である。

 時計台の外観は、かなり詳細に描写されている。レンガ造りだが、そのレンガは塗装されている。前の町長が建てたものだから、あまり古いものではない。鐘があり、窓があり

、どうやら窓ガラスもあるようだ。

 ……詳細に描写されすぎているがゆえに、当てはまる実在の建物が思い浮かばない。意図的に実在の建物を想像させないようにしたのかもしれない。

 紀伊半島だと、和歌山市のポルトヨーロッパの噴水広場前に、2本の時計塔がある。いい雰囲気なのだが、独立した塔ではなくて、建物の一部になっている。ヨーロッパ風の建物が並ぶ中にあってこその塔という感じ。

 紀伊・東四国に限らなければ、建った経緯は富山県小矢部市にある一連のメルヘン建築に似ている。行って写真を撮ろうとも思ったが、これらは学校とか公民館とかなので、時計台っぽい形をしていない。

2004年に撮った、倉敷駅前の時計塔。後ろに見える倉敷チボリ公園は、残念ながら2008年に閉園となってしまった

 ハウステンボスのドムトールンは、いかにも時計塔といった外観なのだが、105メートルもあり、あまりにも高すぎる。埼玉県にある深谷駅はレンガ調の駅舎になっているが(かつてレンガの生産地で、東京駅にも深谷のレンガが使われたことをPRするため)、東京駅を模しているので横幅が広い。三井アウトレットパーク横浜ベイサイドにも時計台っぽい建物があるが、白い。

 そんな中、色は違うけど倉敷駅北口広場に建っているレンガのからくり時計が、かなりそれっぽいことに気づいた。これに色を塗って大きな窓を開けて丘の上に建てたら、あくみ町の時計台になるような気がするのだが、どうだろうか?

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  2. /nl/articles/2412/10/news133.jpg 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  3. /nl/articles/2412/12/news089.jpg フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. /nl/articles/2412/14/news081.jpg 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  5. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  6. /nl/articles/2412/15/news002.jpg 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  7. /nl/articles/2412/14/news038.jpg 「釣れすぎ注意」 消波ブロック際に“カツオを巻いた仕掛け”を落としたら…… 驚きの結果に「これはオモロい!!」「こんなにとは」
  8. /nl/articles/2412/14/news063.jpg 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  9. /nl/articles/2412/14/news002.jpg 【今日の難読漢字】「男衾」←何と読む?
  10. /nl/articles/2412/15/news024.jpg おじいちゃん「昔はモテた」→孫は信じていなかったが…… “今では想像できない”当時の姿が140万再生「映画スターのよう」【米】
先週の総合アクセスTOP10
  1. イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
  2. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  3. パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
  4. 高校生のときに付き合い始めた2人→10年後…… 現在の姿に「めっちゃキュンってした」「まるで映画の世界」と1000万表示突破
  5. 大谷翔平の妻・真美子さん、ZARA「8000円ニット」を着用? 「似合ってる」「シンプルで華やか」
  6. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」 投稿者に感想を聞いた
  7. 高校生時代に父と撮った写真を、29年後に再現したら……再生数1000万回超えの反響 さらに2年後の現在は、投稿者に話を聞いた
  8. 散歩中、急にテンションが下がった柴犬→足元を見てみると…… 「そんなことあります?」まさかの原因が860万表示「かわいそうだけどかわいい」
  9. コメダのテイクアウトで油断して“すさまじい量”になってしまった写真があるある 受け取ったその後はどうなったのか聞いた
  10. 「やめてくれ」 会社で使った“伝言メモ”にクレーム→“思わず二度見”の実物が200万表示 「頭に入ってこない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」