世界中が大絶賛!! 今、もっともアツいカードゲーム「ドミニオン」って知ってますか?日々是遊戯

アナログゲームファンの間で、現在ものすごい勢いで広まりつつあるカードゲームがあるのをご存知でしょうか。その名も「ドミニオン」。果たしてその人気の秘密とは?

» 2009年10月20日 13時54分 公開
[池谷勇人,ITmedia]
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「10年に一度の傑作」との呼び声も

 現在、ゲームファンの間で爆発的ブームになりつつある「ドミニオン」というゲームをご存知でしょうか?

 知らなくても無理はありません。ここで言う「ゲーム」とはいわゆる「コンピュータゲーム」のことではなく、カードやダイスなどを使って遊ぶ「アナログゲーム」のこと。現在、アナログゲーム好きの間で爆発的人気を博しており、急速にプレイヤー人口を増やしつつあるのが、この「ドミニオン」なのです。

 オリジナルはアメリカのRio Grande Gamesというメーカーが発売したもので、今年4月にはホビージャパンより待望の完全日本語版がリリースされています。もともと海外では非常に評価が高かったゲームで、アナログゲームの本場・ドイツでもっとも権威のある「ドイツ年間ゲーム大賞」に輝いたのをはじめ、現在までになんと9つもの賞を獲得しているという怪物タイトル。アナログゲームに詳しい人の中には、早くから英語版を輸入して遊んでいた人もおり、さらにそこへ日本語版発売が呼び水となって一気に人気が爆発したのだとか。発売元であるホビージャパンによれば、同社の他のアナログゲームに比べて、「ドミニオン」はおよそ10〜20倍ものペースで売れているとのことです。

「ドミニオン」日本語版のパッケージ。ホビージャパンより4725円(税込)にて発売中
プレイ中の様子はこんな感じ。自分のデッキがそのまま自分の領地となります

 タイトルの「ドミニオン」とは「領土・領地」という意味。プレイヤー全員が小国の領主となり、様々なカードを駆使しながら、誰よりも早く、自分の領地を広げていくのが「ドミニオン」の目的です。ボードやダイスなどの道具は一切不要で、ゲームに使用するのは同梱されている500枚のカードのみ。プレイヤーの資産は最初、7枚の銅貨カードと3枚の屋敷カードだけですが、これらを元手にして場のカードをどんどん購入していき、自分の山札(デッキ)を拡張。最終的にもっとも多くの領地を獲得していたプレイヤーがゲームの勝者となります。

 購入できるカードには、銀貨や金貨といった「お金」、屋敷や公領といった「領地」、それから木こりや民兵、地下貯蔵庫、鉱山など様々な効果を持った「王国カード」などがあり、どれを優先して購入していくかでデッキの方向性が決まっていきます。また「王国カード」は全部で25種類ありますが、1回のゲームで使用するのはこのうち10種類のみ。使用する王国カードの組み合わせ次第で、毎回違ったゲームプレイが楽しめるのも「ドミニオン」の大きな特徴となっています。

カードを買うために必要な「お金」。銀貨や金貨を買っておくと、あとあと使える資金が増えて有利に
緑色は領地カード。このカードの合計得点で最終的な勝者が決まります
このゲームの主役とも言える「王国カード」。10種類の組み合わせによって、ゲームの展開が大きく変化

 実際に「ドミニオン」を遊んでいるプレイヤーに魅力を語っていただいたところ、ダントツで多かったのがこの「遊ぶたびに展開が変わる」「何度遊んでも飽きない」という意見でした。また1回のプレイにかかる時間が30分前後と(アナログゲームとしては)非常に短いことも「すぐにもう一度遊びたくなる」という中毒性につながっているとのこと。中には「明け方から初めて、昼すぎまでずっと遊んでいたこともあった」という声もあり、一度初めてしまうとなかなか止めがたい魅力があるようです。

 また、複数のカードを組み合わせて発動させる「コンボ」の要素など、「トレーディングカードゲーム(TCG)に近い」という意見も目立ちました。ただ普通のTCGでは、各自あらかじめ自分のデッキを組んでから対戦しますが、「ドミニオン」は全員が同じラインから「いっせーの」ではじめて、順番に場のカードを購入しながらデッキを構築していくところがポイント。「オレはみんなを攻撃したいから、とりあえず『民兵』を買い占めるぜ!」とか、「とにかくお金を増やしたいから、まずは『鉱山』だ!」とか、リアルタイムでデッキ構成を考えながら戦っていく戦略性はまさに「ドミニオン」ならでは。あるプレイヤーは「財力に左右されない(=お金のかからない)TCG」と表現していましたが、実際にTCGから入って「ドミニオン」にハマったプレイヤーも多いそうです。

どのカードを購入するかによって、自分のデッキはどんどん変化していきます
ルールがシンプルなため、初心者でもすぐにゲームを楽しめる敷居の低さも魅力

「テーブルトークカフェ Daydream」を経営する、TRPG・TIME代表取締役社長の岡田篤宏氏。手に持っているのは、岡田氏が制作・販売しているオリジナルテーブルトークRPG「りゅうたま」

 日本では現在、基本セットとなる「ドミニオン」と、さらに25種類のカードが追加された拡張セット「ドミニオン:陰謀」の2種類が、各4725円(税込)にて発売中。一応、「ドミニオン:陰謀」単体でも問題なくプレイは可能ですが、こちらはやや上級者向けのカード構成となっているため、はじめて遊ぶ場合はやはりオーソドックスな基本セットがオススメです。ただ基本セットの方は現在、入荷してもすぐに売れてしまうほどの人気だそうなので、もし見かけたら早めに確保しておいた方がいいかもしれません。ちなみにホビージャパンによれば、11月には「ドミニオン:陰謀」に続く拡張セット第2弾「ドミニオン:海辺」も発売予定とのこと(こちらは単体ではプレイ不可能)。拡張セットを追加することで、ゲームの幅を広げていけるのも「ドミニオン」のいいところですね。

 なお今回取材させていただいた「テーブルトークカフェ Daydream」では現在、毎週火曜日に「ドミニオン&ボードゲームデー」と題した、「ドミニオン」の体験会イベントを開催しています。ウワサに聞く「ドミニオン」を触ってみたい人、とりあえず1回遊んでルールを覚えたい人など、興味がある人はぜひ気軽に参加してみてください。

「テーブルトークカフェ Daydream」の店内。ちょうど「ドミニオン&ボードゲームデー」の日だったため、多くのプレイヤーが「ドミニオン」で遊んでいました
店内には「ドミニオン」以外にも、様々なボードゲームやテーブルトークRPGが常備されています。現在、平日初回来店の場合のみ、在店料が無料になるキャンペーンも実施中

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