第2回「なぜプレイヤーは“ハイスコア”に夢中になるのか?」:なぜ、人はゲームにハマルのか?(1/3 ページ)
いわゆる「ハイスコア」の存在が大きかったのではないでしょうか?
達成感?
「ショットを撃ちまくって敵を倒すのが快感だから」
「お気に入りの主人公キャラになりきって遊べるのが面白い」
「音楽がノリノリで聞いているだけでも楽しい!」
などなど、ゲームにハマる理由は人それぞれ。ただ、ゲームの黎明期である1980年代初頭という時期に絞ってみると、当時のプレイヤーがゲームに夢中になった大きな要因のひとつに、いわゆる「ハイスコア」の存在があったことはまず間違いないところだろう。
当時のゲームはジャンルを問わず、画面を見ると必ずプレイヤー自身のスコアとは別に、その日遊んだ全プレイヤーの中での最高得点である「ハイスコア」も同時に表示されていた。これはいわゆるビデオゲームに限らず、エレメカのモグラたたきや輪投げ、あるいはパンチングマシン(※パンチの威力をキログラムで表示する)などでも同様だ。この演出によって、プレイヤーは自分自身の実力を客観的に知ることができるとともに、「この次は、ハイスコアを取ったヤツに絶対勝ってやる!」などと挑戦意欲を大いに煽り、いつの間にかそのゲームにハマッてしまうというわけである。
と、いうことで今回は「ハイスコア」をテーマにして、人がゲームにハマってしまう理由をお話していこう。
まずは1981年に発売され、一世を風靡したナムコのシューティングゲーム「ギャラガ」を例にとってみよう。このゲームではスコアが上位5位以内に入るとネームエントリーができるようになっているが、まずは以下の2種類のムービーを再生し、音声をミュート状態にしないで(ココ重要!)それぞれ見比べていただきたい。
すぐに気づかれたとは思うが、ネームエントリー曲がそれぞれ異なっているのがおわかりいただけたことだろう。実は本作品では、1位のときと2位〜5位の場合とでは違った曲があえて流れるようにしている。2位以下の曲をあえて変えることによって、1位になったプレイヤーにはより達成感を味わえるよう祝福し、2位以下のプレイヤーには健闘をたたえつつも、「次こそは記録を抜いて1位の曲を聞いてやるぞ!」と、さらなるモチベーションを喚起しているというわけだ。
「ギャラガ」1位ネーミング画面
「ギャラガ」2位以降のネーミング画面
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