日本、悲願の初優勝、強豪タイ・フィリピンを制す――「ラグナロクオンライン」世界最強ギルド決定戦RWC2009(5/5 ページ)
フィリピンチームの奇襲作戦を制し、日本優勝
いよいよ大詰めの三位決定戦はアメリカ vs. タイ。アメリカはオーソドックスな構成ながら「イドゥンのリンゴ」でHPを強化、タイはアサシンクロスとスナイパーを交えた遠距離/速攻編成だ。1ラウンド目、タイ側はアメリカを勢いで圧倒、包囲したまま次々に落として勝利した。2ラウンド目、アメリカは前ラウンドの轍を踏むまいと果敢に前進するが、プロフェッサーが損害を受けて陣形が乱れ、ランドプロフェッサーが途切れて全員凍結するという危機に。結局プロフェッサーを先途に続々と討ち取られ、タイは危なげなく3位を手にした。
強敵・タイをくだして決勝に進出した日本を迎え撃つのはフィリピン。決勝戦は最長5戦の長丁場、世界を制するのは果たしてどちらか? 1ラウンド目、日本勢はフィリピンを阿修羅覇凰拳の雨で迎え、早期にプロフェッサーを沈める。続いてチェイサー、パラディンと仕留め、日本が順当に1勝した。
2ラウンド目、フィリピン側はアプローチ方向を変え、スタート地点からは左右逆転した左側から攻撃をかける。このかく乱が効を奏したのか、日本は逆に阿修羅覇凰拳のラッシュを食らってハイウィザードが倒れ、続いてチェイサーが倒された。そこから一気に追い込まれ、今度はフィリピンがラウンドを制した。
双方一勝ずつ、緊張はいやが上にも高まる。1敗を受けた日本チームは、チェイサーに代えてジプシーを投入、チャンピオンとの連携で相手のプロフェッサーとチャンピオンを相次いで倒し、そのまま押し切ってフィリピン勢を破った。
緊迫の第4ラウンドには双方とも依然と同じ編成で臨む。フィリピン勢は第2ラウンドと同じく反転して左側からアプローチするが、進路の狭さはジプシーのスクリームには好条件、たちまちパラディンが落ちて雪崩を打つように日本の勝利が決まった。日本はついに、世界の頂点に立ったのである。
続く表彰式では、ガンホー森下氏、同執行役員 飯野 平氏、グラヴィティ CEO 姜潤錫氏らをプレゼンターに、トロフィーと優勝賞金1万5000ドルをはじめとして賞品が授与され、森下氏の「我々の企業理念はみなさんにエンターテイメントを提供することだが、今日はみなさんにこんなにすばらしいエンターテイメントをもらった。ありがとう」という言葉で締めくくられた。
日本代表チームが3年越しの出場でついに強豪タイをも破って優勝したことは、偉業ともいうべき成果だ。あとで日本チームにインタビューしたところでは、チャンピオンの担当が今日のMVP選手であるとのことだったが、矢継ぎ早な阿修羅覇凰拳に代表される速攻で試合のイニシアティブを握るプレイヤー技量は、選手全員の熟達の賜物であろう。そして、運命の対タイ戦の勝敗を分けたのは、インタビューによれば両チームとも同意見でマップ地形への熟達であった。日本でのRWC開催に尽力し、試合に用いるマップを早期に公開して練習できる環境を整えたガンホーサイドの運営努力も、開催国チームの優勝という最高の形で恩返しを受けたことになる。
RWCの今後の開催予定について、ガンホーからとくにコメントはなく、またチームDekopinのみなさんは来年から社会人が増えるということで、なかなか大会参加も難しくなりそうとのことだったが、可能ならばぜひ来年以降のRJCやRWC(?)で、最強ギルドとしての活躍を見せてほしいものだ。
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