「シュタインズ・ゲート」が気になってるけど最後の一歩が踏み出せないアナタに:これが私の勝手レビュー(1/3 ページ)
5pb.とNitroplusのコラボレーションによる科学アドベンチャーシリーズ第2弾「STEINS;GATE」(シュタインズ・ゲート)がとても面白い。もっとみんなに知ってもらいたくて「なんでGamezに記事がないんだ」と編集部に言ったら「じゃあ、おまえがレビューしろ」と言い返されたので、僭越ながら書かせていただくことになりました。これが、運命石の扉の選択か……。
そもそも、これってどういうゲーム?
「STEINS;GATE」(シュタインズ・ゲート)はXbox 360タイトルの「美少女ゲーム」(志倉千代丸氏談)、いわゆる「ギャルゲー」のジャンルに分類されるゲームです。10月15日に発売され、そろそろ購入者の多くがクリアを終えた頃だと思います。もちろん筆者も全クリしまして、ゲームレビューのサイトやブログなどを回り、面白さの余韻を味わっているところです。
ところで、ニッチジャンルのギャルゲーであるにも関わらず、本作はゲーム好きの間の話題として今かなり盛り上がっています。そして、普段このジャンルを遊ばない層にまで、どうやら少なからぬ興味を抱かせているとのこと。これは歓迎すべき状況です。ゲームが好きなら、「STEINS;GATE」を遊ばないのは大損だと、プレイした者として言い切れます。なので「ギャルゲーは全然やらないけど、なんか気になるよ」および「少しはギャルゲーやるけど、これはそんなに面白いの?」というギャルゲー初中級者の皆さまへ紹介をしていきたいと思います。
なお、普段からギャルゲーもしくはノベルゲーを好んで遊んでいるが、「STEINS;GATE」は未プレイという方がいるなら「今すぐ全力でダッシュして買ってこい」とだけ言っておきましょう。
ギャルゲーってことは、女の子と仲良くするのが目的?
いいえ違います。
一般的にギャルゲーといえば、テキストを読み進め、主人公と複数のヒロインのハーレム状態から選択肢によって、それぞれのヒロインと結ばれるシナリオ(個別ルート、個別エンド)に分かれ、さらに作品全体をまとめる最後のシナリオ(トゥルーエンド)を読み終えてクリア、といった形式を指すかと個人的には思っています。「STEINS;GATE」もこうした構成を用いますので、ジャンルとしては確かにギャルゲーなのですが、シナリオの結果的にヒロインと結ばれるのであって、それが目的ではありません。
これはなにも、ヒロインと仲良くするのが目的の軟派なゲームじゃない、と硬派ぶりたいのではありません。本作は科学アドベンチャーシリーズを名乗っている通り、シナリオを読み進めて、プレイヤーが行動の選択をし、決断を下した結果を驚き楽しむという点に主眼が置かれた、古典的なアドベンチャーゲームの良さがあります。つまり「ギャルゲーの文法で作られた正統アドベンチャー」とでも呼べばいいでしょうか。
シナリオや演出、行動選択の誘導がとても巧妙で、ギャルゲーに馴染みのない方でもアドベンチャーゲームとして十分に楽しめます。だからこそ、「ギャルゲーだから」「ギャルといちゃつくのは興味ない」という敬遠はしないでチャレンジしてもらえると嬉しいです(しかし、ギャルって言い方も考えてみれば古臭いですね)。
シリーズ前作をやっていなくても楽しめる?
はい、大丈夫です。
科学アドベンチャーシリーズ第1弾として「CHAOS;HEAD」(カオスヘッド)がPCで、また、シナリオやCGなどの要素が追加された「CHAOS;HEAD NOAH」(カオスヘッド ノア)がXbox 360でそれぞれ発売されています。シリーズの関連性は、世界観が同じ(CHAOS; HEADは舞台が渋谷、その1年後の秋葉原が「STEINS;GATE」の舞台)という点だけで、一部の設定が小ネタとして顔をのぞかせる程度です。
シナリオが連続したり、密接に絡むわけではないので、安心して「STEINS;GATE」を遊んでください。もちろんシリーズ両方やってもOKですし、その場合は順番を気にしなくても大丈夫です。例えるなら、ドラゴンクエストI〜IIIがロト三部作だといっても、ロト伝説でつながっている程度で、どれから遊んでも、またはどれかだけ遊んでも問題ないのと同じです。
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