「信長の野望・天道」連載(第6回)――上杉家リプレイ・人の巻「しょ、将軍になりたかったなあ……」:伸ばせ街道! 戦国ニッポン改造論(3/4 ページ)
勝てそうもない相手に対し、遅滞戦術を取りにくい、取る手段がないのがこのゲームである。AIもそのことを前提に組まれているのか、上杉家の九州遠征は少々大げさに言うと、無人の野を行くがごときペースで進む。島津による必死の抵抗を予想していただけに、これはやや意外であった。
では島津はその間何をしていたかというと、四国から鈴木家を追い出そうと頑張っていたのである。額面上の兵力でいえば、鈴木家は島津が十分に倒せる相手であって、こちらに活路を求める戦略もアリといえばアリだ。しかし、戦いの要所要所で上杉が援軍を送る以上、鈴木家の戦力を額面だけで判断するのは誤りである。このゲームにおける下位者との同盟には、敵のAIに状況判断を誤らせる効果があるともいえそうだ。
当初の予想よりも兵に余裕の出た我が家は、九州各地における攻城戦をより経済的に進めることを考え始める。一乗谷における島津との一戦以降、我が軍の主力は騎馬鉄砲隊で固められているのだが、この兵科の短所は馬と鉄砲の消耗が激しいことだ。そこで、我が軍の編成をおおまかに2種類に分けることにした。
野戦軍は相変わらず騎馬鉄砲隊として、それとは別に包囲専門の足軽隊を編成し、城方の兵をある程度片付けたら包囲で城を陥落させる。一から十まで鉄砲で打ち崩していると、馬と鉄砲が見る見る減っていくし、陥落後の城はボロボロで修理費用もかかる。それに対して包囲戦術なら、一時的な人的損害だけで済む。減った兵力は敵方の負傷兵を吸収することで補えるし、島津は城にけっこう馬と鉄砲を用意していたので、これも現地調達が利いた。
かくして、九州遠征軍は自給自足で速やかに戦線を前進させていけたのである。もっとも、敵方の兵力が圧倒的に少なかったことを考えると、包囲よりもむしろ攻城櫓に重点を置き、城の破壊でも士気へのダメージでもなく城方兵力の制圧に集中したほうが、さらに効率が良かった可能性もあるが。
上杉謙信、天下人への(予想外の)道
中国地方と九州を失った島津家は、もはや鈴木家と大差ない勢力である。四国と、近畿のごく一部に残る島津領は鈴木家のために手をつけずにおいて、我が家の主力軍団はなぜか飛騨に集結して、能登半島の攻略を目指す。加賀/能登方面には本願寺および、本願寺と結ぶ神保家があって、上杉家に対する「包囲網」イベントが生じたときだけ、申し訳程度に攻めてくる。「包囲網」の有効期間は一応2年、プレイ終盤では1年ずつくらい間隔を空けつつ「包囲網」が常に続くのだが、もはや脅威でもなんでもない。
ではなぜ、島津を放置し、いつの間にやら28万もの兵を溜め込んでいる南部家をも放置して北陸に出るかといえば、そろそろフィニッシュを決めるためである。今回のプレイでは北陸を完全に制圧したあたりで、家の「名声」が1000を突破する。そこできっとプレイに区切りがつくだろうと踏んでのことだ。
動員した兵力は、対島津戦よりも少ない15万そこそこ。しかもそのうち3万ほどは包囲専用の足軽部隊だ。なにしろ、神保家が3〜4万、加賀の本願寺勢力でも7万に満たない兵力であるから、これで十分だ。……いやまあ、どうかすると九州の占領地に続々と「公家館」を建てて名声を挙げれば、無理にやらなくても済むくらいの戦争かもしれない。
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