ソロプレイオンラインRPGという新たなジャンルを切り開いた先を――「グランディア オンライン」開発者インタビュー(2/2 ページ)

» 2010年04月07日 03時11分 公開
[ITmedia]
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 また、岩田氏は「ガイアの鼓動 撃破戦」についても紹介してくれた。「ガイアの鼓動 撃破戦」は毎日開催されるイベントで、NPC“ガイアの鼓動調査員”に話かけることでクエストを受けることから始まる。クエストは「暗がりの森」にいる「キングバタフライ」を倒すというもので、1週間の期間でもっともキングバタフライを倒したプレイヤーが冒険王の称号を得て、アイテム「ガイアベル」を入手することができる。このガイアベルを使うと、やはり冒険王の任意で「ガイアの鼓動 撃破戦」ダンジョンへのゲートを開くことになる。ダンジョンでは条件が提示され、それを達成するかどうかでルートが変わるそうだ。

 「ガイアの鼓動 撃破戦」は定時開催に参加するか、ガイアベルを使うことで開くゲートに入ることで参加できる。ダンジョン内に入ると「条件」が提示され、それをこなせるかどうかでルートが分岐していく。条件はモンスター討伐が中心で、フィールド上の全てのモンスターを倒す必要があったり、特定のモンスターを倒したりと条件を満たせるか、それとも未達成かで次のステージが変わっていく。見事、最後まで到達し「ガイアゴーレム」を倒すことができれば、宝箱を得ることができる。宝箱の中身はランダムで、ガイアゴーレムをイメージした武器も入手することもあるとのこと。


 今後のアップデートでは現在停滞している「シナリオクエスト」の実装を予定。やはりソロプレイの充実度を高めるためにも、プレイヤーとパートナーが連携してスキルを発動する新バトルシステムや新ペットシステム、新精錬システムを実装予定とのこと。

 今後、大きく変化する「グランディア オンライン」では、ユーザーが迷わないように指針を提示できるようにしたいと運営担当の横内氏は、バックアップ体制にも注力していくことを約束していた。コンセプトからがらりと変更となるため、ユーザーが“迷子”にならないように導くことが求められるだけに、プレイヤーに目的意識を持って臨めるようにしたいとしている。そうした意味でも「冒険王」は、ユーザーのモチベーションを維持するためのフックとなりえるシステムだと自信をのぞかせていた。ソロプレイ中心になることから、希薄になる“つながっている感”を補う意味でも、誰かと競い共有できる装置として働くことを期待しているようだ。もちろん今後も、ユーザーからの意見を大事に、冒険王の種類を10、20、100と増やしていくとしている(4月の段階では2種類)。ユーザーがゲームに向き合っただけ、それなりの報酬があるべきだという考えもあることを明らかにしてした。

 基本的にソロプレイを中心にしつつ、イベント時にはみんなでひとつの目標に向かって協力する――。プレイヤーそれぞれがゲームそのものにおもしろさを見出して、短時間でもいいから長く触れていける。「グランディア オンライン」はだからこそ今年、大きく変わろうとしているのだ。小野氏は、ソロプレイにあえてスポットを当てたことは、マーケティングにとっても良策であり、やっと自分が求めているオンラインゲームになるという手ごたえを感じていると語ってくれた。岩田氏も開発に携わりソロプレイに目を向けたとき、新しい発見があったと振り返る。インタビューの最後に横内氏は「グランディア オンライン」は“みんなで作るもの”と表現してくれたが、まさに「グランディア オンライン」はユーザーと運営がこれから作っていくものだと3人は変わらず意識している。

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