原宿からフランス、そして世界へアニソンを発信!! 「Anime Songs Night in Harajuku〜 Jump to the world 〜」リポート(1/2 ページ)
Kalafina、米倉千尋、ELISA、喜多修平、Daisy×Daisy、TOKYO BRASS STYLEらが出演したアニソンシンガーを集めたライブイベントの様子をお伝えする。
7月4日、原宿クエストホールにて、アニソンシンガーを集めたライブイベント「Anime Songs Night in Harajuku〜 Jump to the world 〜」が開催された。日本の音楽文化を世界へ発信することを目的とする、東京国際ミュージックマーケット(TIMM)が主催するこのイベント。人気アニソン歌手を集めたイベントと言うだけではなく、世界中で注目を集めるアニメ、アニソンを文字通り原宿から世界へダイレクトに届けるべく、2ステージ制のうち第2部の内容を、USTREAMにてライブ配信。またフランス・パリで開催中の日本ポップカルチャーイベント「JAPAN EXPO」へも、生中継配信された。
この生配信が行われた第2部の模様を中心に、ライブリポートをお届けしよう。
ガールズ・ビッグバンドが世界に向けて名刺代わりの「度肝抜き」アクト
日本から世界へ、そのライブ配信のトップバッターを飾ったのは、スタジオジブリ作品など多くのアニソンをカバーする、女性11人によるビッグバンド、TOKYO BRASS STYLE。ホワイト&ピンクラインの制服で統一、ただしニーソックスだけは11色! アニメなどと同様に日本から発信されている「カワイイ」コスチューム・シーン的にもバッチリなビジュアルながら、何より圧巻なのはその演奏スタイルだ。ブラスバンドのフル編成から繰り出されるパワフルな音色とそのテクニックは、いわゆる「アニソン」を期待していたであろう観衆&視聴者の度肝を、いい意味でブチ抜いたはずだ。
「魔訶不思議アドベンチャー」「キューティーハニー」「残酷な天使のテーゼ」「となりのトトロ」と、誰もが知っているアニメソングをメドレーで一気にアクト。しかも曲と曲の間に切れ間もなく、ノリながら聴いているうちにいつの間にか楽曲が変わっているという驚きのアレンジとなっていた。あの緩やかで楽しげな「トトロ」が、アレンジ次第でここまで変わるものか!? 何が飛び出すか分からない、日本アニメ・ポップシーンを象徴するようなオープニングアクトだ。
なお、この日の第1部のトップはWater Rat Back。こちらはヘヴィメタルに近いゴリゴリのロックバンドとなっており、いきなりヘッドバンキングも飛び出す、やはり「度肝抜き」のユニットだ。
他に第1部のみ登場のシンガーとしては、声優活動と同時に、アニメソングに留まらないシンガー活動を展開する牧野由依も登場した。第1部・5番手に登場した牧野は、ステージ上におかれたピアノによる弾き語り「シンフォニー」(アニメ「ARIA The ANIMATION」挿入歌)を披露する。ロック調、激しい曲が多めのステージの中で、ピアノの優しい音色と透き通る声のみで聴かせるステージに、観衆も静かに体を揺らし聞き入っていた。
2曲目「ふわふわ♪」は、今年3月に発売された最新シングル。弾き語りではないもののピアノの旋律が印象的な、緩やかな楽曲だ。語りかけるような、ささやくような歌唱の、タイトル通りの柔らかさを持つ楽曲には、自然とフロアから手拍子が合わされる。またサビの部分で牧野が大きく手を振るアクトを見せると、会場も同じように片手を大きく振り応えていた。
ラストナンバーは「アムリタ」。アニメ「ツバサ・クロニクル」挿入歌にして、劇場版「ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君」EDテーマとなった1曲だ。そして牧野の記念すべきファーストシングルでもあるスローバラード。この自身にとって大切な楽曲を再びのピアノ弾き語りでたっぷりと聴かせ、オーディエンスをファルセット・ボイスに浸らせた。
第2部リポートに戻ると、TOKYO BRASS STYLEに続いて登場したのはDaisy×Daisy。ヴォーカル・MiKAのソロ・ユニットだが、「原宿発」と言ってもいいだろう、パンキッシュ・ロリータ衣装での登場はインパクト抜群。T.M.Revolutionこと西川貴教に見いだされデビューしたという経歴からも分かるように、1曲目「Brave your truth」(アニメ「鋼殻のレギオス」OP)はテクノ・サウンド全開のアッパーチューンだ。
また、「カワイイ」衣装とのギャップも感じるのが、そのかっ飛んだMCだ。「Brave your truth」を歌い終えるや自己紹介へと移るが、「言葉で言っても覚えてもらえないと思うんで……(カメラに向かって)ズームして? 腕に油性マジックで、名前書いてきた!」。その腕を掲げて「ほら! ほら!」とフロア、そして世界中に見せつける超ハイテンションなトークにつられて、ファンからも大歓声がわき上がる。楽曲中の煽りも「おら! 飛べ飛べ!!」とやたらに荒々しかったりと、「ゴス」ではなくまさに「パンキッシュ」な個性を振りまいていた。
続けて「higher self」、「Dream Road」と2曲を披露、透き通るファルセット・ボイスとアッパーなサウンド、そしてステージ狭しと走りまくるアクトで沸かせたライブとなった。
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