1998年5月23日 1万人が見た「Dの食卓2」と Dreamcast，脅威の実力 　既報の通り，ワープは5月23日に開催された「Dの食卓2 −Worl's premium show−」において，「Dの食卓2」をセガのDreamcast用として年末にも発売すると発表した。 　発表会場となった東京国際フォーラムには，一般ユーザーも来場できるとあって，早朝から長蛇の列ができ，5000あった席はたちまちうまり，2回公演が決定。2回目も満員となり，1万人近い来場者を集めた。このイベントのもようはインターネットでリアルタイムで流されたほか，一部光ファイバーを使って衛星経由で台場のジョイポリス，大阪，名古屋，福岡のNTT関連施設にも同時中継される大がかりなものとなった。 　3DOでスタートした前作「Dの食卓」は，サターンやプレイステーションにも移植され，ワールドワイドで100万本を超える大ヒット作。 INFORMATION ワープ URL: www.warp-jp.com 　挨拶にたったワープ代表の飯野賢治氏は，今回の続編が米3DOと松下が進めていたゲームマシン，M2用としてリリースすべく，開発をしていたが，途中でM2自身の計画が頓挫したため，セガの新ハードに乗り換えたと明らかにした。一昨日に発表されたばかりのDreamcast用タイトルとしては，初めての正式発表となるが，飯野氏は「Dreamcastで出すと言いたくてしょうがなかった。セガさんが発表してくれたので，ようやく声を大にして報告できます」と満員に膨れ上がった来場者の笑いをさそった。飯野氏は，「発売台数がどうとかではなく，ワープの開発は常に新しいことに取り組んでいく」とDreamcastの参入の理由を語った。 　そして，Dreamcastの高性能で実現した映像を惜しげもなくデモ。高度なテクスチャ処理をした「D2」のロゴをインタラクティブに回転させながら，ねじり，しかも拡大するというデモも行ったが，全く表示速度などに影響もなく，実にスムーズ。会場からは驚きの声があちこちからあがった。「Dreamcastは以前触ったonyxよりすごい」（飯野氏）。 　もちろん「Dの食卓2」のゲーム映像も素晴らしいもの。「テーマはリアルワールド」としているだけあって，物語の舞台となる雪山の白い画面は高度なグラフィックでリアル。キャラクターよりも背景のポリゴン処理のほうが大変だが，実際遠くに見える雪山にも回り込むことができるほど作り込みを行っている。 　また，「主人公の気持ちもリアルに表現したかった」（飯野氏）というだけあって，表情の処理にも目を見張るものがある。顔の角度が変わっても目はこちら側常にを追っていたり，驚きや笑う表情もゾッとするほどリアルなものだった。 　ゲームシステムやストーリーの詳細は，明らかにされなかったが，主人公ローラの乗った飛行機が雪山に墜落し，雪山の中の小屋に化け物が襲ってくるという映像が流れていた。 ゲームシステムでは，雪の中や木に潜む敵が現れると，3D視点のガンシューティングのような画面になるようだ。同社の「エネミーゼロ」を思い出す。 　発売は「雪の中が舞台だから年末には出したい」とのこと。ゲストとして登場したセガ・エンタープライゼスの入交社長は「Dreamcast計画がスタートした3年前から，飯野氏とは話をしていた。Dの食卓2は”ムービーのクオリティの中でそのままインタラクティブにプレイしたい”というDreamcastのイメージそのままだ」と絶賛した。入交社長は「本体と同時発売」と飯野氏の尻を叩くコメントで，会場の拍手を誘った。 　続いて歌手の西城秀樹さんが登場。主人公の名前がローラということから，前作のイベントにも出演の経験のある西城さんだが，「2ということなので，傷だらけのローラも新アレンジ版を唱います」と新曲と併せ2曲を披露してくれた。 関連記事：速報！「Dの食卓2」Dreamcastで年内にも登場 関連記事：セガの新ハード「Dreamcast」11月20日発売！！！ [ITmedia] (C)WARP
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