ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
ニュース

「XNA Studio」でチームを統合し、ゲーム制作のスピードアップを図る――マイクロソフトゲームデベロッパーズカンファレンス2005

ゲーム開発者間の連携を強化し、ゲーム制作のプロセスをスピードアップする「XNA」の新ソフトウェア「XNA Studio」が発表された。これまでのゲーム制作を根底から覆す、その驚きの機能とは?

advertisement

 マイクロソフト コーポレーションは、米サンフランシスコで開催されている、ゲーム開発者を対象とした国際カンファレンス「Game Developers Conferenece 2005」(GDC 2005)において、ゲーム開発のクリエーター、プログラマー、マネジメント、品質保証スタッフ間の連携を強化し、ゲーム制作のプロセスをスピードアップする「XNA(TM)」の新ソフトウェア「XNA Studio」を発表した。

 本ソフトは、マイクロソフトの主力開発プラットフォームである「Microsoft(R) Visual Studio(R) 2005 Team System」をベースとしており、統一されたファイル フォーマットを使うことにより最先端のソフトウェア制作フレームワークを提供し、ワークフローの課題にも対応している。

 このソフトウェア制作フレームワークは、一揃いのツール群と組み合わせることにより、チームメンバー全員のゲーム制作プロセスを最適化し、ゲーム制作においてチームベースの開発ができる環境を提供するとのこと。

 これについてディスクリート社の製品開発副社長であるマーク プティ氏は「マイクロソフトの共同制作プロセスとソフトウェア制作ツールによって、プログラマーの生産性が向上することはすでに証明されています。ですから、コンテンツ制作に同じプロセスと同じ技術を導入するメリットは非常に大きいと考えます。XNA Studioはゲーム制作ビジネスに明白なインパクトをもたらし、ゲーム開発における差別化の一大要素となる可能性があります」と語っている。

 また、今日のコンテンツ制作とそれらをまとめ上げるプロセスが統一性を欠き、不安定で非効率的な点も「XNA Studio」により解決されるという。なぜなら「XNA Studio」は、ゲーム内のプログラミングコードに同期し、信頼性・制御性・再利用性が高いコンテンツの管理と制作方法を提供することにより、コンテンツ作成最優先のゲーム開発を実現するからだ。

 なお、この件に関してマイクロソフトのXNAゼネラル マネジャーであるクリス サッチェル氏は「消費者の期待が大きく高まっていることがゲーム開発チームにとって巨大なプレッシャーになっています。消費者が望むゲーム体験を提供するには新しいハードウェアが必要ですが、本当の課題は開発の全プロセスを統合し、修正作業は最小限に抑え、ゲームのコンテンツとコードの作成作業をスピードアップすることにあります。こうすることで開発者はビジョンを実現でき、高品質のゲームをより早く制作できるようになります」と述べている。

 他にも「XNA Studio」の特徴としては、アセット マネジメント、問題の追跡、プロジェクトの自動化、役割分担表作成などを行う主要な制作ツールに関して、それぞれ強力な最新バージョンが提供される。こうしたツールは同時に、しかもシームレスに作動するとのことで、共通の開発作業を自動化し、チーム内の異なる役割にインターフェースを提供するとのこと。

 これによりチームメンバーは使い慣れたテクニックとツールを用いて、たとえチームの一部が遠く離れた場所にいても、共同作業を迅速かつ効率的に行えるようになる。こうしてユニークなコンテンツの創造に費やす時間を増やし、コンテンツ制作プロセスのための時間を減らすことが可能となっている。

 なお、ゲームのミドルウェアを開発する主要パートナーも、XNAソフトウェア開発プラットフォームをサポートしており、ゲーム開発プロセスに安定性と一貫性を導入することが必要だというマイクロソフトの考えに賛同している。

 特に、AGEIAテクノロジーズ、Alias システムズ、Avidテクノロジーの子会社の Softimage、Discreet、Havokといった企業は「XNA Studio」の開発環境を高く評価しているとのことだ。

photo
「XNA」専用サイトトップページ
Microsoft、XNA、Visual Studioは米国およびその他の国々におけるマイクロソフトの登録商標あるいは商標です
ここで言及した実在の企業ならびに製品の名称はそれぞれの所有者の登録商標である可能性があります
Avid、SOFTIMAGE、XSIは米国およびその他の国々における Avid Technology, Inc.の登録商標あるいは商標です


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る