“和”を彷彿とさせる大自然が舞台、クローバースタジオ発のオリジナルタイトル「大神」に触れる:カプコンブース
約1年前、カプコンの開発スタジオとして設立したクローバースタジオ制作による「大神」がついにプレイアブルで出展された。新しいことをやるべく生まれた同社が提供するものに触れるべく体験プレイを慣行。
現在開催されているE3において、大自然冒険活劇「大神」がプレイアブル出展されている。カプコンの開発スタジオとして、2004年7月1日に設立された「クローバースタジオ」が制作を行っている本作。同社の代表取締役社長は、「ビューティフルジョー」や「鉄騎」などのプロデュースを行ってきた稲葉敦志氏だ。
設立当初に発表されたタイトル「ビューティフル ジョー 2 ブラックフィルムの謎」と「大神」のうち、前者はすでに発売されたが、後者はまだ発売日も未定の状態。そのような中で、プレイアブル出展が行われたというのは、安堵と、そして何よりも嬉しい情報だと言えるだろう。
記者もクローバースタジオ設立の段階から注目していただけに、早速プレイを行ってみた。まずは目を引くのは日本の“和”を彷彿とさせる独特のグラフィック。ゲーム中にも桜や紅葉をモチーフにした演出が多々採用されているのが印象深かった。
基本操作は、○ボタンが「調べる」、×ボタンが「ジャンプ」、□ボタンで「アタック」、右スティックで視点変更、左スティックが移動。ここまでは通常のゲームと何も変わりはないが、重要なのはここから。
というのも、本作はR1ボタンを使うことで画面上に筆を出現させ、□ボタンでさまざまな場面に使用することができる「筆技」と呼ばれるものがある。具体的な使い方としては、例えば橋がなく渡れない川などが目の前にあった時、橋の切れた部分を繋げるように塗りつぶすことで、橋が完全に修復される。
また、像の剣が途切れている場合も、剣の先の部分を筆で描くことにより修復されるのだ。なお、失われたものを復活させるこの筆技は「画龍」と名づけられていた。
ちなみに、ゲーム中には全部で13の筆神がいるとのこと。つまり、画龍以外の筆技が少なくとも後12つはあるということだろう。
なお、記者がプレイした部分では、もうひとつの筆技「一閃」が判明している。こちらは退魔の剣舞を以って悪を払う技との説明があり、具体的には攻撃中に、対象となる敵が赤丸で囲まれることがある。その際に筆を使い、ひとつの線を描くことにより、敵を一瞬で倒すことができるというものだった。
無事に体験プレイ終了後にふと思ったのは「難しくない新しさ」というキーワード。筆を使うといったことを言われると、新しいことを覚えなくてはならないと考えてしまうのだが、筆技は決して難しいものではなかった。
多少覚えることはあるかもしれないが、それも新しいものであるならば必然的に生まれるものだ。そういった意味で、難しくない新しさを提供している「大神」は、十分に期待に応えてくれるものであった。
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