ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
ニュース

フロム・ソフトウェア、Xbox 360向けソフト「【eM】-eNCHANT arM-」(エム〜エンチャント・アーム〜)は王道RPG(1/3 ページ)

ついにベールを脱いだマイクロソフトの次世代ゲーム機Xbox 360に、参入を表明していたフロム・ソフトウェア第1弾「【eM】-eNCHANT arM-」(エム〜エンチャント・アーム〜)は王道RPG。

advertisement

 5月18日〜20日北米ロサンゼルスで開催されていた世界最大のゲームの祭典E3 2005直前に、次世代Xbox向けとしてタイトル名のみが公表されたフロム・ソフトウェアのXbox 360対応ソフト第1弾「【eM】-eNCHANT arM-」(エム〜エンチャント・アーム〜:以下【eM】)は、王道RPGとしてハードと同時発売を目指し、順調に開発が進められている。

 残念ながらE3での出展は見送られていたが、スクリーンショットを含め、ゲームの内容に触れた情報が届いたのでご紹介しよう。

【eM】は次世代の王道RPG

 【eM】はXbox 360向けに開発された次世代RPGと銘打っている。Xbox 360の高スペックを活かし、まさに次の世代を担うパフォーマンスが期待されている。フロム・ソフトウェアは次世代機向けの明確な違いとして――

  • Hi-Defテレビ(HDTV)対応
  • 16:9の画面比率
  • 圧倒的なグラフィック描画能力
  • レスポンスの良いゲーム進行
  • ネットワーク対応

 などの方針を打ち出している。


16:9の画面比率は奥行きを感じさせてくれる

 「Hi-Defテレビ」(HDTV)とは、「High Definition Television」の略で、高精細(高品位)テレビと訳される。現在の日本や北米で採用されているNTSC方式のテレビが525本の走査線数であるのに対し、HDTVでは走査線が増えるため、画面の「垂直方向の解像度」が増す事になり、映し出される画像がより精緻になる。

 画面の縦横比も現行の横4:縦3から、映画で採用されている横16:縦9という横長のものになり、臨場感が向上される。

 HDTVの出力には帯域幅の違いでD3〜D5まであり、Xbox 360は「D4対応」。D4は走査線が750本だが、ノンインターレースであるため750p(720p)となる。ちなみにアナログハイビジョンは「D3」対応で、走査線1125本インターレースの1125i。D5は実現予定が無いため、実質D4は現在の最高解像度となる。

 このことにより、現行機とは圧倒的にグラフィック描画能力が向上し、建造物の質感表現の使い分けや、動的な光と影の描写演出に顕著な違いを出すことができるようになる。また、キャラクターには感情を伝えるフェイシャルモーションが導入される。

 ちなみに、開発中の【eM】と現在Xboxで発売されている「メタルウルフカオス」とを見比べるとその違いは明らか。


フロム・ソフトウェアの現在の最高グラフィックを誇る「メタルウルフカオス」がこちら

開発中ながらもこちらが【eM】のグラフィック。明確な差が見て取れる

 また、RPGでは長時間のプレイを強いるため、ユーザーがインターフェースや機能、ロード時間などで不便を感じずテンポ良く遊べるよう、プレイアビリティを重視。ネットワークに対応し、他のユーザーとの繋がりを重要視する作品作りを心がけているとのこと。

Xbox 360との同時発売を目指す

 すでにXbox 360との同時発売を発表し、ライトユーザーでも安心して遊べるものを目指す【eM】についてフロム・ソフトウェアの竹内将典氏は――「ファンタジーという架空の世界ですが、それが本当にあってもおかしくないような『世界の存在感』の表現を目指しました」と、世界の広がりや、そういうものが想像できるようなグラフィック表現、特にCGらしい綺麗さや、実世界では体験できないような美しい情景を表現することに気をつけていると発言。

 そのことについて――「それは『空気感』という抽象的なテーマが、演算結果としてリアルタイムに表現できるようになってきたことが大きいです。現世代機でも2次元的には表現できていましたが、それが3次元的に表現できるようになり、よりその世界への没入感を上げることができると考えています」と、ユーザーがこの【eM】の世界を見た価値があった、感動したと言ってもらえるようなものを目指していることを明かした。

 フロム・ソフトウェアが理想としている理念が、今作である程度の説得力を持ったリアリティレベルで表現できるようになったと、自信を伺わせる竹内氏はグラフィックに関して「ポリゴン(頂点)にのみ縛られていたことから、少し開放されました。今までのように、プログラマー主導のみではなく、グラフィックアーティストがそのセンスを発揮できやすくなってきたので、その意思さえあれば今までよりも特徴的な絵を作りやすくなったように思えます」とコメントを寄せてくれた。

ストーリーのテーマは「友情」「仲間」「絆」

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る