「Aterm」――PS2とPSPに繋げて何ができるかな?(1/2 ページ)
NECから発売されているブロードバンドルータ「Aterm6600H」シリーズは、豊富な機能や“らくらく無線スタート”などの便利さがウリとなっている。そこで、編集部でも1台入手して、PS2やPSPと接続してあれこれ試してみた。果たして、その実力のほどは如何に?
PC向けにブロードバンドルータを発売しているメーカーは数多くあるが、中でも3大メーカーとして挙げられるのが、アイ・オー・データ機器とバッファロー、そしてNECだろう。ショップで比較的数多く見かけるだけでなく、身近に感じるメーカーであることは間違いないはずだ。
今回はその中からNECの「AtermWR6600H」(以下、Aterm)をお借りすることが出来たので、これをPSPやPS2へ接続して、各種実験を行ってみた。これからPS2でネットゲームを始めたいと考えている人や、PSPの無線LAN機能を有効活用したいと思っている人、PS2を複数台所有していて、その両方共ネットワークへ繋ごうと思っている人は、是非参考にしてほしい。
PS2のみで、各種設定が行えるのだろうか?
昨年末に発売された携帯ゲーム機PSPは、無線LAN機能を内蔵している。そのため、いかにも手軽に無線LANへと接続できるように感じるが、実際に試すためには少なからず設定をしなければならない。適当で済めば問題ないが、事はそう簡単には運ばない。
まず、最低限準備をしなければならないものとして、インターネットへアクセスできる環境に加え、PSPと通信するための無線LANアクセスポイントが必要になってくる。そこで登場するのが、ここで取り上げているAtermだ。
各自の環境が同じと言うことはあり得ないだろうから、ここでは筆者宅の接続方法を例にとって説明していくが、それぞれ自宅のセッティングに置き換えて読み進めていってほしい。なお、筆者宅の環境を解説しておくと、回線は「フレッツADSLモアII」と呼ばれる、24Mサービスのもの。これに、NTTからレンタルしているモデムを接続して、その下にNTT-MEのBA8000Proを繋いでいる。PPPoEなどの作業一切は、BA8000Proに任せてある状態だ。今回は、このBA8000Proの代わりにAtermを設置してみた。
ここから作業を始めるのだが、普通にセッティングするだけならかなり簡単。PCを起動して、ユーティリティの力に頼ればすぐだ。しかし、ひょっとしたらゲーム機しか所有していない、という人もいるかもしれない。そこで、ここではPS2とPSPのみで、果たしてどこまでできるのかに挑戦してみようと思う。
まずは、プロバイダからもらっているPPPoEの設定紙をチェックしておく。何せ、今まで任せていたブロードバンドルータを外してしまったわけだから、設定はまるっきり白紙の状態。ここから元の状態に戻せるのだろうかと、一抹の不安が頭をよぎる。
そんな不吉な考えを払いつつ、最初にPS2とAtermをイーサネットケーブルで接続した。あとは何も繋がないまま、まずはこれら2台だけでセッティングが可能かどうかを試してみる。
ところで、ブロードバンド環境下ではPPPoEを使ってインターネットへと接続するのだが、これをどのハードに任せるかによって設定が変わってくる。一つは、PS2の「PlayStation BB Navigator」(以下、Navigator)で行う方法。もう一つが、「ブロードバンドルータ」に設定する方法だ。前者は設定が簡単な代わりに、インターネットへ接続したい機種全てにIDやパスワードを登録する必要がある。
もちろん、後からゲーム機を追加すれば、そこでも設定が必要になってしまう。対して後者ならば、最初の設定さえ済んでしまえば、後から機種が増えても手間がかからずに済むというメリットがある。そこで、ここでは前向きに、ブロードバンドルータで全てを設定してしまう方向で進めよう。
設定は思った以上に簡単。食わず嫌いせずにチャレンジしてみよう
まずは、PS2とAtermが正しく繋がっているかを確認後、ゲームディスクを抜いてPS2の電源を入れる。この状態でしばらくすると、自動的にNavigatorのメニュー画面が表示される。ここで「各種設定」→「ネットワーク設定」と選択。
ネットワークの設定項目へと入るので、今度は「確認・変更」を選ぶ。これで設定が始まるので、以後は「PPPoEを使用しない」「IPアドレスを自動設定する」「DNSを自動設定する」「ネットワーク接続後、ルータ設定をする」と選択して進む。
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