“美人”は3日で飽きる、というけれど……!? (3/3 ページ)
アジアンテイスト全開なアクションRPG「ジェイド エンパイア 〜翡翠の帝国〜」。数ある武器スタイルの中から好きなものをチョイスしたり、PTAが真っ青になりそうなドギツイ選択肢が会話で選べるなど、自由度は相当高い。アジアンテイスト全開の映像はマイナスイメージが強いが、気になる中身は……!?
簡単操作で楽しめる戦闘シーン
会話と同じくらい、本作で重要な位置を占める要素が戦闘シーンだ。アクション性が高いが、動きがそれほど速くないこともあり、アクションゲームが苦手な人でも問題なく遊べるレベルだと思う。
本作の戦闘シーンにおける最大の特徴が、無数の“戦闘スタイル”を習得できること。戦闘スタイルとは“攻撃の型”のようなもので、攻撃方法や威力はもちろん、移動速度や攻撃速度、モーションなどが全て異なる。
たとえば“幸福の剣”は、威力が高く、攻撃速度も速いので非常に使いやすい。だが、攻撃するたびに“集中力”ゲージを消費するため、あまり長期間の使用は行えない。特に“集中力”が少ないゲーム序盤などは、十数回の攻撃でゲージが底を尽きてしまう。さらに、亡霊系の敵には完全に攻撃が無効という弱点もある。
このため、複数の攻撃スタイルを切り替えつつ戦う必要がある。ちなみに戦闘スタイルは、十字キーの上下左右にひとつずつショートカットとして割り当てられ、戦闘中でも一瞬で切り替えられる。
話を聞く限りは結構面倒なシステムだと思うが、使用する攻撃が基本的に攻撃と大攻撃の2つしかないため、すぐに新しい戦闘スタイルの魅力を体感できるのは大きなポイントだ。
もちろん、プレイしていくうちに、自分好みの戦闘スタイルはどれかが、なんとなく体感できるだろう。あとはその戦闘スタイルを極めてもよいし、どのスタイルもちょっとずつつまんで遊ぶのもよいかもしれない。
なお、どの戦闘スタイルを中心に戦っても、大きな問題がないため、完全にプレーヤーの好みで選んでしまってもよいだろう。
そこに李書文の影を見る
例えば筆者は、八極拳の達人として有名な李書文のファンのため、槍を用いる戦闘スタイルをチョイスしたい(李書文は槍の達人でもある)。だが、プレイ序盤では槍を扱うスタイルがないため、こん棒を扱う“金の星”を選択した。
こん棒とはいっても、片手で扱うものではなく、両手で扱う長いタイプのもので、先端に刃こそないものの、動作は筆者が思い描いた槍そのまま。数回突き刺し、くるっと1回転させつつ柄の部分でさらに攻撃、最後に強力な一撃をあびせる。う〜ん、カッチョイイ。
このように、好きなゲームや物語のキャラクターを主人公に反映したい場合、本作はかなり柔軟に対応できると思う。特に日本人の場合、好きなキャラクターの要素をゲームのキャラクターに反映させるのが大好きだと思うので、この点は特筆すべきだろう。欲を言えば、外観もカスタマイズできればなお良かった。
食わず嫌いは良くないッス
戦ってよし、ストーリーを楽しんでもよし、古代アジア風の雰囲気を楽しんでもよし。さまざまな楽しみ方が、高い次元でバランスよく融合されている本作は、広大な世界で気の向くままに自由な冒険を楽しみたい人には、バッチリオススメできる1本だ。
ただ、冒頭でも述べたが、やはりネックとなるのはキャラクターデザインで、第一印象で大きく損をしていると思う。ただし、これは本作に限ったことではなく、欧米産のゲームすべてにいえる問題。
ゲーム自体は面白いのだが、その第一印象の悪さでプレイを敬遠されるのは非常にもったいない作品だと思う(Xboxにはこのように、外見で損をしている作品が多い)。RPGファンを自称する人には、ぜひプレイしていただきたい1本だ。
ジェイド エンパイア 〜翡翠の帝国〜 | |
対応機種 | Xbox |
メーカー | マイクロソフト |
ジャンル | アクションRPG |
発売日 | 発売中(2005年6月16日) |
価格 | 7140円(税込) |
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