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「ガンダムトゥルーオデッセイ〜失われしGの伝説〜」はガンダムゲームに新たな風を巻き起こす(2/2 ページ)

これまで、アクションやシミュレーションというジャンルが定番だったガンダムゲームの世界。そこに現れた本作「ガンダムトゥルーオデッセイ〜失われしGの伝説〜」は、RPGとして新たなガンダムワールドを展開させた意欲作だ。ガンダムとRPGの組み合わせは初めてではないが、はたして本作はガンダムファンにどれだけ受け入れられるのだろうか?

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楽しいからこそ言いたい、戦闘のあともうひとつ

 ただ、戦闘については少しばかり言わせてもらいたい。せっかく遠距離タイプの武器があるのだから、後衛からの攻撃参加も条件つきでもかまわないから可能にしてほしかった。遠距離タイプの武器は威力が大きいというだけでは、少しばかり寂しい気がする。

 とはいえ、現在の仕様でも戦術的な楽しみ方は大きい。たとえば近接攻撃。この攻撃方法は威力は大きいものの反撃を受けてしまうリスクがあるので、敵が反撃できない状態で仕掛けたり、機体の防御力を上げて反撃上等で挑んでみたり、仲間のバックアップを受けて攻撃したりなどさまざまな展開を組み立てられる。


攻撃時は使用する武器を選択。武器にも消費ENがあるので、回復量などを頭に入れておかないといけない。また、前回に選んだ項目をそのまま次のターンも記憶していてくれるのは、ザコ相手のときにはとてもありがたい機能だ

 ちなみに、強力なブースト技を持っているキャラの乗る機体には、EN量が溜まりやすいようにオプションパーツで強化。そして、後衛でENを溜めつつ、タイミングをみて前衛に出てきて攻撃し、また後衛に戻ってENを溜めるなんて戦い方も有効だ。ボス戦ではかなりお世話になった。


テクニックが魔法のような役割を持つなら、ブースト技はMSを使った特技のようなもの。渾身の力で敵に大ダメージを与えるものから、味方をバックアップするようなものまで種類はさまざま。ちなみに、写真にあるアームスナイプは、敵の腕に強力なダメージを与えて攻撃力を下げるというものだ

はたして、ガンダムファンに受け入れられるのかどうか?

 ガンダムゲームとRPGの組み合わせというと、SDガンダムシリーズで何作かリリースされている。SDガンダムにファンタジー要素などを盛り込み、派生した外伝的な位置づけにあったものだ。しかし、PS2ということに限って言えば、本作はまったく初めての作品となる。

 「ガンダム トゥルーオデッセイ〜失われしGの伝説〜」は、ガンダムなどMSなどのユニットを等身は小さくなりながらも素のまま(?)扱い、アムロやシャアといったお馴染みのキャラを一切出さず、ゲームオリジナルのキャラ達だけで物語が構築されている。なので、SDガンダムとはまた違った趣きといえる。

 よく、こういった形でガンダムが扱われると「ガンダムじゃなくてもいいじゃん」と言い出すファンがいるが、はたして本当にそうだろうか。たとえば、ガンダムにズゴックの腕をつける楽しさというのは、まったくのオリジナルメカが登場するゲームでは味わえない。主人公メカに爪をつけても、何だかけったいな機体だなぁくらいの印象しかなく、そこに面白い、楽しいという感情は沸いてこないだろう。ガンダムだからこそ、楽しめる部分にも気づいてほしい。

 例えが極端だったかもしれないが、私はイチガンダムファンとしてこのゲームをオススメしたい。シリーズを越えたMSの競演、既成概念にとらわれないMSのバリエーションの楽しさ、RPGにとけ込んでいるガンダム、そんな雰囲気をこのゲームで存分に味わってほしい。


今回のRPGのような、こういう形でMSが扱われるとMSそのものの魅力を再確認される。やっぱり、ガンダムに登場するメカはカッコイイ!
ガンダム トゥルーオデッセイ〜失われしGの伝説〜
対応機種プレイステーション2
メーカーバンダイ
ジャンルRPG
発売日2005年6月30日
価格7140円(税込)
人数1人
メモリーカード94KB以上
(C)創通エージェンシー・サンライズ
(C)BANDAI 2005


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