「魔法先生ネギま! 2時間目 戦う乙女たち! 麻帆良大運動会SP!」発売直前!! すべてを知る男・ディレクター岡村氏に直撃インタビュー
期待のPS2ソフト「魔法先生ネギま! 2時間目 戦う乙女たち! 麻帆良大運動会SP!」(以下、2時間目)の発売が、いよいよ今月28日に迫った。そこで、企画段階から制作の指揮をとり、本シリーズの牽引者でもある岡村さんに「2時間目」の遊びどころをうかがってみた。
右も左も女子校生! 秘密の花園でやりたい放題!! 女子校体感アドベンチャー
「週刊少年マガジン」にて連載中の人気コミック「魔法先生ネギま!」を題材に、今年1月に発売されて好評を博したプレイステーション2用ソフト「魔法先生ネギま! 1時間目 お子ちゃま先生は魔法使い!」(以下、1時間目)。そのシリーズ第2弾となる「2時間目」が、いよいよ登場する。原作でもおなじみの麻帆良学園を舞台に、プレイヤーは主人公のネギとなって、先生の立場で女子校生活を体験していくことになる。体育祭の準備や、担任する3−Aの生徒たちを育成しながら、2週間後に行われる体育祭の成功とクラスの優勝を目指そう。
前作で好評だった女子校生活を体験するコンセプトや、やりこみ要素の多さ、そして「ネギま!」ならではのお色気シーンは本作でも健在。なかでも、本作の中核を担う「属性」システムは大幅な変更&パワーアップが加えられている。
この「属性」とは、キャラの性格を現す要素のこと。各生徒には1〜2個の属性が付いており、その属性の内容にそって行動をしている。たとえば、属性「泣き虫」が付いている子はよく泣いていたり、「危なっかしい」がついている子は何もないのに転んだりする。また、「しなやかな体」の子はバランス能力が上がりやすいなど、属性はキャラの行動だけでなくパラメータの変化量にも影響を及ぼすのだ。
そして生徒についている属性は、決められた条件を満たすことによって付け替えることができる。つまり、「運動オンチ」な子を「運動得意」に変えることも可能なのだ。属性が変われば生徒の行動も別人のようにガラリと変わり、体育祭の結果にも大きく影響してくるのである。
みなさんのおかげで夢が叶いました!! ディレクター・岡村氏インタビュー
―― 「2時間目」のテーマを教えてください。
岡村 やはり念頭においていたのは、前作同様「女子校体感」というところですね。というのも、「1時間目」の時には、我々制作側はかなり悩みながら作業していたんです。類型の作品があるわけではないので、はっきりとした完成の形が見えずに四苦八苦しながら作っていた。だから、完成したときには新しいものができたという満足感と同時に、もう少しできたのではというやり残し感もありました。だから「2時間目」は前作と同じシステムで、もう一度ちゃんと作りたいと思ったんです。女子校体感ゲームというジャンルを完成させる、それが今回のテーマでした。
―― 本作はゲームオリジナルストーリーですが、ストーリーのメインに「体育祭」を選んだ理由は?
岡村 前作では、普通に授業を受けて、休み時間を過ごしてというような、女子校の何気ない日常を描きました。今回は逆に、なにか大きなイベントを盛り込みたかったんです。僕が学園生活を思い出したときに何を思い出すかといえば、文化祭の準備で徹夜したこととか、臨海学校で遊んだこととか、イベントごとが多いわけですね。「2時間目」ではそういった思い出に残るようなイベントに焦点をあてて描きたかったんです。
―― 文化祭など学校のイベントごとはたくさんありますが、体育祭を選んだ決め手は?
岡村 う〜ん。こんなこと言っていいのかなぁ。……体操服が透けるから、です(笑)。僕の完全な趣味で……、なんて言ったら怒られちゃうかな〜。ちょうど企画を作っていたころに、某テレビ番組で人気アイドルグループが体育祭をしていてすごく面白かったんですよ。もしかしたら、それも影響しているのかもしれないな。ただまあ、女子校には女子校ならではの萌えツボみたいなものはありますよね。そこに注目したのも確かです。
―― 女子校ならではの萌えツボですか。
岡村 そうですね。たとえば、ここに宣伝用のスタンディングポップがあるんですが、これにもそういったものを入れてあります。実はこのポップ、昔から作ってみたかったんです。前から見ると普通だけど、下から見ると……っていうやつ。完成品を見たときは素晴らしいって思いましたね。本当はクラスメイト31名全員分作りたかったんですけど、止められちゃいました(笑)。
―― 本シリーズのキモになっているという属性ですが、どのような考えから生まれたのでしょうか。
岡村 構想の段階で考えていたのは、実際の学園生活のように休み時間や放課後を自由に過ごせるようにすることです。ただ、これは意外に難しかったですね。というのも、「広い地で自由に過ごす」というゲームは、言葉だけ聞くと面白そうですが、実際は思いつくままに行動しても面白くないんですよ。目的が漠然としすぎていて何をすればいいのかわからなくなるんです。だから、高い自由度を持たせながらも、何らかの目的となる仕掛けが欲しかった。そこで生まれたのが属性システムなんです。
―― 前作と本作の属性を比べて、大きく変わったところはどこでしょうか?
岡村 適正な難易度に変更したり、モーションキャプチャーによる固有の動きをすべての属性につけたりといろいろありますが、そんな中でも大きいのは、楽しい属性をたくさん入れたということです。前作では、実際にプレイヤーが付けたくなるような属性は数えるほどしかなかったと思っています。付けたくなるというのは単純にエッチなものというわけではなく、育成の効果が大きく変化したり、面白かったりカワイかったり萌えであったり、そういった要素が含まれた属性のことです。本作では、すべての属性に楽しめる要素を入れられたと思っています。
―― オススメの属性はありますか。
岡村 どれも自信作ですし、全部の属性で遊んでいただきたいですね。でも、そんな中でも「おさなづま」は衝撃でした。生徒にネクタイを直してもらうなんて、初めて見たときは「キタキターー!!」と(笑)。
―― では逆に、こんな属性を入れたかったというものはありますか?
岡村 某誌の取材でメイド喫茶に行ったんですけど、メイドさんたちの動きはいいですね。スカートをつまんでお辞儀をしたりとか、モーションの宝庫ですよ。制作に間に合いさえすれば「メイドさん」を属性に入れたのにと心底思いました。やはり、動きが楽しいというのは大きいですからね。
―― キャラの動きにはモーションキャプチャーを使うなどして、リアルさを追求しているんですよね。
岡村 それを語るには10年ほど前まで話をさかのぼらなくてはならないんです。当時は格闘ゲームなどで、モーションキャプチャーという技術が出始めた頃でした。その技術を目の当たりにした僕は「この技術をパンチやキックだけに使うなんてもったいない。モーションキャプチャーは繊細な女の子の動きを再現するために使うためのものだ!!」と勝手に思ったんですよ(笑)。社長にもそんなゲームが作りたいと言っていたんです。それで「1時間目」が発売されたときに、社長から「ようやく夢が叶ったな」と言われました。
―― そんなこだわりのあるモーションのなかでも見て欲しい動きというのはありますか?
岡村 女の子同士の動きですね。現実の世界でもあるように、主人公とは関係のないところでもフィールド上の女の子同士が勝手に会話を始めたりするんです。そのへんの動きには特にこだわりました。属性の動きの中では「内緒の関係」が驚きましたね。実は僕、最初のころはこの属性のことを知らされていなくて、初めて見たときには「これ、いいの!?」というような衝撃がありました。ぜひ見ていただきたいです。
―― 本シリーズにはメインのストーリーのほかに、キャラに特化したサブエピソードというのがありますが、オススメのサブエピソードはありますか?
岡村 「スライムとお風呂」ですかね。多くは語りませんけど、前作での朝倉和美の「胸測りイベント」に相当するのがこれです。あと、個人的な思い入れが強いのは「ちうと千雨」です。千雨というのはキャラ的に動かしやすく、華があって笑いも泣かしもできる。物語に盛り込みやすいし、個人的に好きなんです。ぜひプレイしてみてくださいね。
―― それでは最後に、発売を心待ちにしているファンにメッセージを。
岡村 スタッフ一同、全身全霊で作りました。原作ファンの方や前作を楽しんでもらえた方にはもちろん、初めての方にも楽しんでいただけると思います。ぜひ期待してください!!
魔法先生ネギま! 2時間目 戦う乙女たち! 麻帆良大運動会SP! | |
対応機種 | プレイステーション 2 |
メーカー | コナミ |
ジャンル | 女子校体感AVG |
発売日 | 2005年7月28日 |
価格 | 金メダル版:7329円(税込) 銀メダル版:6279円(税込) |
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