CESA、CEROレーティングによる18歳未満への販売自主規制を発表
CEROレーティングに基づく「18歳以上対象」の家庭用ゲームソフトについては、18歳未満のユーザーに対して自主的に販売を規制すると発表。販売店にも協力を依頼しつつ、自主規制の徹底を図る。
コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は7月19日、都内で記者会見を開き、コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)のレーティング制度に基づく「18歳以上対象」の家庭用ゲームソフトについて、18歳未満のユーザーに対して自主的に販売を規制することとし、販売店各社にも自主規制への協力を依頼した、と発表した。
今回の実施事項としては、以下の点が発表された。
1、CERO「18歳以上」ゲームソフトについては、明らかに18歳未満と分かる購入希望者には、18歳以上対象商品であることを説明し、販売しない。また18歳未満でも、親もしくは保護者が同伴し、同意の上であれば販売する。18歳未満かどうか判断が付かない場合は、販売店側で年齢確認を行う。
2、ユーザーが年齢区分を認識しやすいように陳列を工夫してもらうよう、販売店に依頼する
3、店頭でのレーティング制度の告知を強化する。レーティングに関するポスターやパネルを制作し、店頭で掲示する
また、CEROレーティング制度についての啓蒙活動を強化し、行政機関などに情報発信を行っていくほか、CEROレーティングアイコン表記の改善を含む、パッケージ表記の改善を検討する、としている。
CESAの流通委員会・委員長であるコーエーの小松社長によると「この自主規制案については、現状では販売店の95%以上からは賛同を得られている。ゲーム専門店だけでなく、家電量販店やコンビニも含まれる」とのこと。
調査広報委員会の委員長であるスクウェア・エニックスの和田社長は、「これまで、我々としても、レーティング機構を作ったり、またレーティングにかからないようなソフトは販売しないといった取り組みを行ってきたつもりであったが、ゲームが幅広い層に受け入れられている“重さ”をもっと真摯に受け止めるべきではないか、ということで、かなり踏み込んだ内容になっている」と語った。
なお、今回の自主規制については、あくまでもCESAから販売店側に依頼をして実施するもののため、実施時期や方法は、販売店に任されることになる。これについて和田氏は「これは個人的な意見であるが、年内にはこの取り組みが各販売店で実施されるようになっていればいいと思う。年明けにはユーザーに“このように変わったのか”と思わせるようにしたい」と、今後も啓蒙活動を続けていくと強調した。
「我々からは販売店に対して“お願い”しかできないが、最終消費者との会話を通して、きちんと対応していきたい」(和田氏)。
なお、具体的な活動内容が決まっているわけではないが、9月に行われる東京ゲームショウでも「何らかのアピールをする」(和田氏)とのことだ。
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