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大ヒット錬成中!! 映画「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」前夜祭&初日舞台挨拶レポート

現在、全国の劇場で公開中の映画「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」。その公開前日には前夜祭が、そして公開初日には出演したキャスト・スタッフ陣による舞台挨拶が行われた。その模様をあわせてお伝えしていく。

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前夜祭にはスペシャルゲストとしてラルク アン シエルが登場!

 映画「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」公開日の前日にあたる7月22日。東京国際フォーラムにて全国公開よりも一足先に映画を鑑賞できる前夜祭が開催された。公開日前に劇場版「ハガレン」に触れられるということもあって、当日は大勢のファンが会場に詰めかけたが、この日の目玉はもうひとつあった。

 映画本編が終了してエンディングロールが流れ終わった直後、スクリーンの奥からスペシャルゲストが登場――本作のオープニング&エンディングテーマソングを手がけたラルク アン シエルである。その姿がステージ上に現れた瞬間、会場内のテンションは一気に急上昇。先ほどまでは「映画館」だった会場が、一瞬にして「ライブ会場」に変貌してしまった。地を揺るがすほどの声援の中、hydeはオープニングテーマソング「Link」を力強く歌い上げた。

 劇場版「ハガレン」のオープニングテーマソング「Link」と、エンディングテーマソング「LOST HEAVEN」の2曲について、作詞を務めたhydeと作曲を手がけたtetsuは次のように語っている。

hyde 劇場版「鋼の錬金術師」の製作陣とミーティングして、話を聞いてから歌詞を書いたので、他の詩とは違う感じがあります。ミーティングではストーリーの説明と、彼らが映画に懸けた想い、情熱を聞いたんですね。このアニメって、すごい深いんですよ。彼らの情熱が伝わってくるんです。映画では「Link」と「LOST HEAVEN」が使われてるんですけど、「LOST HEAVEN」はエンディングテーマソングとして使われるから、答え合わせじゃないけど、物語を象徴するような雰囲気が欲しいというような話があったんです。そこで彼らが言ってたのは「楽園」という言葉でした。「楽園」というのは人それぞれの楽園であって、たったひとつの楽園っていうのはないかもしれないという話をしたんです。逆に「Link」の方はオープニングテーマソングなんで、物語の種を明かさないように心がけて、僕がこの曲の監督という立場に立って、映画の始めに流れる場合にどういう歌詞が効果的か? ということを踏まえつつ、曲としてのイメージや曲の見え方、その両方を活かせるように作っていったんです。

 この映画はアルバム「AWAKE」でやろうとしたこと――ラヴ&ピースの部分なんですけど――と遠くない内容の物語で、すべてが理解できたし、そこにある思いもすごくよくわかったんですね。そういう風に共感できたのが一番大きかったかな。「人と人との絆」というのが僕がこの映画を見て一番胸に刺さった部分だったので、「絆」という側面からラヴ&ピースを書いたという感じです。「ハガレン」を見て「兄弟愛」っていうのがすごくいいなと思って。血の繋がりというか、そこがステキだなぁと思いました。それをなんとか形にしたいなという思いで作った歌詞なので、うまく映画に引き出されたという気持ちがしてます。

tetsu 一番最初はテンポから入りました。ちょっとアップテンポで流れるような疾走感がある、突き抜けるメロディー。しかも、胸がキュンってくるようなもの。そういうものを作ろうと思ってできた曲です。僕は歌のメロディーを一番大事にしてるから、しっかりしたきれいなメロディーさえあれば、それは色あせないし、どんなアレンジに持っていっても良いものになると思うんです。一番大切なのは、メロディーじゃないかなぁ。昔、僕が幼稚園とか小学校低学年くらいに聴いていたような歌謡曲――あの頃のものって、すごくメロディーがきれいだし、アレンジもすごく良くできてるし。今でも詞まである程度覚えていて歌えちゃうんですよ。それがすごいと思う。そういうものを目指して作った部分はあると思います。

続いては公開当日に行われた舞台挨拶の模様

 続いて、劇場版「ハガレン」が全国公開された当日に行われた舞台挨拶の模様をお伝えしよう。この日はメインキャストの5名と水島精二監督が会場に駆けつけ、映画を見終わったばかりのファンたちに感謝の言葉を送っていた。


向かって右からノーア役の沢井美優さん、アルフォンス・ハイデリヒ役の小栗旬さん、エドワード・エルリック役の朴璐美さん、アルフォンス・エルリック役の釘宮理恵さん、デートリンデ・エッカルト役のかとうかずこさん、水島精二監督

 まずは朴さんと釘宮さんのおふたりが、テレビシリーズから1年半以上経った今、劇場版映画の公開を迎えた気持ちを語った。

 この日がすごく待ち遠しかったような不安だったような、微妙な気持ちなんですが……。でも、今日こんなにたくさんの人に足を運んでいただいて、本当に嬉しいです。みなさんは見終わってどう思ったのかな?

釘宮 それはもう、みなさんに託すって感じじゃないでしょうか?

 私は「ハガレン」について、「底辺に底力を持っている作品」だと思っているんですけど、今回の劇場版はテレビシリーズとはまた違ったパワーがあったと思います。1回見ただけでは謎も多かったかもしれませんが、「ハガレン」が持つメッセージを何回も見て味わっていただければと思います。


この日もいつもと変わらないハイテンションで舞台挨拶に臨んだ朴さん。司会に代わって他のキャスト陣のコメントに助け船を入れるシーンもあった

 続いては、撮影中にあった釘宮さんの思い出へと話が移行していく。

釘宮 今回の収録では、待ち時間がすごく長かったんです。私は2日目に出番が集中していたので、1日目はひたすら自分の出番を待ち続けていました。2日目はお昼にスタジオ入りしたんですが、私の出番は夜から始まる予定だったので、夕方に気分転換に外出したんです。そうしたら雨が降り出してしまって……。降りしきる雨の中でアルのことを考えたりしていました(笑)。いろいろと深く考えることができた貴重な時間だったと思います。


収録時も出番がないときはひたすら待ち続けていたという釘宮さん。待つことも仕事の内なのだ

 その後、劇場版に登場したオリジナルキャラクターを演じたお三方の話が始まる。

小栗 アルフォンス・ハイデリヒという役は、もともと釘宮さんが演じられているアルのリアルワールド版という感じなんです。だから、最初は釘宮さんみたいな声が出せたらいいなと思ってやっていました(笑)。さすがにそれは難しくて自分の声になってしまいましたが……。今回のお仕事では、すごく集中力のある方々とご一緒できて良かったです。


この日は大勢のファンを前にしたせいか、だいぶ緊張していた様子の小栗さん。お隣の朴さんに助けを求める場面も

沢井 アニメは表情や動きではなく、声だけですべてを表現しなければならないので、一生懸命声に気持ちを込めました。収録中も出演者の皆さんとワイワイ賑やかにやれて楽しかったです。


天真爛漫に撮影の思い出を語ってくれた沢井さん。重要な役回りであるノーアを演じたプレッシャーも、この明るさではねのけたのかもしれない

かとう 今回の収録では、普段は演じたことがないような戦いのシーンがありました。そこで失敗したのは、私の声の方が先取りで、それに合わせて朴さんが声をあてたんですよ。彼女の演じる様子を見て、「私の方が後にやりたかった!」って思ってしまいましたね。朴さんは声だけで演じているときも、マイクの前で足を振り上げるといったオーバーアクションをするんです。あのやり方を知ってたら、私も真似してもっと真に迫った演技ができたのに(笑)!!

 気合いが入ると、思わずああなっちゃうんですよ(笑)!!


大ベテラン女優だけあって、かとうさん演じるエッカルトは迫真の出来だった。だが、かとうさんはさらなる高みを目指したかったようだ

 そして、水島監督のコメントで今回の舞台挨拶は幕を閉じることになる。

水島 テレビシリーズから引き続き同じスタッフで劇場版を作りきることができました。今日皆さんに見ていただいたことを幸せに思います。スタッフ・キャスト一同本当に魂を込めて作った作品なので、何度も見ていただけると嬉しいです。今日はありがとうございました。

  • 劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
  • 配給:松竹
  • 丸の内プラゼールほか、全国大ヒット上映中!
(C)荒川弘・HAGAREN THE MOVIE


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