テーマソングが決定した「FFXII」――ステージのキーワードは“音”:スクウェア・エニックスパーティ2005(2/2 ページ)
「スクウェア・エニックスパーティ2005」にて開催された「History of GRANDIA LIVE」、「スクウェア・エニックス ミュージックライブ」、そしてテーマソング「Kiss Me Good-Bye」が披露された「FINAL FANTASY XII プレミアムステージ Vol.1」、以上3つのステージイベントを紹介。
ファイナルファンタジーXII プレミアムステージ Vol.1
イベント開始とともに植松伸夫氏が登場。同氏の第一声は「飲み過ぎちゃいました、昨日は」というものだった。どうやら司会を務める岡宮道生氏と朝方5時まで語り合っていたとのこと。
そんな若干ハイな気分で登場した植松氏だが、急にポケットを探り出したかと思うと、幽霊がいるところが分かるという魅惑のアイテム「ゴーストレーダー」なるものを披露してくれた。
ちなみに植松氏が会場内をくまなく探索したところ、昨日のリハーサルの時点では「コード・エイジ」ブースにて反応があったらしいのだが、本番となった30日にはどこに行っても反応は示さなかったとのことだ……。
序盤からすっかりと植松氏のペースに引き込まれてしまったステージだが、ようやく本来の道筋である、植松氏が率いる「THE BLACK MAGES」の話、そしてビッグニュースがあると予告されていた「ファイナルファンタジーXII」の話へと移る。
個人的には発売日の発表だと踏んでおり、MEGAシアターで流されたムービーでも「2006年3月16日」という情報が流れていたため、こちらを改めて植松氏が発表してくれると思っていたのだが……とんでもない思い違いをしていた。
というのも、植松氏の口から飛び出したのは、「『ファイナルファンタジーXII』のテーマソングを、これまで同様やらせていただきました」という言葉だったから。テーマソング? さらに、同氏の口からは「2週間ほど前に完成しております」という言葉が紡がれる。
そう、すっかり発売日の発表かと思っていたのだが、ビッグニュースというのは「ファイナルファンタジーXII」のテーマソングだったわけだ。なお、今回のテーマソングに関して植松氏は「かなりお気に入りなんです。できた曲を10回、1曲目から10曲目を全部同じにしたりして聞いています。本当に良い曲なんだ」と大絶賛。
そこまで言われちゃ聞いてみたくなるじゃないか、と考えていると、会場の空気を察したのか岡宮氏が「じゃあ、聞かせてくれますか?」と突っ込みを入れる。植松氏の答えは……意外にもあっさりとOKだった。そして本邦初公開となる「ファイナルファンタジーXII」テーマソングを歌うアンジェラ・アキさんが紹介される。
ちなみに植松氏はアンジェラさんと一緒に仕事をすることになったいきさつについて、「たとえば大きい映画や、大きいゲームの主題歌を頼む時って、有名な人とタイアップするのがありがちでしょ? それはそれでもいいんだけど、僕が選ぶ時は、あまりそういうことは考えない。その時に出会った歌声で惹かれた人で選ばせてもらっている。だから、これまでテーマソングを頼んだ方というのも、その時々で出会った、自分が一番感じた声、今回もそういう感じです。
でもね、聞いてもらえれば分かるけど、僕は声だけじゃなくて、アンジェラさんのピアノがすごく好き。アンジェラさんは弾き語りをやっている方なので、ピアノを弾きながら歌うんだけど、そのピアノがね、すごく力強い。日本だと珍しいかもしれないですよ」と、途中からは一緒に仕事を行うようになったいきさつを説明するというよりは、アンジェラさんの魅力について語っていた。
ちなみにアンジェラさんは、植松氏の曲を最初にもらった時の感想について、「聞かせてもらった時に、なんてステキな曲なんだろうと思いました。お会いした時は、私と植松さんともに四国出身ということで、四国トークですごく盛り上がったのが記憶に残っています」とコメントしてくれた。
そしていよいよ植松氏が「弾き語りがすばらしいから、そのまま録音したい」と語る、アンジェラさんの生ライブがスタート。曲名は「Kiss Me Good-Bye」で、日本語歌詞ではなく、英語歌詞の歌となっている。普段は日本語で作詞・作曲を行っているアンジェラさんだが「こうやってコラボレーションすることが本当になくて、すごいインスピレーションを受けました。楽しくてしょうがないです。植松さんと話してみて、この曲ならやっぱ英語だね、ということで詩をつけてみました」と説明。
ちなみに植松氏は「海外で発売するということもありますから。でも、日本語でも聞いてみたい。作って!」と、完成したばかりだというのに、早くも路線変更? とも受け取れる発言で、集まったファンをわかせてくれた。
「Kiss Me Good-Bye」が、ゲーム中のどこで流れるかについてはまだ明かせないとのことだが、これだけ植松氏が絶賛する曲だけに、相当盛り上がる場面で、ガシッとユーザーの心をわしづかみしてくれるのは間違いないはずだ。
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