プロレスゲームなのに血湧き肉躍らない戦いが編集部で……:異色レスラー「男色ディーノ」VS スパイクからの謎の使者(2/2 ページ)
面白そうというだけでゲストに呼んだ異色の人気レスラー、男色ディーノ。彼に2005年9月15日に発売の人気シリーズ最新作「ファイプロ・リターンズ」をプレイしてもらうことになったのだが、男色ディーノに絡まれるのが本気で嫌なのか、スパイクからやってきたのは、謎の開発関係者を名乗るマスク・ド・スパイクであった。
最近のゲームとしてあり得ない要素
D ところで隠し要素とかってあるの?
M まったくありません。今回は「○○モードをクリアしないと遊べない、キャラクターが使えない」といったことは一切ありません。最初からすべて露出してます。
D なんかその言葉(露出)良いわね。
M ちなみにネタの提供というわけではないですが、リングの下に椅子が隠されてますよ。
ここでマスク・ド・スパイクが操作して、リングの下に隠されている椅子を使用。もちろん対戦相手が流血するまで殴る。
D あたしはクリーンファイトがメインなのよ!……でもせっかくだから使ってみようかしら。
M リング上にも持ってこれますよ。
そう言いながら、今度はリング上に椅子を投げ入れるマスク・ド・スパイク。ゲームの解説を聞くのは非常に有益な情報なのでしばらく眺めていたかったのだが、ここで何を思ったのかディーノがマスク・ド・スパイクの手元を握り始める。
D あら、本当ね。ヒールにもなれちゃうってことでしょ。これでレフリーが椅子を片付けるようだったら、リアルすぎて怖いわね。
M そこまでは考えませんでした。次回の参考にします。
マッチメイクモードこそが本当の目玉になる!
続いてマスク・ド・スパイクは、本作の目玉となる「マッチメイクモード」をディーノに紹介する。
M このモードでは自分で興業を組むんですよ。団体、会場、選手を選んでマッチメイクして、観客を満足させるといった感じになります。各キャラクターに設定されているポイントなども関係するので、本格的な運営を楽しむことができます。
D 他団体からゲストとか呼べるの?
M 招聘に必要なポイントを持っていれば、もちろん可能です。
D じゃあ、試合数はどうなってるの? タッグとかも必要になるんでしょ?
M 試合数は最大7試合、タッグも3 VS 3もできます。リングも選べるのでデスマッチなども可能です。もちろん、現実の興業と同じように、それぞれの試合の役割などを考えながら作り上げていく必要もあります。
説明を聞き終えたディーノはポイントの概念を理解した様子で、エンターテイメント集団として登録されている団体「BBT」のプロデュースを開始した。彼が組んだ試合の順番に関しては以下の通り。
対戦組み合わせ | |
---|---|
第1試合 | 琴旗誠也&シスボーベー古賀 VS スキマカゼ力丸&ハリケーン力丸 |
第2試合 | 伏見智彦 VS SUDO |
第3試合 | 2丁目ビーノ&TEN'Sメイオー VS 角辻尚道&KAZUYA |
第4試合 | YAGAMI VS 橋澤直弘 |
第5試合 | 旗本智仁&偽宮昭二&RIDER! VS リック西城&WAKAゆきぐに&Sa104 |
第6試合 | 榊四五朗 VS バイパー原田SHELLY |
D 話を聞いていて思ったんだけど、これは団体を背負っている私にこそふさわしいモードよね。そういえば、選手を選んでいて気になったんだけど、この「カリスマ」っていうのは何なの?
M カリスマは観客の支持を高めるための要素になります。強いだけがプロレスラーではないですから。興業はポイントとカリスマ、この2つの要素に注意してもらいたいですね。
D そういえばレフリーにもポイントってあるの?
M いえ、さすがにそこまでは。それにしてもリアルなコメントですね……。
D じゃあ、次回作ではレフリーのポイントも計算しないと駄目ね。(ゲームをプレイしながら)それにしてもカウントが「2.99」と表示されるのは、ちょっとゲームらしくていいんじゃない。
M ちょっとしたことかもしれませんが、それも大事な要素だと思ってます。
D でも、ロープに逃げたりはできないのね?
M そうなんです。技術的な制約のために今回は対応できなかった部分も幾つかありますので、それらは次回作以降の宿題となりますね。「自爆」とか「誤爆」とか、いろいろと入れたい要素はありますから。
先ほどまでやや緊張していたのか、肩に力の入っていたマスク・ド・スパイクだが、今後の展望について語る際には別人のようになっていた(ディーノが離れたことも理由の1つだとは思うが……)。語る言葉にも一段と熱がこもる。
D まだまだ未成熟ってことなのね。好きな言葉よ。確かにプロレスラーの私から見ても突っ込む要素とか、増やせる余地があるわ。じゃあ、次回作は出すってことでいいのよね?
M まだ発売もされていませんが……売れれば次回作も考えられますよ。一度引退を撤回したソフトですし。
D そんな部分もプロレス的でいいんじゃない(注:プロレスラーの引退宣言は当てにならないという意)。
M いえ、(引退撤回に関しては)狙ったわけではなく、復活の要望が多かったんですよ。本当にユーザーの皆さんからは熱いご意見をたくさんいただきましたから。
D (マスク・ド・スパイクの良いセリフをさらりと流し)試合が終わったけど決まり手だけじゃなくて、その前の技も出るのね。「ムーンサルトプレス→体固め」みたいに。
M これはファン視点としても大事ですよ。せっかく大技を出したとしても、決まり手が「体固め」だけだと悲しいですからね。
マスク・ド・スパイクに今後の展望を聞き終えたところで、取材は終了となった。その後、ディーノが本作をプレイして興奮してしまったのか、一緒にやってきたスパイク側のカメラマンに抱きついてしまったことも一応報告しておこう。
ディーノの個人的欲求を満足させただけのような気もしなくはないが、スパイク、「ファイプロ」シリーズ開発陣のこだわりが伝われば幸いだ。
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