ウルティマ オンラインのタウンホールミーティング開催(2/2 ページ)
次期拡張パック「宝珠の守人」がいよいよ発売間近となった「ウルティマ オンライン」。8月25日、東京・六本木の泉ガーデンタワー内カンファレンスセンターにおいて、UOの「タウンホールミーティング」が行われた。
ファンだからこそ考える?厳しい内容も出た質問
今回のタウンホールミーティングへの参加メールで応募、当選者のみが出席できるスタイルであり、当選者からは開発者に聞いてみたいこと、として事前に質問を集めていたようだ。
時間内ではとても読み上げきれないほど、長くUOをプレイしているからこそ考えつく質問が寄せられていた。その中のいくつかを紹介しよう。
Q. 最近のUO拡張パックには、物語性が乏しいと思う。クエストを通じてUOの世界観やバックストーリーが自然に理解できるようにならないですか?
A. 良いアイディアだと思います。実は宝珠の守人のあるダンジョンには、過去のUOのストーリーと深く関わるキャラクターで構成されているものもありますよ。
Q. ハウスカスタマイズで地下室が作れるようになりませんか?
A. 今後実装したいものリスト、には入っているのですが、技術的にそれが今可能かどうかはまだ不明ですね。
Q. 今のUOはひどい経済インフレだと思いますが、どう考えているのでしょう。
A. お金の流通がないことは私たちも分かっています。宝珠の守人では現状打破のために、いくつかのアイテムはとても高価な値段をつけました。また、ダンジョンには入場チケットが必要で、しかもチケットには時間制限を設けてあります。他にも何か良いアイディアがあったら、ぜひ意見を聞かせて欲しいです。
Q. EAはUOに対して積極的な投資をしてるんでしょうか?
A. このような「タウンホールミーティング」という形のイベントを、ロンドン・ベルリン・東京で行う他、米国、カナダそしておそらく韓国でもイベントを予定しています。ここからUOへの力の入れ具合を感じてもらえるでしょうか?
Q. 国別にオリジナルのファセットを作るなんてどうでしょうか?
A. 今のところ新ファセットは予定してません。ファセットによっては人が少なすぎるところもありますし……もっとフェルッカに人が増えて欲しいとか思ってます。もちろんユーザー数が増えれば、オリジナルのシャードなども増えるかもしれませんよ(笑)。
UOのコアファンだけに、中には思わず答えに詰まる3人の姿も見られた。しかし、今後の展開や次の拡張など未来話については相変わらず口が堅く、「何も今はいえない」に一点張りなところは残念。
ただし、後でマリア氏に「一番答えにくかった質問はどれだった?」と聞いてみたところ、「答えたいけれど(立場的に)答えるわけにはいかなかった質問」との返事。どうやら今後のUOの展開として、隠し事がだいぶありそうな様子であった。
また、ユニークだと感じたのは「料理などの生産行動を行う際に、メニューからボタンを押すだけという今の仕様は味気ない。昔みたいにしてもらえないか?」という質問。
マリア氏は「大昔のUOで例えば料理をするとなると、小麦粉をクリックして次に水をクリックして……と手順は多いし、複数工程があるアイテムの場合順番が分からなくなることさえあり、あまりにも難易度が高すぎると感じて今の便利なメニュー制度を導入した。でも古くからUOをプレイしてくれているユーザーの中には、その煩雑な手順を懐かしみ、昔に戻してくれという人がいることは知っている」と述べていた。
会場には軽食も用意されており、この後はユーザーが直接開発スタッフに話しかけられる場が設けられた。やはりコアなファンとしては、この場で話しておきたい、聞いておきたいことがあるのか、3人はそれぞれ囲まれてしまい質問攻めにあっていた様子。
特にダントツ人気はクリス氏。3人の中でも、割と長く開発に関わっているクリス氏は古参プレイヤーにとっては親しみやすいキャラクターで大変有名だ。わざわざプレゼントを持参して渡している人がいたり、一緒に写真を撮りたいユーザーが側を離れず、通訳を務めるEAスタッフもつきっきりでサポートしていた。
これまでアメリカや欧州各国ではわりと何度も開催されたタウンホールミーティングだが、今回日本で行われた背景としては、おそらく全世界のUOプレイヤー数に対して日本のプレイヤーが約505を占めるという状況があると思われる。
前回の拡張パック「武刀の天地」が“アジア風の意匠を盛り込んだ”と言いながらも、実際の内容は完全に“日本風”だったことからも、日本市場と日本のファンの意見は無視できない存在ほど大きいのではないだろうか。
まだまだかなり隠し玉があると見えるUO。MMORPGの代名詞の座を譲る日は当分なさそうだ。
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