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PSPのネットワーク機能、そしてよくある誤解とはCEDEC 2005

「CEDEC 2005」にて、ソニー・コンピュータエンタテインメント、ネットワークシステム開発部/課長の島田宗毅氏は、「PSPにおけるネットワーク機能」についてのセッションを開催。同氏からは日本と北米でのネットワーク対応タイトル数の違いなどが語られた。

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 ソニー・コンピュータエンタテインメント ネットワークシステム開発部/課長の島田宗毅氏からは「PSP(PlayStation Portable) におけるネットワーク機能について」のセッションが行われた。

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ソニー・コンピュータエンタテインメント ネットワークシステム開発部/課長の島田宗毅氏

 島田氏はまず、日本で2005年6月までに発売された、販促系をふくむ56タイトル中、29タイトルが、北米で発売した29タイトル中、27タイトルがアドホックモードに対応していると説明。ここから分かるのは、北米市場でネットワーク対応タイトルにすることが、いかに大切かということだろう。

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 ちなみに日本のタイトルでインフラストラクチャ対応は5タイトルのみとなっている。これについては「これだけ少ないのは謎ですが、PSPがバージョン2.00になり、ブラウザを搭載したことにより、今後状況は変わってくるのではないか」と期待を寄せていた。

 「ネットワークタイトルを開発する場合には、通信処理だけをやっていれば良いわけではないんです」と島田氏は語る。実際には「設定」や「エラー発生時のメッセージ」、さらには「エラーからのリカバリ」など開発項目は多い。ただ、これらは決してゲーム自体を良くする部分ではなく、開発でのクリエイティビティを発揮する部分でもない。

 これらを解決すべく、PSPには「ユーティリティ」と呼ばれるメカニズムが用意されている。細かく分けると「ネットワーク設定」、「メッセージダイアログ」、「OSK(On Screen Keyboard)」、「セーブデータ」などがこれに当たるとのことだ。

 「よくある誤解なんですが、良い機会なので説明します」と切り出す島田氏。氏の述べる誤解とは「PSPシステムは8メガバイトメモリを消費している」と考えられていること。これは正確にはkernel、deiver常駐部は4メガバイトのみで、サスペンド、あるいはユーティリティを用いる時にもう4メガバイトが消費される。つまり、ユーティリティなどを用いてなければ、この4メガバイトはアプリに開放されるとのことだった。

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 最後に島田氏は、バージョン2.00から搭載された「ブラウザ機能」に関して、PSPシステムウェアメニュー中だけでなく、ゲームプログラム中からも呼び出しが可能な点、機能的にはアプリケーションとしてのブラウザと大差がない点、ゲーム中からのダウンロードや、ホームページ中への各種入力などにも対応している点について説明を行い、「やり始めたばかりですので、足りない機能や、(通信が)遅いなどいろいろあると思いますが、今後これらは解決していきます」と語った。

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