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Xbox 360「PGR 3」で“本物のリアルドライビング”が実現する

2006年1月に発売が決定したXbox 360向けレースゲーム「PGR 3」。今回、同社のデザインマネージャーであるギャレス氏と、ウェブディベロッパーのベン氏に、実機を使っての「PGR 3」デモ説明を受けることができた。

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 2006年1月の発売を目指し、開発が進められているXbox 360向けレースゲーム「PGR 3」。7月に行われた「Xbox Summit 2005」後には、Bizarre Creationsのニック・デイビス氏に話を伺ったが、今回、同社のデザインマネージャーであるギャレス氏と、ウェブディベロッパーのベン氏に、実機を使っての「PGR 3」デモ説明を受けることができた。

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(左)Bizarre Creations デザインマネージャー ギャレス氏。(右)同ウェブディベロッパー ベン氏

 ギャレス氏はまず、「現行機では実現不可能だったことが、Xbox 360ではたくさんできるようになった」と切り出す。具体的には、ゲームのリアルさを追求していったことで、“実際のドライビングを行っているかのような感覚”を味わえるようになった点が挙げられた。

 なお、車をリアルに再現するために80000ポリゴン、街にはさらに多くのポリゴンが使用されている。「例えばニューヨークのブルックリンブリッジのコースでは、『PGR 2』全体と同じポリゴン数を使用しています」(ギャレス氏)

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画面は「新宿」。ここにも相当数のポリゴンが使われているであろうことが分かる

 また、「PGR 3」では観衆も3Dモデリング化されている。観衆は、プレーヤーが下手なプレイをすればブーイングを、素晴らしいプレイをすれば歓声をあげるなど、ドライビングに対してさまざまな反応を示すことは、ニック氏のインタビューの際にも伝えたが、この名称が「クラウドシステム」となることも明らかにされた。

 この観衆は、しっかりとモーションキャプチャが行われたもので、それに合わせてアクションパターンも200近くが用意されている。地域ごとの現地化も行われており、日本ならば日本人の観客を中心に、欧州ならば欧州の観客を中心に、といったように、違和感のない世界が再現されている。

 ちなみに、記者がデモ画面を見ていて、一番気になったのは後ろほうにいる観客だ。手を伸ばしながら撮影を試みるなど、非常に“人間くさい”仕草をしていたのが印象深かった。

 実機を使ったデモということで、ゲームモードも判明。普通にレースを楽しむことができる「ゴッサムキャリアー」のほか、さまざまなカスタマイズを楽しむことができる「プレイタイム」や、観衆の一部となりレースを観戦する「ゴッサムTV」などがそれだ。

 「ゴッサムキャリアー」は、普通にレースを楽しむモードということで、転戦してレースを行っていく「チャンピオンシップ」を用意。

 最初からあるのは2つのチャンピオンシップだが、優勝などをすることで、参加できるチャンピオンシップは増加、最終的には23つになる。ちなみに、それぞれの地域ごとに「スタイルレーシング」や「ナイトレーシング」といった特徴あるレースが用意されており、勝敗を決める方法にも「スピード勝負」はもちろん、「クードスポイントを競う」などがあるとのことだ。

 なお、CPUのレベルは「スチール(鉄)」、「ブロンド(胴)」、「シルバー(銀)」、「ゴールド(金)」、「プラチナム(プラチナ)」の5段階が用意されている。また、ニック氏にも同じ質問を行っているが、本作におけるクラッシュについては、「外観にダメージが現れるが、完全に壊れて止まることない」(ギャレス氏)とのこと。これはひと言で言うならば、あまりにリアルに表現できるようになってしまったことが問題で、「(本当に壊れているように見えるので)あまり壊してほしくない」というカーメーカーの気持ちをくんでいることなどが明らかにされた。

 また、すべての都市を合わせて、基本的には110サーキットが用意されていることも明らかにされた。“基本的に”というのは、「ルートクリエイター」という、コースのカスタマイズ機能を使うことで、その数は大幅に増大するから。ベン氏いわく「数えた人間の話では90万通りのレースを楽しむことができる」とのことだった。

 ちなみに「ルートクリエイター」についてもう少し詳しく触れておくと、これは誰でも簡単にコースをカスタマイズできるというものになる。ただし、カスタマイズできるコースは、予めマッピングされている都市でのみ。つまり、最初からオリジルコースを作成するのではなく、出発点を決め、中継点となる点と点を結んでいく、といった感じになるとのこと。

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「ルートクリエイター」では、画面にあるような赤い点と点を結びながら、コースを作成していくこととなる

 なお、最終的に出発点に戻るコースを作成すれば、サーキットコースを作ることも可能で、ここで作成したレースは保存することで、最初からゲームに入っていたかのように、いつでもプレイすることができる。

車種は80種類で決定、「ゴッサムTV」は3万人が同時に観戦可能

 ニック氏へのインタビューの際には、登場車種が80台を予定しているという話があったが、こちらが予定ではなく、決定となったことも明らかになった。しかも、そのすべてがカーメーカーからの協力を得ており、しっかりと写真やビデオ撮影などを行い、再現されているとのこと。

 また、レース自体を車の見える俯瞰モードでなく、主観モードで楽しむことができるが、この際には、スピードメーターが加速にあわせてしっかりと動き、サイドミラーに背景が映り込み、さらには夜になるとタコメーターが光るなど、細かい部分もしっかりと描き込まれている。グラフィック以外でも、220以上の音声を採油していることにより、すべての車のアクセル音や、加速音もしっかりと再現されている。

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車内も完全に再現されている

 なお、レース場となる都市も、Bizarre Creationsの開発者たちが来日し、写真を撮り、それを元に再現を行っていることが明らかにされた。その数はなんと2万枚にもおよぶ。とは言え、あくまで2年前の資料ということもあり、事情により再現できなかった建物も存在するとのこと。

 ほかには、ニック氏にも同じ質問をしているが、本作におけるクラッシュについて、「外観にダメージが現れるが、完全に壊れて止まることない」(ギャレス氏)といったことが語られた。これはひと言で言うならば、、よりリアルに表現できるようになったことにより、「(本当に壊れているように見えるので)あまり壊してほしくない」というカーメーカーの気持ちをくんでいるとのことだった。

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これほどまでにリアルで綺麗に描かれた車。壊れるのが忍びないと思うのは当然だろう

 ちなみに、本作の一番のウリとなるオンラインモード「ゴッサムTV」では、レースの観衆を合わせて、計3万人が参加可能であることが明らかにされた。「ゴッサムTV」はXbox Liveのシルバーシップメンバー、つまり無料で楽しめるモードとなる。

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「ゴッサムTV」ではさまざまな角度に設けられたカメラにてレースを楽しむことができる。また、リアルタイムでも始めからでもレースは見ることができるとのこと

 また、オンライン対戦の際には、自分と同じスキルの人を検索してくれる機能「トゥルースキル」が採用されている。これにより何が可能になったのか? という点についてギャレス氏は、「常に同じレベルのプレーヤと対戦を行うことで、レベルアップが測れるようになっている」と語ってくれた。

 なお、ニック氏に取材をした際に、詳しい話を聞くことができなかった「クードス」についても、「これまでのブレーキングドリフトのほかに、慣性ドリフトなど、さらに多くのドリフトが採用されており、コンボが繋がりやすくなっています」(ギャレス氏)というコメントを引き出すことに成功。

 最後には、日本での発売が2006年1月に決定したことについて、「Xbox 360の日本発売直後の1月に売り出せるのは、素晴らしいタイミングだと考えています。われわれのタイトルが出ることで、発売直後の勢いが長く続いていってくれれば良いですね。素直に言えば、ローンチタイトルにしたかったのですが、とにかく長い間、Xbox 360の勢いを持続させる、その一端を担うことができればと思います」と、日本ではブースト的な役割を果たしたいという思いがあることを、伺うことができた。

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