大都会という迷宮を駆け抜ける、ポップでホットな爆走野郎たちの大冒険:「クリティカル ベロシティ」レビュー(2/4 ページ)
80キロ以下じゃ、タル過ぎて走れない。アクセルをちょっと踏めば、あっという間に150キロの世界。街中をハイスピードでかっ飛ばすことに特化した、まさに「暴走を楽しむ」ゲーム。ただし、主人公は正義の味方。暴走は、あくまで善良なる市民を守るためなのだ。
追跡、逃走、破壊など、多種多様なミッションに挑め
物語は、ソールとゴードンがプリヨシティにやってくるところから始まる。この街は、急速な人口増加で治安が悪化、特にひき逃げやひったくりなど、車両を使った犯罪が多く、警察もほとんどお手上げの状態になっていた。ストーマーのソールたちから見れば、理想の稼ぎ場だ。
ところが、そう思うのは彼らだけではなかった。街に来た早々、ソールたちは「ベルザキャット」と名乗る、敏腕の商売敵に出会う。「ホープ」と「ディアナ」という美女2人のチームだ。ゴードンなどは、彼女たちの魅力に瞬殺されてしまうが、そんな甘い望みに応えてくれるようなタマじゃなかった。とりわけホープは、ライバル心剥き出しでとりつく島もない。
そして、もうひとり厄介な人物が現れる。市警の刑事「ハートマン」。43歳、たたき上げの、頑固でタフなオヤジだ。街の治安悪化に心を痛め、それに乗じて悪さをする若者を心底嫌っている。もちろん、ストーマーの存在など、許すはずもない。こうして、ソールたちの波瀾万丈のプリヨシティ・ライフが始まったのだった……。
以上が、クリティカル ベロシティのメインモードにあたる、「シナリオ」モードで描かれるストーリーだ。ソールたちの元には、日々さまざまな依頼が飛び込んでくる。店の売り物である新車を勝手に持ち出した悪ガキを懲らしめてくれ、といった妙にアットホームな仕事もあれば、誘拐犯の指示に従って身代金を届けろ、といった人命に関わるシリアスな仕事や、映画のスタントといった、プロ魂をくすぐる仕事などもある。
ミッションの合計は40種類強となる。序盤にかなりイージーなミッションが並んでいるので、それをクリアしているうちにシステムにも慣れるだろう。中盤以降は、かなり歯ごたえのある依頼も登場してくる。フリーミッションと呼ばれるサブミッションも多数用意されているので、ボリューム的には相当遊びごたえがあると言える。
勝利条件を満たせば、見事ミッションクリアとなるが、このとき得られる報酬には、ミッション遂行中のドライビングテクニックが影響する。無駄に車両を破損させたりしていると、その分がマイナスになってしまうのだ。逆にいい状態でクリアすれば、ボーナスがつく
手に入れた報酬で効率的なチェーンアップを計れ
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